本性
初出:Pixiv/2019年9月24日






カミュは緊張していた。

今夜はイレブンと一つ屋根の下である。
そう、同棲だ。

たかが同棲、されど同棲。

別に籍を入れたわけではないが、
この社会において同棲なんて、ほぼ結婚と同義だ。

つまり、イレブンと結婚したようなものだ。
ということは、
「(今夜は初夜…!ってことだろ…!…そういうことでいいよな…?)」

意気込む。しかし、不安である。

理由は簡単だ。
正直、イレブンと相棒以上恋人未満の関係でしかない。
カミュは今まで、イレブンに何度も恋人になりたいと言ってきた。
しかし、明瞭な回答を貰えたことがない。

良い雰囲気で見つめ合ったり、勢いでキスしたりはしたのだが、
イレブンは今という今までカミュの告白に頷いたことがない。
答えは何時でも良いと言った手前、催促も出来なかった。

だから、こうして同棲相手として自分を選んでくれたことが驚きだったし、
これがその、今までの告白への回答なのだとカミュはそう考えたかった。

もやもやと考えているとイレブンが風呂から出て来た。

「はぁ良いお湯だった!」

髪を拭きながらイレブンがぽすりとベッドに座った。
髪をかきあげる仕草が堪らない。

「ふぁあ…今日も一日お疲れさま、カミュ。」
「ああ。お疲れ、イレブン。」
「旅も好きだし、慣れたつもりだったけど、やっぱり家って落ち着くから良いよね。」
「そうだな…。」
「?」

流石のイレブンも何か言いたそうにしているカミュの様子に首を傾げる。

「どうしたの?」
「いや…なぁ、イレブン。」

カミュは向かいのベッドに座り、イレブンを見つめた。
今夜、初夜を迎えるというのなら、
きっちり言葉で答えが欲しかった。

「その…同棲する相手に俺を選んでくれたっていうのは…その…俺のこと好きって考えてもいいか?」
「うん。」
「!」

青い目がはっと開かれる。

「い、イレブン…!」
「そうだね、僕、ずっと返事出来ないでいたね。…僕も、カミュのこと好きだよ。」
「っしゃああ!!」

歓喜のあまりカミュはベッドから立ち上がって全身でガッツポーズをした。

イレブンから言質を得られた。
ならば、
やはり今夜はまさしく初夜…!

「なぁイレブン。」
「ん?」
「嬉しすぎてやべぇから、その…キスとか、してもいいか?」
「うん。」

カミュはイレブンの隣にさっと座る。
余りの早業にイレブンが苦笑している。
慎重に顔を寄せると、そっと目を瞑ってくれた。

「(ぐぅッ…!可愛い…!!!)」

暴発しそうだったが、流石にぐっと堪える。
嫌われるわけにはいかない。
あくまでも紳士に。

そっと唇が触れた。

イレブンの唇に触れたのは初めてではない。
さっきまではそれが唯一のイレブンとのキスだった。
だが、今となってはもはや、あれは何でもないただの接触でしかない。
今しているこれが、まさに、本当のキスだ。

「んッ…ふふ、照れくさいね。」
「やべぇ……可愛すぎかよ…やべぇ…」
「どうしたの?」
「べ、別に何でも…」

若い下半身がやばい。

このままゆっくりイレブンを押し倒してしまいたい。
いやそのつもりだが、
幾らなんでも、折角恋人同士になったのを良いことに、なあなあにというのは嫌だ。
きっちり、イレブンの同意を得て、思う存分この白い痩躯を抱きまくりたい。

「な、なぁ、その、今夜」
「今日も一杯戦って疲れちゃったね。もう寝たい。」
「へ?」

腑抜けた声が出た。
いや、だが、あの天然イレブンのことだ。
成人で、同棲、いや、ほぼ結婚してるような恋人同士が、
同棲初夜に何をするのかを知らないだけという可能性は十分にある。

「その寝るっていうのは」
「お布団かけて寝るってことだよ?」
「…なぁイレブン。あ、いや、そこまで猛烈に疲れてるんなら無理強いはしねぇけどよ…」
「なに?」

言え!俺!

「俺達恋人同士で…今夜から同棲だろ?記念すべき初日に…その…お互いに大人だし、大人らしい愛し方ってのがしてぇんだが。」
「…?」
「いや、だから、女と男がやることと全く同じってわけじゃねぇけど、男同士でもそれに近い事が出来るんだぜ?愛し合うっていうのを、言葉じゃなくて体でっていうか…」
「…。」
「俺は、世界を救う勇者サマを、今夜は独り占めしたい。つまり、その…お前を、抱かせてほしい。」

ド天然鈍感イレブンにでも伝わるよう、
カミュなりに色々考えて伝えてみた効果があったのか、
イレブンはぽっと頬を染めて、目を反らした。

「い、嫌かやっぱ…」
「嫌っていうか…その…」

そう言い淀んで、はぁとため息をつかれる。
今日恋人になったはずなのに、まるで倦怠期の嫁におねだりしたときの反応みたいなものが返ってきてカミュは弱気になった。

「悪い別に、無理強いをするつもりは」
「違うの…違うんだよ。…僕が悪いだけだから…」
「別にお前は悪くねぇよ。」
「ちがうの!…カミュ、話を聞いてくれる?」

イレブンがすっとカミュの方に直るので、
カミュも真面目にそれと向き合った。

「カミュのことは本当に好きなんだよ?けど…ううん、違う、だから…」
「どういうことだよ。」
「カミュのことが好きだから…君の前では、何時もの僕でいたかったから。」

イレブンは何だか寂しそうに見える。
別に責めたかったわけじゃない。
カミュは自分の話の振り方が悪かったと猛省した。

「悪い、お前そういうの、ウブそうだし、俺なんかと違ってそういう事考えてなさそうだもんな」
「そういうわけじゃないの!」
「別に全然俺は」
「違うの!怖いの!」
「そりゃ」
「怖いっていうのは、もし、その、本当の僕を知られちゃったら、嫌われちゃうかもって、だから」

抱かれることではなく、本当の僕を知られることが怖い?

「本当のお前…?」
「…ごめんね。最初から言えばよかったんだよね。本当の僕は…その…君が思ってるような清楚な僕じゃないんだよ。」
「どういう意味だ?」
「お、男の人と、経験あるし…」

イレブンが精一杯の勇気を振り絞り、そう懺悔したのだが。
うおおおおお!と近所迷惑になりかねない声で叫び、カミュはイレブンの肩を掴んだ。

「マジか…!え、ど、どっちだ!?」

予想外のリアクションにイレブンが狼狽した。

「どっちって」
「上!?下!?」
「し、した」
「マジか!よっしゃ!って、ああ、いや、別に、お前が経験あっても、別に全然かまわねぇし、っつーか、その見た目だもんな、男の一人や二人に食われてても、全然違和感ねぇっつーか、そんなのでガッカリするような俺じゃねぇし!」
「けど」
「いや、ほんと、マジで!」

青い目を見つめる。
真剣そのものだ。

「本当に、本当にガッカリしない?」
「しない。」
「す、すっごく声とかいっぱい出ちゃうよ?いいの?」
「全然良い。」
「それに、すぐ、イっちゃうけど、いい?」
「全く問題ない。」
「…恥ずかしい単語とか、普通に言っちゃうよ?」
「どんと来いだろ。」

イレブンはもじもじして、そわそわして、
顔を真っ赤に火照らせて、呟くように聞いた。

「じゃあ…する?」

そう言ってちらりとカミュを一瞥した。
その目の艶っぽい様に、カミュは全力で首を縦に振った。

「したい。抱かせてくれ。」
「…うん。僕も…君に抱かれたい。」

支度をする、といってイレブンは風呂に戻っていった。
カミュはひっそりと用意していたオイルなどを枕元に準備した。


「にしても、イレブンの喘ぎ声か…」

イレブンとセックスする妄想なら散々してきた。
だが、それにしても。

「あんなにウブそうなくせに、経験済みとか、やべぇな…なんか…」

脳内リハーサルでは、イレブンの気持ちが落ち着くまで優しく愛撫をして、
とりあえず入れるだけ入れられれば、くらいの覚悟をしていた。
大人の男らしくあくまでも紳士に…と思っていたのだが、
話は変わってくる。

イレブンが経験済み、ということは、
今までイレブンを抱いた男と比べられるということだ。
どんな男よりも最高な一晩にしなければいけない、と決意する。

暫くするとイレブンが戻ってきた。
先ほどと同じ寝間着なのに、妙に色っぽく見える。

「…準備、してきたけど…ねぇカミュ、本当に?本当に嫌いにならない?」
「ならない。むしろ、本当のお前を見せて貰えるなんて、幸せだぜ?」
「…ありがとう。」

イレブンがそっとカミュの隣に座るので、
カミュはその肩を引き寄せて、身を委ねさせる。

「イレブン…本当に、お前と愛し合える時が来るなんて…夢でも見てるみてぇだ。」
「うん。」
「痛くねぇようにするからな。」
「うん…」

もう一度改めて名前を呼ぶと、
恥ずかしそうにしながらもしっかりと見つめてくれた。

「イレブン。愛し合おうぜ?」

優しいキスをしてから、ゆっくりとベッドに寝かせた。
それからカミュはイレブンの服を剥いた。
現れた肌は、戦いのために少し傷があるが、それにしても玉の肌である。

「すっげぇ綺麗だな…」
「そんなことないよ、綺麗なわけじゃ…」
「綺麗だぜ?白くて、ツヤツヤしてる。」

そっと鎖骨にキスをすると身をよじろぐ。

「あッ…くすぐったいよ…」
「白い体に一杯痕つけてやるぜ?」
「んっ…いいよ、いっぱい、つけて?」

脳内リハーサルとは違う積極的な反応に、かっと体が熱くなる。

「(やべぇ…どうにかしてやりたくなる…)」

自分の中に沸いているものが、独占欲なのか支配欲なのか、
正確に解ってはいない。
少なくとも、イレブンの前で演じていたかった、紳士な男とは程遠いものだ。
だが、イレブンが本当の自分というものを見せてくれる覚悟をしてくれた。
じゃあ自分はどうするべきなのか。

カミュはそんなことを考えながら、イレブンの体を愛撫する。
触れたくて仕方がなかった体。
想像していた以上の美しさに欲望が膨れ上がる。

「広げていいか?」
「…いいよ。」

何度も何度もキスをしてから、カミュは枕元からオイルを出した。
その間にイレブンは躊躇なく、寝そべり広げる場所を向けてくれる。
これは本当に経験済みのようだ。

「ちゃんとオイル用意してたんだね。」
「まぁな。お前に選んでもらえた時点で、期待してたっつーか…」
「ねぇ…」
「ん?」
「なんで僕としたいって思ったの?そんなに抱き心地良さそうには見えないと思うんだけど…」
「そういう理由じゃねぇよ。お前のことが好きだから抱きたいってだけだ。」

指にたっぷりオイルを取って、秘部に宛がう。
「んっ…つめたい!」
「悪い。」
「ゆっくりして…ね?」
「ああ。」

カミュは寝そべりイレブンに寄り添うようにしながら、ゆっくりと秘部にオイルを塗りたくっていく。
ヌルヌルと弄っている内に、ぬぷりと指先が入った。

「あんっ」

漏れる声は、本人の宣言通りに色っぽい。

「入ったな。」
「ゆっくり広げて…カミュのがちゃんと入るようになるまで…」
「ああ。」

時折キスをしながら広げていく。
準備をしてきたといっていたが、だからといってこんなに簡単に広がるものなのか?

「(これは…相当経験あるかもしれないぜ…)」

ドクリと胸が鳴る。
何故鳴ったのか解らない。だが解る。
今昂ぶっている理由は、嫌悪ではない。

イレブンとは、彼が16になって直ぐに出会ったはずだから、
出会う前に経験していたということは、15以下ということだ。

その頃のイレブンはきっと、今以上に幼くてさぞ可愛かったことだろう。
今も十分に可愛いし美人だと思うが、
きっと当時は幼さゆえに従順にあれこれされたに違いない。

「こういうこと聞くのは、よくねぇのかもしれねぇけどよ。…前の男にどういうことされたんだ?」
「それは…」
「…ふぇ、フェラとかは?」
「…した。」
「!?…じゃ、じゃあ、してくれって言ったら、してくれるか?」
「…いいよ。」
「マジか…!」

イレブンは恥ずかしそうに体を起し、今度はカミュをゆっくり押し倒した。

「カミュは…触られたくない場所とか、ある?」
「特にないぜ?」
「わかった。」

イレブンが不器用に寝間着を脱がそうとしてくるので、体を起して自ら脱いだ。
下着を脱ぐと、何だかんだイレブンは顔を真っ赤にして視線を逸らす。

「可愛い反応しやがって…見たことあるだろ?」
「何度見ても…見慣れないっていうか…」

カミュがベッドに座りなおすとイレブンは、覆いかぶさるように四つん這いになる。

「キスとかも、していい?」
「いいぜ?」
「じゃあ…」

イレブンからキスをしてくれる。
それから鎖骨やら胸やらにキスを落としていく。
腹を過ぎたところで、一度止まる。

「さ、触るよ?」
「嫌だったら止めていいぜ?」
「嫌じゃないよ。だって、カミュのだし…」

上目使いでカミュの様子を確認してから、イレブンの指がそっとカミュのを捉えた。

「熱いね…」

勇者の剣を握るあの指が、グロテスクに育ったカミュのカリをゆっくりと擦る。

「そこ」
「ここ、気持ちイイんだよね?」
「そりゃ…」

イレブンは火照りながらも、艶っぽい悪戯な顔を見せる。

「ねぇカミュ…僕のこと考えて、1人えっちしたことある?」
「ある。お前は?」

イレブンの指に力が入る。それからきゅっとイイ場所を擦りあげた。

「ッ!?」
「僕もね、あるよ。君ので、いっぱい気持ちよくされちゃうの想像して…」
「マジか…」
「けど、僕が想像してたのより、ずっと、おっきくて、硬いんだね。」

経験があると言われた時に想像していたよりも、イレブンは慣れているようだった。
成程、確かに可愛い声で、恥ずかしい言葉を連呼しているし、
素朴に見える、少し不器用なはずの指が器用にイイ場所を責めてくる。

「ぬるぬる出てきてるよ?」
「出もするだろ、そんなことされたら。」
「じゃあ、舐めてあげる。」

イレブンはペロリと舌をだして、
カミュのペニスを摘み、そっとカリを自分の舌にこすりつける様にした。

ぷちゅ…

ざらりとした感触にぞくりとする。

「カリいっぱい舐めちゃうよ。」

止める間もなくぱくりと銜える。
咥内は熱く、舌はとろけそうに柔らかい。

じゅぷ、ちゅぷ

イレブンのペニスを舐める音だけが部屋に響く。

カリから上は舌で、筋や玉は指で。
あの初心そうなイレブンが、しっぽりとカミュの雄を愛撫している。

これが本当のイレブン、ということだろうか。

「イレブン…」
「カミュの、おっきぃね…」
「…前の男と比べてんのか?」
「そういうわけじゃないけど…入るかなって。」
「そろそろ試すか?」
「ん…」

チュっと吸い付くキスをされて、カミュのペニスが漸く解放された。

「体位どうするの?」
「好きなのとかあるか?」
「前からが好き。」



演じたかった紳士な自分であれば、じゃあ前からなと優しく抱きしめるべきところだ。
だが最早、カミュの中にそんな紳士な像は居なかった。

イレブンは、彼が宣言したように淫らな本性を晒している。
それはイレブンが、自分を信頼している証だと思った。

だから自分も、感情の向くままの、本性を晒すことに決めた。

カミュは口角を上げて、即答した。



「じゃあ後ろからな。」

「えー、何で聞いたの?」
「後で前からにするから。」
「もう。」

カミュは体を起し、イレブンを四つん這いにして、その尻をぐっと広げた。

「入れるぜ?」
「ん…」

念のためもう一度オイルを塗りたくり広げる。
それからゆっくりと亀頭を押し付ける。

「はぁ…ねぇカミュ…」
「ん?」
「久しぶりだから…やさしくして…」
「ああ。入れるぜ?」

念願のイレブンとの初めての行為だ。
ぐっと力を込めると、ぬぷんと亀頭が入った。

「ああん!」

入ってくる異物にイレブンが悲鳴を上げる。

「かたい!」
「硬いとイイ場所擦れやすいから好きだろ?」
「すきっ…あ、ああん!」

ゆっくりと、指では届かなかった奥の肉壁を分け入る様に突き進み、
根本まで入ったかというところで、イレブンの奥に突き当たった。

「ひゃああ!」
「お、ぴったりじゃねぇか?」
「はぁ…はぁ…」

荒くなる息が少し落ちるつくのを見計らってから、
カミュは白い腰をがっしり掴んで、ゆっくりと腰を振り始める。

ぬちゅ… ぬちゅ…

オイルの馴染む音が鳴る。

「はぁ…はぁ…」
「イレブンの中、すげぇいい。」
「かみゅの、かたい…あついし…」
「気持ちいいか?」
「んっ…いい…」


ゆっくり、ゆっくりと腰を振る。
馴染んでくるとイレブンは自ら腰を振り始めた。
それはまるで舐るような動きで、
雄を入れられて快感に溺れている恋人の姿に、カミュはすっかり煽られた。

理性でぐっと堪えるべきなのだろうと、真面目な考えが頭を掠めたが、
もう決めたのだ。
イレブンに、本当の自分を見せるのだと。

この、美しい人を
本能のまま、本性のまま、独り占めして、欲しいままにしてやる。


「あ…あ…」
「もっと激しいのが好きか?」
「はげしくして…」
「こうとか?」

強く突きあげるとイレブンは背を反らして啼いた。

「ひゃあん!」

秘部もきゅっと締まり気持ちがいい。

「すっげぇ…やべぇな…」
「はぁ…あぁん…もっと…もっとはげしくしてほしい…」

白い体は熱を求め腰を揺らす。
カミュの半身はドクンドクンと熱く、増していく。

「激しいのが好きなんだな。」
「すき…ぐちゃぐちゃになるエッチ…すごくきもちぃ…」

チラリと垣間見える、恋人のマゾヒズムに体が湧く。

カミュは白い尻を揉みしだき、ギリギリまで抜いた雄を、
激しく突き上げる。

どちゅん

「ひゃああ!!」

ぐちゅ ぐちゅ

結合部からオイルが溢れている。

「こういうのが好きなんだろ?」
「すき…」
「俺も好きだぜ?」
「かみゅも、きもちいい?」
「ああ、すげぇいい。けど、」

鍛え上げられた腕をイレブンの胸に回し、上体をぐっと持ち上げた。
イレブンの腰が落ち、硬い雄が突き刺さってくる。

「うあぁああ!」

奥の奥にはまったカリを焦らすように左右に揺らすと、
イレブンは髪を振り乱し喘ぐ。

「ふぁ…はぁ…かみゅッ、むり、はぁ、はぁ」
「奥がいいんだろ?」
「いい…すき…」

軽く抜いて再度激しく突く。

「ひゃあああ!」

奥を小刻みに責めると、イレブンの嬌声が激しくなる。
内壁の締まりが良くなり、カミュの雄と熱く絡み合う。
漏れ出てくるオイルが竿を伝い、玉を濡らす。それさえ気持ちがいい。

「んッ、ん、いく…いく、かみゅ、かみゅ!いくッ!」
「中でイけるとか淫乱なんだな。」
「イっちゃう!あー、ぎもぢぃ…」

肌が汗ばみ吸い付く。
止まらない刺激にイレブンが抵抗をし始める。
カミュの腕をぎゅっと掴み、引きはがそうとしてくる。

「イイんだろ?逃げんなよ。」
「やって、ひゃあ!…あー…やらぁ!」
「何がイヤなんだ?」
「かみゅ!…まえ…まえからがいい…」
「ん?聞こえねぇな。」
「おねがい、まえからにして…?」
「後ろから気持ちよくねぇか?」
「きもちぃけど!…カミュのかお、みながら、きもちよくなりたいの…」

どちゅん

「ひゃああん!」

「気持ちがイイなら、ちゃんとバックでイってからだぜ?」
「や、やあん!」

ぱんぱんぱんぱん

激しく腰を打ち付ける。

「あんっ!あん!あん!」

律動に合わせた嬌声にカミュもすっかり煽られる。

「いく!いくッ!」
「ああ、イけよ?ちゃんとイったら、前からセックスしてやるからな。」
「まえ…まえ…」
「前から、イイとこいっぱいバコバコしてやるよ。」
「ばこばこ…きもちぃ…!あ、あッ!」

腰を止めるが、イレブンは軽く痙攣した。

「あ…あ…」
「前から犯されてんの想像して気持ちよくなってんじゃねぇだろうな?」
「ちがっ…かみゅ…うごいて…」
「動いてほしいか?」
「ん…うごいてほしぃ…」
「なんで?」
「らって…はぁ…きもちいいから…」

ぴくんぴくんと背中が震えている。
半分イってるようだ。
カミュは奥を突き上げ、腰を左右にふり焦らしてみせる。

「ふぁあ!かみゅ…」
「じゃあ、ちゃんと腰ふってやるから、バックでちゃんとイくんだぜ?いいな?」
「いく…」

カミュは再び腰を振る。
リズミカルに奥を突けば、それに合わせて声が漏れる。

「あ、あ、あ、あ、」

秘部の引き締めが良くなる。
弓なりの背中を汗が滴れていく。

ぱん ぱん ぱん ぱん

「あ、あッ、かみゅッ!いっちゃう!」
「いいぜ?イけよ。」
「いッ!いく!イクッ!いくッ!あ、あ、!や!やぁああん!!」

いくううう!と叫びながらイレブンが達したようだ。
秘部がぎゅうぎゅうとカミュの雄を締め付け、
体が小刻みに震えている。

「すっげぇきもちぃぜ…!中に出してやるからな…!」

締め付けの気持ちよさに腰を振る。
カリが激しく擦れ、射精感が高まる。

そして、そのまま、存分に、奥へ射精した。

「ッ…!」
びゅんびゅんと奥に向かって飛び出していく。
熱い精液に、イレブンの体が痙攣した。

「あああああ!!」

中が絡みつく。
求められていると感じる。

「お前の中、俺の精子でドロドロだぜ?」
「かみゅの…おせーし…」
「どうだ?」
「あつくて、きもちぃ…かみゅも…」
「ああ、すっげぇ気持ちイイ…」
「うれし…あ、うッ…ふぅ…」
「ほら、前からがいいんだろ?こんなに締め付けられてたら抜けねぇよ。」
「はぁ…はぁ…」

イレブンの息が整うまで背中をさすってやる。
次第に中が緩んできたので、カミュは一回ペニスを引き抜き、イレブンの体をベッドに仰向けにした。
そこで漸く見た幼さの残る顔は、すっかりメスの顔だった。

「はぁ…はぁ…」

肌が汗ばみ、鈍く光る。
乳首はツンと起ち、ペニスからは蜜が溢れている。

問答無用で美しい脚を抱え上げると秘部が見えた。
先ほど出した精液がとろりと溢れている。

「二発分くらいなら入れてられるよな?」

溢れてくるものを再度中に押し込みながら、
蓋をするようにまだ硬いままの己のペニスを再度挿し入れた。

「ああん!」

さっきより感度が良い気がする。締め付ける力も良い。体位の関係だろうか。

「前からがそんなに好きだったのか?」
「ちがっ…びんかんだから…。いっちゃったあと、すごく、きもちよくて…」
「へぇ…中ガンガン突かれて、奥に精子ぶっかけられると敏感になって、もっと気持ちよくなるのか?」
「やぁだ!」
「何がだよ。今お前がそう言ったんだろ?」
「そんなこといってない!ひゃあん!」

脚を抱え込み、ぐっと腰を押し付けた。
さっきとは違う風に中が締め付けられる。

「ふあぁ、かみゅ…」
「前からが好きなんだろ?」
「ん…」
「うごくぜ?」

敏感な中はさっきよりもずっと強く締め付けてくる。
少し萎えた雄を育てる様に、ゆっくりと腰を振っていると、
秘部の浅い場所を擦った時にイレブンの体が大きく跳ねた。

「ここか?」
「そこらめっ!」
「イイってことか。」
「らめなの!」
「なんでだ?前からすんの好きなんだろ?」
「そこは…でちゃうから…」
「何が?」
「…。」

イレブンはぎゅっと目を瞑り、首をぶんぶんと横に振って拒否を示す。

「何が出ちゃうんだ?教えろよ。」
「らめぇ!」
「…まぁ、実際に出してみりゃ解るか。」
「やら!だめ!だから!…お、おせーし…」
「ん?」

白い指を噛みながら、目を一切合わせることなく、告白した。

「そこ…しげきすると…ぼく、おせーしでちゃう…」

カミュは無言でそこをぐっと突いた。

「ひゃああ!」

ベッドから背中が浮くほどに反っている。

「今のすげぇ可愛くてちんこ硬くなったし、お前のところてん拝めるとか、やらない訳にはいかないぜ。」
「いじわる!やら!め、らめぇ!」
「中イキも見たし、今更だぜ?」
「いじわるぅ!かみゅいじわる!」
「可愛いな、ったく…」

カミュは再び腰を振る。
可愛い仕草ですっかり硬さを取り戻した雄でガンガンと中を突き、
言葉がままならなくなるまで、イレブンを攻めつづけた。

ぱん ぱん ぱん ぱん

結合部から先ほどだした精液が漏れ出てくる。
オイルと先走りが混ざり、付け根の所で泡立っている。
イレブンの雄も律動の揺られ、ぷるぷると蜜を振りまいている。

「あッあっ!」
「イけそうか?」
「ぎもぢぃ!いくっ!」
「中イキしてるとこで、ところてんさせてやるからな…!」
「ひゃああん!」

激しく腰を振る。
両脚を抑え込まれながらもイレブンはベッドの上で快感に身を捩っている。

「いくッ!いく!」

逃げようのない快感に、イレブンがシーツを強く握る。

「はぁイっちゃう、イっちゃう!」
「さっきより早いな…やっぱ二回目の方がイイんだな。」
「きもちぃ、」
「どこがいい?」
「ぜんぶ…かみゅの、おちんちん、こすれてるとこ、ぜんぶきもちいぃ」
「ド淫乱が。」
「やあん!」

強く突きあげる。責めたてる。

ばちゅん ばちゅん

「ひゃん!いくッ!あぁあんッ!いくッ…!いくぅう!!ああんッ…!」

硬く起った乳首を突き出すように背を弓なりに反らす。

「あぁ…」

アクメをキメている。

「イイだろ?もっと良くしてやるぜ?」

ぐっと、あの場所を擦った。

「やああ!!でりゅっ!でひゃぅ!!」

脚をがっちりつかみ、硬いカリでぐっと押し込む。
イレブンが無意識に腰を振る。
雄が揺れている。

「ひゃ、ひゃああ!!あ、あぁ…!」


ぴゅっ、ぴゅぴゅっ


申し訳程度の乳白色のものが、幼いペニスから飛び出て、
イレブンの白い体に降りかかった。

「あ、あっ…」

体がビクンと震えると、体についたものが、とろりと流れる。

男の雄であらぬ場所を責められて、
女のようにアクメをキメて、雄からも精液を飛ばしている、
誰よりも美しい髪を乱した、幼さの抜けない少年が眼下にある。

「たまんねぇ。」

それを見て、カミュは再度腰を振り、
本日二度目の濃厚な精液をイレブンの中に放った。

びゅびゅッ、びゅるる

「っ、はぁ…」

びゅんびゅんと中に注がれた熱に少年が身を捩る。

「かみゅいじわる…あついの、きもちぃよ…」

健気に感想を述べる唇に無言でキスをする。
鈍く応じる舌のたっぷりとしゃぶってから、
カミュは
べろりと、白い肌を穢す、乳白色のものを舐め上げた。

「ひゃあ!か、かみゅ!?」

射精して冷静さを取り戻しつつあったイレブンは再び混乱した。
それを見下ろしながら、カミュは動じる様子もない。

「たまんねぇよ、イレブン。」
「カミュ、だめ、汚いから!」
「汚いなら、綺麗にしなきゃだよな?」
「タオルで拭くの!」
「勿体ねぇ。」

抵抗をしようとすると、どちゅん、と奥を突きあげられた。

「ひゃあ!か、カミュ!」
「俺今日やべぇかもしれねl。全然ちんこ萎えねぇ。」
「ぼく、もう、いっかいしかでないからね!?」
「雌だったら何度でもイけるんだろ?」
「けど、けど!」

今度は乳首を両手できゅっと抓った。

「ひゃあ!!」

中に入ったままのペニスがまたぎゅうぎゅうと締め付けられた。

「まだまだイけそうじゃねぇか。」
「カミュ!」
「初夜なんて、人生で最初で最後だぜ?な?まだ夜は明けねぇし、たっぷり愛し合おうぜ?」
「けど、んッ…」

ねっとりと舌を絡めるキスをされて、イレブンは言葉を失った。

キスの後に見つめてくる青い目に、
本当の自分が映っている。

見せるのが怖かった本当の自分。
その自分を、カミュは、カミュの思うがままに抱いてくれている。
それは、自分が求めていたことそのものだ。


「カミュ…ねぇ…」
「ん?」
「気が済むまで、抱いて。」
「ああ。お気に召すまま、な。」

もう一度たっぷりと甘いキスをしてから、もう一度愛し合った。
体をぴたりと合わせて。








始末を終え、漸く寝る準備に入れた。
余りの激しさに身動きの取れなくなったイレブンに寝間着を羽織らせる。
中途半端にしか着せられず、露出している肌が寒そうで申し訳ないが、
自分が一緒に寝れば、寒さはしのげるだろう。


「ごめんね。」
「何謝ってんだ。無理させたのは俺だし、中に出したのも俺だし、始末くらいどうってことねぇよ。」
「そうじゃなくて…色々…」

イレブンは布団に潜りながら相変わらず恥ずかしそうに頬を染めている。

「…ぼく、全然無垢じゃなかったでしょ?」
「ああ。淫乱だったな。」
「い、淫乱じゃないもん!ちょっと…感度がいいだけ!」
「感度が良いだけか?あれが?」
「う、うう…!か、カミュは変態だった!」
「いやいや、好きなやつの裸みて、好きなやつにお誘いされたら、男は皆普通ああなるだろ。」
「なんない!普通あんなことさせない!」

膨れているが、怒ってはいないようだ。

「初めてのエッチであんなことされるとは思ってなかった。…ねぇカミュ。」
「ん?」

大きな目に不安の色が映る。

「…本当の僕…嫌いになった?」
「まさか。むしろ、余計に好きになった。つーか、俺ら体の相性も最高じゃね?」

互いの体にはまだ、互いの感覚が残っていて、
思い出すだけで、まだ、熱も一緒に蘇ってくる。

「…まだ、ドキドキしてる。」
「ああ。俺もだ。」

ふふっと笑い合って、軽くキスをすると、イレブンはしがみ付いてきた。

「ねぇ?」
「ん?」
「一緒になってくれて、本当の僕を受け止めてくれて、ありがと。」
「こちらこそ。末永く…よろしくな。」
「うん!」

カミュは、イレブンが、本当の自分を受け入れてくれたことが嬉しかった。
愛されていると、そう、感じた。

自分がイレブンを受け入れられる限り、
イレブンが自分を許し続けてくれる限り、
2人が別れることはないと、カミュはそう悟った。









「で、今後の予定なんだが。」
「予定?」
「ああ。週に3日でどうだ?」
「何が?」
「決まってんだろ?セッ」
「ええ!?無理!」
「雌ならガンガンいけるだろ?な?」
「な?じゃないよ!無理です!大変なんだよ?下は!」
「じゃあ騎乗位にするか?」
「そう言う問題じゃないの!あーもう!カミュのばか!えっち!へんたい!」
「イレブンのド淫乱。」
「あー!もう!ひどい!イジワル!もうえっちしない!」
「ええ!?」






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