そそる君
初出:べったー/2018-11-03




カミュはイレブンの後ろ姿をみて、思っている。

お前は、人を性欲の塊みたいに思っているようだが、
どれもこれも、性欲をそそってくるお前がいけないんじゃないか、と。

付き合いだしてだいぶ経ったが、
カミュのイレブンへの想いに変化はない。むしろ強くなっている。

旅をしていても、イレブンより可愛い女に出会ったことはないし、
イレブンが可愛くない瞬間にも出会っていないし、
こんなに厚着で露出がないはずなのに、
どこの誰よりも艶やかに、色っぽく見える。

そんな色眼鏡に色眼鏡をかけた視線を送る男の前で、
極めてけしからん話だが、
さっきからイレブンはタオルを一枚巻いたまま部屋をウロウロしている。

仕方がないといえば仕方がない。

突然の豪雨に服がびしょ濡れになったからだ。
厚着王のイレブンの服は、どれもこれもが絞れるほどにびしょ濡れになり、
風邪をひかないよう、早々に宿へと引き返してきたのだったのだ。

それで、服を干し、シャワーを浴びて来たところだ。

「あのなぁ。」
「だってカバンもすごいんだよ!着替えも全滅だよ!」

よりによってどれも生地が厚めなので、どれも乾きにくい。

「だからって、そんなタオル一枚じゃ風邪ひくだろ。どうせ明日も急いで出発するわけじゃねぇんだから、今日はさっさと布団入れよ。」
「まって、後ちょっとだけ」

イレブンがワタワタと荷物を乾かしている姿を見ていた。

寒がりなので、タオル一枚と言っても巻いているのはバスタオルだ。
それも胸に巻いている。

タオルから伸びる脚は相変わらず美しい。
まだ乾き切っていない髪も美しいし、荷物を漁っている腕も綺麗だし、俯くと見えるうなじとか、タオル越しでも解る腰つきとか。

「はぁ。」

全てが好みだ。

「イレブン。早く。」
「待ってってば!これだけ乾かすから!」

イレブンはとりあえず荷物を並べてから漸くベッドに戻ってきた。

「もう。先に寝ればいいのに。」
「そういう訳にはいかねぇよ。散々煽りやがって。」
「煽る?」
「そりゃそうだろ。こんなにエロい格好で室内ウロウロしやがって。」
「もうお布団入るから。」

イレブンがベッドの布団を捲っているところで、カミュはイレブンのタオルを引っ張った。

ハラリと落ちる。

白くて官能的な肌が現れる。

「ちょっと!」
「責任とってから寝ろよ。」
「え、やだ!タオルかえして!寝間着もないんだよ!」
「ほら、寝るぜ?」

タオルを取り返そうとするイレブンの腕をひっぱって、ベッドへと連れ込んだ。

全裸という隙だらけのイレブンがカミュに適う訳は無く、
あっさりとベッドに組み敷かれる。

「えぇ…もう、なんで…」
「どうせ明日の朝一はまだ雨降ってるだろうしよ。服だって乾いてねぇだろうからな。たっぷりお楽しみして、朝はゆっくり起きようぜ?」
「むぅ…。」
「それとも、そんなに俺とセックスするの嫌かよ。」
「嫌じゃない…少しだけだよ?」

イレブンがお許しをくれたので、額にキスを落とすと、くすぐったそうに笑う。
そのまま顔中にキスをして、もちろん唇にもたっぷりしゃぶりつく。
歯をなぞる様に咥内を巡らせて、唇をたっぷり食む。

首筋や鎖骨、肩にもキスを落とし、乳首を優しく刺激すると甘い声が漏れた。

「ッ…はぁ…」
「久しぶりだとほんと、いつも以上に感度良くてヤバいよな。」
「その癖にしょっちゅうエッチしたがるよね…」
「そりゃセックス気持ちいいし。お前の可愛い声とか聞きまくれるし。」
「もう…。」

カミュの指がゆっくりと腹をなぞり恥骨をなぞり、局部へと至る。

「ここ、触って良いか?」
「無理矢理はやだよ?」
「ああ。」

優しくイレブンの雄に触れる。
まだ流石に柔らかい。
暖めてやるようにやわやわと刺激をしていると、イレブンの息が荒くなってくる。

「ふぅ…」
「ここ気持ちイイよな。」
「ん…カミュの指きもちい。」

イレブンの大事な場所に触れるのは、カミュにとって大変な幸せである。
だが、久しぶりでカミュ自体も結構溜まっているし、無理矢理イかせでもしたら、むこう一か月は禁止されかねないので、潔くメインの場所へと指を移していく。イレブンはうつ伏せになってそれを手伝ってくれる。
相変わらず白く美しい尻に数度キスをしてから、カバンから持ち出したオイルを垂らす。

「ひゃああ!だめ!」
「温める余裕が無ぇ。」
「けど!」
「すぐに温まる…でもないか。お前も少し冷えてきてるからな…温まるまで馴染ませてやるからな。」

今使っているオイルは上等品だ。それ用ではないがデリケートな部分にも使えるもので、乾きにくいし、馴染みも良く、発熱作用でもあるのか優しくマッサージしていると温まってくる。
秘部に指をいきなり突っ込まないよう本能を抑えつつ、秘部の周りを優しく揉みしだいていく。

「んッ…はぁ…」
「そろそろ入るか?」

中指でぐりぐりと弄っていると、ぬぷんと第一関節が収まる。

「あッ…」
「ゆっくり広げるからな。」

穴を円を書くような動きで、ゆっくりと広げていく。

久しぶりとはいえ、もう数えきれないほど肌を重ねたのだ。
イレブンの体はあっという間にカミュを受け入れることを思い出していく。

ぬぷぬぷ

「あ、あぁ…だめ…」
「すっげ…もうこんなに広がるじゃねぇか。」
「はずかしいから、あんまり見ないで…」
「そうか?がばがばになってきてるとこ見ると、すげぇ興奮する。早くいれてぇ。」
「すぐにそういうこと言うよね。…もう慣れけど。カミュの方も準備する?」
「そうだな。」

イレブンは体を起し、カミュに向き合う。
それから何度かキスをして、今度はカミュをうつ伏せにする。
イレブンは少し得意げに微笑んで、カミュの服を脱がせる。それから首筋にキスをして、ゆっくりと胸や腹にキスを落とし、すでに硬くなり始めているカミュのペニスをそっと指で持ち上げる。

「もう硬くなってきてる。」
「早くしてぇし。」
「まだダメだよ?」

イレブンは得意げに舌をチラチラさせてから、亀頭をぺろりと舐めた。

「あ、それすげぇエロい、やべぇ。」

ぺちゃぺちゃと音を立て、亀頭を舐めまわす。唾液でぬらぬらと妖しく光る。

「筋とタマもな。」
「うん。」

舌でゆっくりと舐め上げる。いつの間にかキスもフェラも巧くなった。

「大胆になったよな。」
「んッ…そうかな…大事な人の大事な所だもん…大事にしないとね?」

ちゅぱちゅぱとキスをされながら、舌や指で愛撫される。
それを見つめているとペニス越しに目が合って、イレブンは恥ずかしそうに笑いながら、亀頭にチュっとキスをした。

「硬くなって来た。」
「そうだな。けど、可愛い唇をずっとチンコに占領させるのもな。イレブン、こっち。」

カミュは体を起して自分の唇を指で指し示す。
イレブンは濡れそぼった唇をペロリと舐め上げ綺麗にしてから、
指示されたとおりにカミュの唇にしゃぶりついた。

熱い舌が絡み合い、思考を奪いあう様なキスをする。
この間もイレブンはカミュのペニスをそっと指で包み、カリを擦るように扱く。

男をイかせるのにすっかり慣れてしまったイレブンにカミュは苦笑する。
最初はあんなに清楚な妖精のようだったのに、今ではすっかり淫らな女神だ。
だが、それだけ自分がイレブンを変えたということでもあると思えば、悪い気はしなかった。

「ッ…はぁ…」

唇を離すと糸が引いて、すっかり出来上がったイレブンの顔があった。

「すごく硬くなったね?」
「ああ。入れていいか?」
「うん。」

カミュは自分の背中に枕を挟んで、少しだけ上体が起きるようにして横になった。

「騎乗位なの?」
「後で普通のもするから。」
「…約束だよ?」

イレブンはその腰の上に跨る。
カミュがイレブン秘部を改めて少し解してやってから、尻たぶを掴み、秘部を開かせてやると、イレブンはそそり立つペニスを支えるようにしながら、ゆっくりと腰を下ろしていく。

ぐぷり
ぬぷッ

広がったままの秘部はガチガチの亀頭をパクリと飲み込む。

「はぁ…」
「中すげぇ熱い。」
「カミュの方が熱いよ…。」

そのままゆっくりと腰を下ろすと、イレブンの奥を硬い亀頭が突き上げた。

「はああんッ!」
「えっろ。」
「はあッ、だって、あ、ああんッ…」

イレブンは思わず腰を浮かせた。

「奥好きだろ?」
「けど…ひさしぶりでちょっと怖いよ…騎乗位…」

眉を顰めて怯えているのは最高に可愛い。
けれど喘いでいるのはもっと可愛いので、少し苛めてやりたい所だったが、今回は潔く助けてやる。カミュは一度体を起して、小さな口に何度もキスをしてやった。
腰を抱いてゆっくりとイレブンの奥へと再度押し込んでいく。

「んッ…はぁ…」

安心させるようにキスをしてやりながら、ゆっくりと全てを中に納めていく。

「あッ」

ビクリと震えた。どうやら奥のイイ場所を掠めたらしい。
両腕でがっちりと腰を抱きかかえたまま、突き上げる細かな律動でそこを刺激してみる。

「ひぃッ、あ、はんっ…」

オイルが僅かにちゅぷちゅぷとなっている。
イレブンの顔から怯えの色が消えて、人差し指を僅かに噛んだ。

「んっ、んっ」

白い体から久しぶりの違和感と痛みが消え、イレブンはいつも感じていた快感を思い出し始める。白い指が自らの体を支えるためにカミュの腹筋に手をついたのを見て、カミュは改めて横になった。

「もう大丈夫だろ?」
「ん…うん…きもちいい…」
「もっと腰振って、もっと気持ちよくなるんだぜ?」
「ん…」

細い腰を振り始める。
前後左右に白い腰は振れ、奥のイイ場所を硬い亀頭で刺激している。
大胆になればなるほどオイルが音を立てる。
静かな部屋にくちゅくちゅと音が響いてきたころには、イレブンは髪を振り乱し、一心不乱にペニスをしゃぶっていた。

ぬぷ ぬぷ ぬぷ ぬぷ

「カミュ…きもちい?」
「ああ。お前も気持ちイイか?」
「うん…久しぶりの、カミュのおちんちん、すごく気持ちよくなってきちゃった…」

はしたない言葉を言わないように育てられたイレブンがそういうことを言いだす時は、かなり出来上がってきた証だ。
なされるがまま揺れているイレブンのペニスも硬くなってきている。

前後だけの刺激では物足りないのか、跳ねる様に上下に腰を振る。
熱い肉壁に扱かれつつ、ペニスで気持ちよくなっている恋人をみて興奮しない男などいない。より硬くなっていくそれで、より奥を刺激しようと、イレブンはより大胆に腰を振った。

「はぁ…いっちゃうかも…」
「いって良いぜ?」
「けど…」
「雌なら何度でもイけるだろ?」
「ん…」
「お前の雌イキ、久しぶりに見せてほしいぜ?」
「はぁ…そんな…でも…」

言葉では素直に頷かないが、ぎゅっと内壁がカミュの雄を包む。

「中すげぇ欲しがってるぜ?」
「ッ、はぁ…ほしいよ…」
「何が?」
「かみゅの…おせーし…」
「雌見せてくれたら後でたっぷり出してやるから。」
「ん、ッあ、はぁ…」

イレブンは一度グラインドを止めて、後ろに手を突き、重心を下げた。
繋がっている所はそのままに、ゆっくりと膝を持ち上げ脚を広げる。

眼前で、世界で一番可愛いと思っている恋人が、幼いペニスを見せつけるかのように自ら開脚し、秘部で雄をしゃぶっている。

「マジで最高だぜ。」
「みちゃだめ…っはぁ…」

口先で抵抗しながら、浅い部分のイイ場所に亀頭をぐりぐりと擦りつける。
体がビクンと跳ねた。

「あッ…」

目を閉じ、恍惚とした表情を浮かべながら、イレブンは中でカミュを感じる。
唇は涎で濡れそぼり、触れる肌は汗ばむ。

いわば、恋人のペニスでナニをしているようなもので、
それはそれで最高に可愛いのだが、
それゆえにもっと激しいのがお好みのカミュは、その柔らかい刺激に耐えられなくなった。
思わず腰突き上げる。

どちゅん

「ひゃあ!」
「可愛すぎてたまんねぇから我慢できねぇぜ。」

腹筋を使って、下から上へ、イレブンの中を激しく突き上げる。

ぱんぱんぱんぱん

「や、や、らめッ!」
「イくんだろ?」
「イっちゃう!もうイっちゃうから!」

ぱんぱんぱんぱん

「ひゃああ!むりぃいい!いぐ、いぐッ!」

イレブンは何とか体を支えながらも、突き上げてくる雄に体を反らして激しく感じている。
いつも以上に甲高い声が漏れる。

結合部からは先走りが溢れた。

「イク、イクッ!あ、ぁあああんっ!」

ぎゅっと秘部が締まった。
痛いくらいだが、体をビクビクさせているイレブンを見ると、物量が増した。

「っ、あ…はっ、あ」

カミュは雌イキなどしたことはないが、
本人曰く、すごいのだという。
キモチイイが体の中を巡って、頭が真っ白になるという。
今まさにイレブンはその状態なんだろう。

天を仰ぎながら、快感を味わっている。

カミュはその隙をついて、体を起しイレブンの腰を抱え上げて、
快感で満ちたナカを一突きしてから、繋がったままで、あっさりとイレブンを組み敷いて、正常位に変えた。

「カミュ…ぼく…」
「可愛い雌イキ見せてくれて、俺のはもう暴発寸前だぜ?中に欲しいんだろ?」
「ほしい…」
「何が欲しいかもっかい言ってみ?」
「かみゅの、おせーし…あついの…」
「たっぷり注ぎ込んでやるからな。」

どちゅんッ

「ひゃああ!」
「折角精子注ぎ込んでやるのに、お前の中先走りでドロッドロだからな。まずはカリでたっぷり掻きだしてやる。」

お前がしたあんな緩慢な、甘ったるいのじゃねぇ。
もっと激しくて、壊れちまいそうなほど激しくて気持ちいい奴だからな。

そっとイレブンの耳元でカミュはそう宣戦布告かのように囁き、
激しく腰を振り始めた。


ぱんぱんぱんぱん

「ひゃ、ああああ!!!」
雌イキの後の敏感な体は、拒絶するかのようにカミュを締め付ける。
だがそれが気持ちイイ。
イレブンの内壁とカミュの雄が擦れ合って、中でカリが擦れて、まるで先走りさえ絞り出すかのようだ。

「イク、イっちゃう!」

下の体がビクンビクンと跳ねる。
頭を振り、汗がほとばしる。

カミュは無言で腰を振り続けた。
イレブンだけがみゃあみゃあ喚き、部屋は淫らな音で満ちる。

「イクイクイクイク!!」

ぎゅうぎゅうと絞られる。
それを押しのけるように激しく突き上げると、甲高い声で喘いだ。

「いっちゃぅうううう!!!やああああ!!!」

ビクンッ!

付け根まで咥えこんで、イレブンはあっさりと雌をキメた。

中々キツイしめつけだが、もうこれ以外では気持ちイイと思えないのではないかというほどに、カミュはこれが気持ちよかった。
緩むまで動かず、イレブンの息が整うのを待った。

「はぁ…はぁ…カミュ…」
「イイだろ?」
「はげしいよ…こわれちゃう…」
「大丈夫、直してやるから。」

イレブンの口元を指をなぞると、赤い不器用な舌がそれを舐めようと伸びてくる。
甘えさせるように指を与えてやれば、ちゅばちゅぱとしゃぶった。

「んっ…」

指を夢中でしゃぶっていると、体から力が抜けていく。
中の締め付けから解放される。

「まだ俺イってないぜ?」
「う、うん…」
「精子欲しいんだろ?」
「うん…今度は一緒がいいよ…」
「そうだな。」

優しい笑みを見せて、安心させてやってから、姿勢を直し、再び律動を始める。

ぬぷ ぬぷ ぬぷ

まだ敏感な中を優しく刺激するようなゆっくりとしたストロークに、イレブンはうっとりと気持ちよくなる。
しかしカミュはすぐに速度を上げて、再びイレブンをイかせようとする。

「かみゅ、まって!」
「俺がイけねぇだろ?」
「んっ、けどッ!あ、ああッ!」

パコパコパコパコ

「らめぇえ!!イっちゃうから!イっちゃうからああ!」

ダメ、というので、ピタリと律動を止める。

「あ…あ…」

イレブンの荒い息に興奮した。
嗜虐心がぞわりと脇立ち、思わずツンと立っている乳首をぎゅっと抓った

「やぁあん!!」

秘部がぎゅっと締まる。

「らめええ!」

細い指が抵抗し、抓む指をのかそうとしてくるが、碌に力は入っていない。

「やら、らめ…もう、イっちゃうから…」
「俺がイけねぇだろ、つーか、さっきからずっとイきつづけてんだろ?」
「らって…かみゅが…」
「乳首イじられんのと、チンコでバコバコされんのどっちが好きだ?」
「おちんちん…」
「ったく、素直だな。たっぷりチンコでイかせてやるよ。」

イレブンの指を乳首に触れさせると、まるで乳首でナニをするかのように、
ピンク色の乳輪や突起をやわやわと刺激し始めた。
恐らく無意識だろう。
今この、本来清楚で最高峰に可愛いイレブンは、貪欲に精を求める雌でしかないのだから。

「乳首でナニしてろよ。腰ふってやるからな。」

カミュは再び律動を始める。
先走りが溢れる。

じゅぼじゅぼじゅぼじゅぼ

「あぁああん!」

乳首を弄りながらイレブンは背を反らし、快感に溺れている。

「久しぶりなのに…結構無茶させてるよな…」

イレブンの耳には聞こえないだろう程度の小さな声で自分を少し戒める。

「けど、それもこれも、可愛すぎるお前がいけねぇんだぜ?」

とはいえいくら何でもイレブンを壊すつもりは無い。
そろそろ欲しままに、求められるままに、奥へと熱を注ぎ込まなくては。

お気に入りの美しい脚をぐっと抱え込み、真上から突き挿すような体勢をとって、
カミュはすっかり目を瞑って悶えている恋人の顔をまっすぐに見つめながら、奥のイイ場所を小刻みに突いた。

熱い肉壁とカリが擦れる。
筋を扱くような締まり。
尻に陰嚢が当たる。やわらかく、熱い。
自分の雄でいいように雌になっている愛する人。

カミュは一気に高まった。

この奥の奥、他の誰も触れたことのない、熱い中にたっぷりと注ぎ込みたい。

「イレブン…!」
「かみゅ、かみゅ!」
「出すぜ?」
「ん、ん!」
「イレブン!」

イく時に声を出したくないので、名前を呼ぶ。
イレブンもそれが合図と解っているのか、ぎゅっとカミュのペニスを咥えこんだ。

「いくッ、かみゅ、かみゅ!」

「ッ!」

びゅるる、びゅッ、びゅるっ

「ッあああ…!!!!!」

奥の奥に精子を注ぐ。
その熱にイレブンはもう何度目か解らない雌イキをキメた。

身を捩り、右手はシーツを掴み、左手はカミュの腕を掴んだまま、
体を弓なりに反らせて、女の様な喘ぎ声を漏らしていた。


「あ…あっ…」


ゆっくりとペニスを引き抜くと、どろりと精子があふれ出た。

秘部から精子が流れ出ている様は何度見ても淫らだと思う。

「イレブン。」
「んっ…」

どうにまだイっているらしい。

汗だくの頬や首を、宥める様に優しく舐め上げてから
カミュは呼吸を邪魔しないように気を付けながら、そっとキスをした。
暫くすると本能のように舌が舌を求めてきて、イレブンに理性が戻ってきたことを察する。

「んッ…かみゅ…」
「イレブン。」

まだ胸で息をしている。

「カミュ…きもちよかった…ね」
「ああ。悪い、結構無茶させたな。」
「えへへ…いつものことだよ…」
「まぁ…反論できねぇな。」

イレブンは屈託なく笑う。

「ッ…ん、はぁ…」

キスの後もイレブンはベッドの上で、中に出された熱い精液に身を捩らせている。
肌は汗ばんでいて、このままでは風邪をひいてしまう。
…さっきまで濃厚に絡んでいたというのに、そんな風に冷静に考えてしまうのは仕方がないとはいえ味気ない気もした。

「始末しねぇとな。」
「んっ…もう…?」
「この間みたいに腹壊すぜ?それに風邪もひくしな。」

外は雨だ。今は火照っていても、すぐに冷えてしまう。…本当に冷静になるものだ。

カミュはイレブンが最初巻いていたタオルを体に巻いてやり、力の入らない体を抱え上げた。
「わ、わああ!」
「連れてってやるよ。」

そのままイレブンを風呂場へと連れていく。
何時ものことだが、横抱きにしていると、自分より慎重が低い男に抱えられるのが嫌なのか、イレブンは恥ずかしそうに顔を背けてしまう。

「なんでそんなに嫌なんだ?」
「自分で歩けるもん。」
「歩けた試しねぇだろ。前だってそう言い張って結局四つん這いだったじゃねぇか。」
「…それでまた襲われたんだったね。」
「だろ?大人しくしとけ。中綺麗にするからな。」

イレブンを向い合せになるように膝の上に座らせて、
何度かキスをしてやりながら、イレブンの秘部を開く。
底に指をそっと忍び込ませて、出してしまったものを吐かせていく。

「ッ…」

イレブンが居るせいで見えないが、ぽたぽたと音がする。
久しぶりとはいえ、中々の量が出たものだ。
射精している時の快感と、出されて悶えているイレブンの姿を思い出すと、
触れているだけで興奮してくる。
しかも、イレブンが首に抱き着いていて、
耳元ではぁはぁと喘がれては、始末している指に力が入る。

「始末気持ちが良いのか?」
「ち、ちがうけど…カミュの指…」
「やっぱ、ここに俺の指突っ込まれるの好きなんだな。」

可愛さに思わず、嗜虐心が芽生える。

ゆっくりと奥へ指を伸ばしていく。

「だめッ!」
「そうはいっても奥に出したからな…変な事はしねぇから。」
「うぅ…。」

イレブンの捉まる腕に力が入る。
胸がピタリとくっつく。濡れた肌が密着すると、再び興奮してくる。

くちゅ…くちゅ…

「か、カミュ…」
「ちょっと我慢してくれよ?」

器用な指が奥へ進んでいく。
そうはいっても、先ほど気持ちよくなっていた場所よりはずっと手前だ。
それがまた歯がゆいのか、イレブンはもぞもぞと腰を揺らした。

「だめ、だめ…」
「そういう訳にはいかないだろ。」

仕方がないだろ、と言いながら、ワザと指先で奥をコリっと掠めた。

「ひゃああ!!」
「我慢な。」

くちゅ くちゅ カリ…カリ…

指は段々と大胆に中を巡り始める。
最早目的は掃除ではない。
中に溜まっていた先走りや精液が指に絡みつき、それがぴちゃぴちゃと音を立てる。

「カミュ!」
「もうちょっとな。」

ちゅぷ ちゅぷ ちゅぷ

カミュは抱き着いてくるイレブンの耳を甘く噛みながら、中をかき回した。
先ほどの行為で散々敏感にされたイレブンの体は、あっという間に絶頂寸前に達した。

「あ、ぁああ!!」

カミュの右腕でがっちり体を捉えられ、器用な左手から逃げることは出来ない。

「あッあッ、やッあぁあッ!だめえ!」
「何が?」
「イっちゃうっ…」
「始末なのに?」
「しまつじゃない!かみゅ、だめッ!いっちゃうぅう!」

じゅぷじゅぷじゅぷじゅぷ

「ひゃっ、ひゃあああ!いくッ、いくぅうう!」

ビクッ

腕の中でイレブンの体が跳ねた。
指がぎゅうぎゅうと締め付けられる。
耳元で「あ…あ…」と快感に耐えているのが聞こえる。

「はあ。どうだ?綺麗になったか?」
「ッ…いじわる…」

一応怒ってはいるようだが、
ぴったりとくっついた胸で、乳首がツンと立っているのが解るし、
まだ緩まない秘部は物足りなさそうに指を咥えたままだ。

「あ…あッ…かみゅ…」
「ほんとに可愛いよな…はぁ…」
「カミュのばか…」
「はいはい。」

カミュは力の入っていないイレブンの体を引きはがして、数度キスをしてやる。
それからタオルをとってやり、イレブンの体に巻いてやった。

「立てるか?」
「う、うん…」

支えてやるとイレブンは小鹿のようにピクピクしながらも何とか立つ。
「雌くらいなら立ってられるんだな。」
「なかに出されちゃうよりは…歩いて戻れるよ。お布団でゆっくり」
「戻んなくっていいぜ?」

フラフラしているのをいいことに、カミュはイレブンを風呂場の壁に後ろから押しつけた。

「ちょ、ちょっと!」
「お前の雌イキ可愛すぎたのがいけないんだぜ?2回戦始めようぜ。」
「や、やだ、ここで!?」
「直ぐに始末出来るし都合が良いだろ?」
「け、けど!」

イレブンに壁に手をつかせ、少し腰を後ろに突き出させる。

「そのポーズマジエロすぎ。」

水が、脚の美しい曲線を伝い落ちていく。
尻を突出し、首をひねって後ろの様子を伺っている姿は、まるで欲しがっているようで余計に興奮した。

「直ぐ入れてやるからな。けど、オイルは必要か。全部流しちまったし。」
「オイル無いとやだし、ベッドいこ?」
「持ってきてる。」
「え!?」

イレブンの腰を掴み、白い尻をペチペチと叩いてから、まだ柔らかく、掃除したての秘部をぐっと広げて、オイルを塗りたくる。

「なんでお風呂場にまでオイル持ってきてたの!?最初からこれが狙い…?」
「いや、最初はお前の乾燥気味な脚を保湿マッサージしてやろうかと思ってたんだけどよ。」
「そんなのベッドでいいじゃない!」
「風呂場の方が温かいだろ。寒がりなお前に考慮してだぜ?」

とかいいつつ、本当はイレブンの言うとおり、狙ってはいた。
前々から風呂場で、というのはしてみたいシチュであった。
その夢が叶い、何度も妄想した風呂場セックスが出来るのだと思えば、それだけでもう下半身は充血し、質量が増していく。

柔らかく温かい秘部を解すなど造作もなく、すっかりトロトロになっていた。

「入れるぜ?」

本日二度目の勃起したペニスをぐっと押し当てた。

「ひッ」

ぐぐっ
ぬぷっ

「あうッ!」

どちゅん

「ひゃああ!」
「立ちバックってのも…結構いいな。」
「あ、あぁん…」
「どうだ?立ったまま後ろから突かれるってのは。」
「んぅう…はずかしい…」
「興奮するってことか。じゃあ、もっと興奮させてやるからな。」

腰をそっと掴んで、カミュは腰を突きあげた。

どちゅん

「ひゃあ!!」

さっきも何度もイかされ、始末がてら1回雌イキをキメた体は、もう性感帯の塊でしかない。
何処を擦りあげてもビクビクと蠢き、カミュの硬い熱をぎゅうぎゅうと締め付けてくる。

パンパンパンパン

「あん、あん、あん、あん」
「風呂場だと喘ぎ声が響いてまたエロいな。オイルがくちゅくちゅいってんのも響くし。」
「あんッ…はぁ…あぁ…カミュ…ベッドでしようよ…やんッ…あ、あッ…はぁ…たってるのつらいよ…ベッド…」
「気持ちよくて立ってられねぇか?ほら、突き上げて支えてやるからよ。」

落ちてくる白い腰を、激しく突き上げた。

「ひぎぃ!」
「奥はいっちまったな!」
「ッあ、は…」

奥の奥に亀頭を押し込み、小刻みに突き上げる。
普段以上に奥まった場所をコリコリと硬い亀頭で擦りあげると、
イレブンは余計に甲高い声で啼いて、秘部はぎゅうぎゅうと締め付ける割に、体から力が抜けて、よりに腰が落ちてくる。

「もう、たてないぃいい!おく、おぐぅ!」
「すげぇな。まだガンガン締まるぜ?」

ばちゅばちゅばちゅばちゅ

「むり、むり」
「腰支えてやってるだろ?」
「らめ、かみゅの、さわってるとこも、きもちいのッ!…あぁあああ!!」

ふらっと膝が折れて、グボッと突き刺さった。
拒絶するかのようにぎゅうぎゅうと雄を締め付ける。

「ッやべ、イきそう。お前の中熱くてマジやべぇよ。」
「はぁ、はぁ、イってる…かみゅ、かみゅ!」
「もうヤベェから、出すぜ?」
「だして、だして!」
「ッ!」

びゅッびゅるるッ

流石に先ほどほどの量は出なかったが、
熱い精子が放たれた。

「やぁあああああんッ!」

中が再び白く塗りつぶされる。
イレブンの意識もまた真っ白になった。

そのまま、気を失って崩れ落ちた。







「大変怒ってます。」
「大変反省してる。流石に。」

念願の始末後風呂場立バックプレイをしたはずなのに、
気絶している恋人の体を、射精後の賢者状態のまま無言で始末する空しさは流石に堪えた。

「俺の予定では、その後お前に文句を言われながらもお前の肌の手入れをして、そのまま裸で添い寝して、お前が寝るまでピロートークして、朝までゆっくりするつもりだったんだぜ?」
「読みが甘かったんだよ。おかしいもん。そもそも始末したのにまた中に出すってどういうこと?」
「どういうって、お前の体が気持ちイイのがいけないだろ。」
「意味わかんない。ぷん!」

幸い雨はまだ止んでおらず、服も乾いていないので、
イレブンは裸で隣に寝てくれている。

「寒い。」
「はいはい。」

引き寄せてやると、胸の中に飛び込んできた。

「お詫びに、僕が起きるまでそうしてて。」
「了解。」
「おやすみ。」
「おやすみ、イレブン。」

暫くすると寝息が聞こえ始めた。

「可愛すぎるお前がいけないんだぜ?っても、流石に無理させ過ぎたか…それでも俺を嫌わないでいてくれるお前に、甘えすぎだよな。」

拗ねているのも愛おしい。
柔らかい髪がくすぐったい。

カミュもまた、反省は程ほどに、後を追うように眠りに落ちていった。






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