フライトアテンダント
初出:べったー/2018-07-19






三週間。
そう、三週間だ。

カミュの足取りは早い。
一秒でも早く恋人の顔が見たい。

慣れた道を行き、恋人の部屋の前に立った。
念のため一度だけインターホンを押し、合鍵でドアを開けた。

三週間前と変わらない廊下を抜けて、
リビングに到着した。
しかし、探している姿が見当たらない。

「イレブン?」

大きな声で呼んでみる。
彼の寝室からバタンと大きな音が聞こえて、
カミュは慌てて駆け寄り、名前を呼びながらドアを開けた。

「イレブン!」

ドアを開けた先には、転んで尻もちをついたイレブンが居た。

「カミュ!」
「イレブン!」

カミュはしゃがみ、尻もちをついたままのイレブンを強く抱きしめた。

会えなかった三週間、イレブンの写真を見なかった日は一度もない。
しかし、声も聴けず、この体温も、匂いも感じることは出来なかった、
カミュは飢え切った体を満たすように、イレブンを強く抱きしめていた。

「カミュ…会いたかったよ。」
「ああ。」

出会ってから、こんなに会わなかったのは初めてで、
恋人と会えない時間がこんなに苦しいものだと思ったのも初めてで、
出会ってからそう長くないはずの恋人が、どれだけ大きな存在になっていたのかを、
カミュは思い知らされた気分だった。

「体調、崩してねぇか?時差ボケは?貧血は?」
「時差ボケ大丈夫。飛行機で一杯寝て来たから。貧血も落ち着いてる。でも、」
「どうした?」
「カミュに飢えてる。」
「お互い様だ。」

見つめ合って、たっぷりとキスをした。
焦る必要もないのに、食らいつくように激しく舌を絡めて確かめ合う、
三週間という時間や国外という距離によって、2人の気持ちが変わっていないことを。

くちゅくちゅと、何度も息継ぎをしながら長いキスをして、
漸く落ち着き、唇を離して見つめ合った。

「はぁ…カミュだ…嬉しい。」
「イレブンの匂いがする。何か、すげぇ落ち着く。」

カミュは座り込み、イレブンの体を引き寄せた。
イレブンも身を委ね、その胸に頭を擡げて、ぴったりと寄り添う。

「僕がいない間、浮気しなかった?」
「するわけねぇだろ。お前こそ、旅先で変な男ひっかけたりしてねぇだろうな。」
「してない!」
「ナンパもされてねぇだろうな。」
「されてない!…多分。」
「多分!?」
「解んない。けど、全部SPさんが何とかしてくれた。」
「そうか。とにかくよかった。」
「うん。僕も。…まだ君が僕のこと大事に思ってくれてて本当に良かった。」
「当たり前だろ?」

額にチュっとキスを落とすと、イレブンはくすぐったそうに笑った。

美しい髪を撫ぜながら、カミュはイレブンを見つめる。
焼けてくるかと思ったが、相変わらず透き通るように美しい。

頬を撫で、顎を持ち上げて一度キスをして、白い首筋に…首?

カミュははっとした。
イレブンに再会したということに興奮していてすっかり意識が無かったが。

「なぁ、何着てんだ?」
「え?」

イレブンの白くて細めの首に明るい色のスカーフが巻きつけられている。
結び方が非常に適当だ。不器用なイレブンのことだから仕方がない。

「スカーフとかしてたか?お土産?」
「違うよ。…ごほうび。」
「ごほうび?」

そう言えば。
三週間前、旅立ちの前の日に、イレブンがチャイナドレスを着てくれたのを思い出す。
そしてその時言っていた。
「ごほうびの日、あるよ?」と。

それでカミュも散々イレブンに似合うコスプレを探しまくったのだ。
だが、どれも似合う気がして、一つに選べず、
候補を10個ほどに絞って悩んでいたところだ。

「君が選ぶとどうせ、エッチなのばっかりだと思ったから、自分で選びました。」
「…首にスカーフが付いてるやつ…といえば…!?」

イレブンはヨロヨロと起ちあがってから、少し胸を張り、得意げに見せつけてきた。

黒のチョッキのような何かに、白いブラウス、黒のタイトスカート、そして黒のストッキング、そして首にスカーフ。

「こ、これは…!」

フライトアテンダントというやつだ。
いや、客室乗務員か?いや、キャビンアテンダントじゃなかったか?え、フライトアテンダントとキャビンアテンダントとは何が違うんだ?
想定外のコスプレにカミュは軽く混乱した。

兎に角その、客室乗務員というやつだ。
これは間違いない。
そして、

「かわいい。」

何時もの感想が零れた。

「どう?」
「イイ。すごくイイ。萌える。可愛い。美人。エロい。立った。」
「…。」

しかも、タイトスカートは膝丈だ。ただのエロ用コスプレではないらしい。

「カミュの好きなエッチなサイトではなく、普通の衣装屋さんのサイトで買いました。」
「ってことは高いやつだな。汚さないようにしねぇと。」
「そうだよ?いきなり盛ったりしないでね?」

イレブンは得意げにクルリと一周した。
太腿は完璧に隠れているが、引き締まった脹脛が堪らない。
黒いストッキングで引き締まって見えるので、足首何かは女のそれそのものだ。

「イレブンにしちゃ良いセンスじゃねぇか。」
「飛行機の中でフライトアテンダントのお姉さんに興奮してる変態っぽい人が居たから、カミュも好きなんだろうなーって。」

恋人を機内の変態を同列扱いするなとは思ったが、たぶん自分も「あの服をイレブンが来たらやべぇだろうなあ」と思っただろうなぁと推察する。

「帽子は?」
「あるよ?」
「つけて。」

通販の段ボールから取り出して、頭に乗せる。相変わらず正面がずれているので直してやる。ついでにスカーフも一度はずし、結い直す。

「カンペキ?」
「完璧。最強。可愛い。可愛い。」
「やっぱりカミュも変態さんだね。」
「こんなに可愛いお前に萌えねぇやつがいるわけねぇだろ。」

口では変態を否定してはいるが、
正直そのタイトスカートの中に顔を突っ込みたいなどと思った自分は、
やっぱり変態なんだろうな、などと思う。

「それじゃあ、いつもの通り、まずはおもてなしされることにするか。」

イレブンの手を引いて、リビングのソファに座る。
それから何度もちゅっちゅとイレブン好みのキスをして、
改めて再会の喜びを分かち合う。

「何か飲む?お土産にお酒買って来たよ?」
「マジで?けど、酒はいいや。お前が酔っちまうしな。」
「じゃあ今度ね?何飲む?珈琲?」
「ああ、それで。」
「ホット?アイス?」
「アイス。」
「うん。待ってて。」

イレブンがそそくさと珈琲を入れて戻ってくる。
そもそも男にしては仕草が丁寧な部分があるので、
フライトアテンダントとは相性が良いようだ。

それを見ていて思った。

「キャビンアテンダントのコスプレプレイと言えば、
コーヒー如何ですかからの、零す、お拭きします、触り方が厭らしいから興奮したじゃないかどうしてくれるんだ、っていうやつだな。」
「…なにそれ。流石にやだ。」
「…だよな。流石に無理あるし。けど、まぁ…」

改めてイレブンを見る。

「…女だったら即採用レベルの可愛さだよな。」
見た目は当然のこと、身長もあるので、もしイレブンが本当に女だったら、向いている職業な気がした。
「けど、もしお前が本当にキャビンアテンダントだったら…お前には出会えなかったな。」
「何で?」
「俺飛行機乗らねぇし。」
「そっか。…でも、きっとね、どこかで巡りあってたよ。現に、今の僕らだって出会ったのは本当に偶然だったから。」
「まあな。」
「それに、飛行機の中で出会えなくても、僕が、仕事で色んな国に行って…君のこと見つけてるから。」

えへへ、と照れているイレブンは、3週間、何度も拝んだ写真の中のイレブンよりもずっと愛らしかった。

「…何可愛いこといってんだ、襲うぜ?」
「やぁだ!まだだめ!」

雑談をしつつアイスコーヒーを飲み、恋人を抱き寄せて、2人の時間を味わう。
話していないことは3週間分あったはずなのだが、すっかり思い出せない。

手を握りながら、時折ハニカミながら2人は見つめ合い、キスをして、
待ち侘びた時間をたっぷり楽しんだ。

イレブンがそっと肩に頭を預けてくる。
「カミュ…僕、離れて解ったよ。やっぱり、君の隣に居たいなって。」
白い指がゆっくりとカミュの手の甲に添えられる。
それをそっと握ってやると、イレブンもまたそっと握り返してきた。

「俺だってそうだぜ?お前が居なくて、触れられなくて、ぽっかり穴が空いちまったみたいに、仕事もやる気でねぇし、酒も何か美味く感じ無かったし。今生の別れじゃねぇのに…後何日経てば会えるって解ってるのに、ずっとお前に触れたかった。ありがとな、イレブン。また俺の腕の中に、ちゃんと戻ってきてくれてよ。」

肩を寄せて髪にキスをしてやると、イレブンはくすぐったそうに身を捩って、顔を上げた。
水色の目が、青い目を見つめる。

「うん、カミュ、ありがと。大好き。」
「愛してる。」

言葉と視線で、たっぷりと愛を伝え終えれば、
後は、体が疼くのみだ。

このまましっとり、というのも悪くなかったが、
折角のご褒美があるのだ、それも楽しまなければ。

カミュは少し悪い顔をして、イレブンの腰を摩った


「久しぶり過ぎて、セックスの仕方忘れてねぇだろうな。」

普段のガツガツした物言いに、イレブンははっと目が覚めたように顔を真っ赤にする。

「忘れてないよ!」
「…アレ使った?」
「え?」
「エネマグラ。渡したろ?中イキが癖になってるお前が一人でナニできるように。」
「…。」
「使ったんだな?」
「…だ、だって…。」

自慰くらいするだろ、と思うのだが、顔を真っ赤にしているイレブンが可愛くて仕方がなかったので、からかうのは辞めてたっぷりキスをしてやる。

「あんな玩具より、デカくて気持ちがイイやつで、今日は一杯啼かせてやるからな。」
「か、カミュ…!」

顔にキスの雨を降らせまくって、気持ちをより高ぶらせていく。

「っ…はぁ…カミュ…。」
「今夜はOKなんだよな?ご褒美も着てるし。」
「うん。」
「…着たままでいいってこと?」
「汚れたら次着ない…」
「うぐッ…!」

タイトスカートがもう少し短ければ捲りやすいのだが、
お上品な丈故に、くしゃくしゃにせざるをえなくなる。

「スカートだけ脱がすか…。本当は乳首も弄りたいし、吸い付きたいし…。あー、けどそれは始末で一緒に風呂入った時とかでも良いか。とりあえず、スカート脱がして、ストッキングを破り、下着…いや、下着は男物か?いやけど、女物の可能性高そうだよな…。そしたらずらして、」
「…あの、変態的な計画、全部聞こえてます…。」

今後される行為を先にネタバレされて、イレブンはさらに顔を真っ赤にして目を逸らした。

「…ま、まぁとにかく…3週間お前を我慢した俺へのご褒美、ちゃんと寄越せよ?」
「うん…。」

たっぷりキスをしまくってから。来た時と同じように、
イレブンの手を引いて、寝室へ戻る。

ベッドに座らせて、美しい髪を何度も梳く。

それからキスをしつつ、イレブンをゆっくりと押し倒して、チョッキの上から胸を探る。

「ッ、ん」
「乳首コリッコリ…興奮してんだ。」
「だ、だって」
「解ってるって。俺のこと想像しながらエネマグラで一人で喘いでたんだろ?」
「あ、あえいでない!」
「使い方教えた時には散々喘いでただろ。」
「あの時はあの時なの!だって、そのまえに、カミュ一杯触ったもん…」
「はいはい。」

ブラウスのボタンの隙間から地肌を探る。
2番目のボタンだけを外して、指を忍ばせる。

「あ、だめ」

指先がすでに固くなっている乳首を掠めた。

「ひゃんっ!」
「イイ声。お前も盛ってんな。俺もすげぇぜ?」

カミュは、留守になっていたイレブンの手を、そっと自身に触らせる。

「ひっ」
「ガチガチだからな。お前の匂いかいで、熱を感じて、キスしまくって、声も聞いて…写真何かとくらべものにならねぇよ。」
「カミュ…」
「お前に名前呼ばれんの気に入ってんだ。3週間前も一杯呼んでくれたよな。今夜も呼んでくれよ。」
「うん…。」

イレブンの手が緩慢にカミュの熱をなぞる。
カミュはくちゅくちゅとキスをしつづけながら、両方の乳首をクリクリと弄ってから、
じわじわと下へ手を這わせていく。
腹を経て、太腿を揉むように撫でる。

「ん…」

イレブンの吐息が零れる。

ひかがみに手をやって、持ち上げるとイレブンは従って膝を立ててくれる。
裏腿や内腿をストッキング越しに撫でまわしながら、
ゆっくりとスカートの中へ進んでいく。

舌を舐めあい、イレブンは唇は溶けているように濡れていて、カミュはそれを優しく食む。

焦らすような器用な指にイレブンは少し身じろいで、唇を離して、
少しだけ背を反らして、小さく嬌声を漏らした。

顔を真っ赤にして感じ始めている恋人の、
自分ではあまり触れない場所へゆっくりと手を伸ばす。

そっと触れた時、気づいた。
だがまさか。

「淫乱イレブンの下着、もしかしてすげぇ淫乱?」
「だめ…」
「…スカート脱がすぜ?目視で確認させろ。」

了解を聞く前に、カミュはそっとイレブンのスカートのホックやファスナーを下げて、細い腰を持ち上げて脱がせた。
現れたのは、ストッキング。だが。

「イレブン…すでに破けてるぜ?」

ストッキングの前の部分に生地はなく、下着が丸出しである。

どうやらサスペンダーストッキング、というらしい。
前も後ろも丸見えのこのストッキングは、本来ガーターベルトの代用品というか、暑い時期でもストッキングを装着しなければならない人の為に存在しているらしいが、
大事な部分が丸見え故に、最早卑猥な目的の為に使われてしまっている。きっと発明した人も想定していただろうが。

しかもストッキングの下につけられているのは、以前着たベビードールの時に着けていた紫のオープンクロッチである。

ストッキングも下着も履いているのに、大事な部分は守りが薄い。

「ご褒美…大奮発じゃねぇか。」
「だ、だって…カミュが悦んでくれるから…」
「当たり前だろ…これ、ほんと…アダルトの通販じゃねぇのか?」
「ちがうよ!だって、エッチなサイト、怖くて見てないもん。」
「…そういやそうだったな。」

上半身はチョッキにブラウス、スカーフで首まで隠れているというのに、
下半身はサスペンダーストッキングに、オープンクロッチである。

「下半身、ゆるゆるだな。」
「ゆるゆるじゃないもん!」
「いや、こんなのゆるゆるだろ。」

オープンクロッチのリボンを引っ張って、ペチンと離す。
「あんっ!」
「相変わらず何とか収めやがって。」
下着を引っ張り、何とかおさまっているイレブンのモノをグリグリと刺激する。
「だめ!こぼれちゃう!」
「そいつは大変だな。」
意地悪く無感情にそう言いながら、生地の割れ目に舌を這わせるようにキスをする。
「あぁあん!だめぇっ!」
「やっべ、マジ可愛い。」
カミュは図に乗って、今度はそこに侵入させるように舌で探り、唇で生地を軽く噛んで、事故的にイレブンのそれが零れないかと弄る。

「やだ!カミュの口やだ!」
「しゃぶられるとすぐイけるくせに、何でそんなに口が嫌なんだよ。」
「だって、すぐ、きもちよくなっちゃうもん…。」
「中だってすぐ気持ちよくなるだろ?」
「カミュと一緒に気持ちよくなりたいの!」
「はぁ…本当に可愛い、もうだめだ…理性が決壊する…。」

カミュは自分もズボンと下着を脱いだ。
イレブンのスカートと自分の脱いだものを近くに放って、ローションを持ってくる。

「清楚で淫乱なキャビンアテンダントの大事なとこ、とろっとろのぱくぱくにしてやるからな。」

イレブンは四つん這いになって、秘部を差し出す。
後ろのリボンを解き、カミュはたっぷりとローションを出して、ゆっくり解し始める。
秘部をつかって自慰したといっても、この淡泊な恋人のことだ、この3週間で一度くらいしかしていないだろう。こっちは3日に1回はしていたというのに。

「イイとこゴリゴリしてやるからな。」
「だめ!すぐいっちゃうもん!」
「いっとけ。」

もう少しかかるかと思ったが、案外あっさり広がった。
カミュはずぼっと指を奥へ挿しこんで、荒くなってきたイレブンの呼吸が落ち着くのを待つ。

「ここは淫乱なままだな。もしかして、結構アナニーした?」
「してない!」
「ほんとか?」
「カミュよりは絶対少ない!」
「…だよな。」
「ねぇ、ゆび…うごかして?」

穴の開いたストッキングをした尻が左右に振れる。
大事な部分を自ら晒しながら、更に欲しがる姿にカミュの雄がビクンと震えた。

「…あぁ…折角のコスプレイレブンをもっと堪能してぇのに…欲しがってるのは俺だよな。」

カミュは潔く穴の中で指をぐちゅぐちゅとうごめかす。

「ひゃぁあん!」

きもちい、きもちい、と独り言を零しながら、イレブンは動く恋人の指に酔いしれている。
それに煽られるように、カミュは無心で雌の場所をコリコリと責めた。

「あ、あぁあん、あん」

ピクピクと弱い痙攣をしながら、秘部で指をぎゅっと締め付ける。

「あ…カミュのゆび、きもちいから、いっちゃうよ…」
「ああ。いいぜ?」

カミュは左手でイレブンを雌アクメに向かわせつつ、
右手で自身のペニスを摩る。

「いっちゃう…かみゅ、かみゅ」
「ああ、イってくれよ。」
「うんっ…あ、ああッ」

イレブンは背を弓なりに反らして、静かに雌イキをキメた。
ビクンと大きく震えて、指先がさらに中を掠り、それに身を捩る。

「きっつ…すっげぇ気持ちよさそう…やべぇ…」

ゆっくりと指を抜くと、イレブンの腰が落ちた。

「入れるぜ?」

カミュは上着を汚さないように、指をシーツで拭ってから、
尻の割れ目に硬く育ったペニスを擦り当て、イレブンの腰の下からゆっくりと挿入した。

「ッあぁ」
甘い吐息が漏れるのに煽られながらもゆっくりと舌から上へ突き上げてゆく。
イレブンの背に自分の腹をぴったりと寄せて、ぐっと上に一突きする。

「ああ…はぁ…」

久しぶりの熱を被膜越しに感じる。

「カミュ…うれしい。」
「ああ。3週間分、気持ちよくしてやるからな。」

ゆっくりと律動を始める。
上下に動くようにすると、イレブンの腰もまたそれに合わせて上下に揺れる。
決して早くはならないが、3週間ぶりの互いの熱を擦り合うような行為は、それだけで刺激的だった。

「はぁ…はぁ…」

イレブンは秘部でカミュのペニスを扱く。
中に流れ込む愛液がぬぷぬぷと鳴っているのが聞こえてより高まる。

次第に律動は早くなり、擦り合うから突く行為へ変わっていく。
激しい突き上げに逃げる様に腰が上がり、2人は膝立ちのようになって、交わり続ける。

ぱん ぱん ぱん ぱん

「かみゅの、きもちいいいっ…」
「お前の中も相変わらずイイぜ?」
「おもちゃより、かたくてきもちい…」
「エネマグラなんかと一緒にすんなよ…」
「らってぇ…ひゃぁあん!」

腰をぐっと掴み、ペニスでぐっと雌イキの場所を押し込むと、イレブンは甲高い嬌声を上げて髪を振り乱し喘いだ。

「や、やあん!らめッ!いっちゃう!!」

ぐっぼぐっぼとそこをリズムよく責めると、秘部がぎゅっと締まる。
「やっぱりココ好きなんだな…俺も好きだぜ?こうやってぎゅうぎゅう締め付けてくれんの。」
「あ、あうんッ」
「はぁ…すげぇきもちいい…」

ぱちゅ ぱちゅ ぱちゅ ぱちゅ

「あ、あ、あ、あ、」
「すっげ…カリ、すげぇ擦れて…あー…やべぇ、こんなつもりじゃねぇのに」

膝立ちのイレブンの腰を両腕でがっちり掴み、その体が浮くのではないかというほど、
カミュは激しく突き上げた。

「や、やあああ!!」

ずぽずぽずぽずぽ

「いく!いく!」
「イレブン…、一緒にイきたいだろ?」
「イクッ、かみゅとっ、いっしょに、あ、あぁんッ!」

結合部分からとぷとぷとカミュの先走りが溢れてくる。

「カミュ…、カミュ…、かみゅ…!」
「一緒にイくからな…!ちゃんとイくっていえよ…!」
「いく、もう、もういっちゃうよぅッ!!」

ぬぷぬぷぬぷぬぷ

「やぁあん!いっちゃうッイっちゃうっ、イクッ…ぅ!!」

ビクンと震え、ぎゅっと締まる。
小刻みに震える尻に、カミュはたっぷりと精子を注ぎ込んだ。

びゅるるっ

「っあ、あぁああん…あ…んっ」

イレブンの体から力が抜けて、カミュはそっとつながったまま寝かせた。

「イレブン…」
「カミュ…カミュ…」

荒く息をしながらも、汗ばみ額に髪がひっつけたままで、そっと左を向き、後ろのカミュの顔を覘こうとしてくる。
カミュはペニスを奥に挿しすぎないよう気を付けつつ、その顔を覘いて、自分の左手の指をたっぷりと舐めてから、その指を唇に宛がった。
イレブンはそれをチロチロと舐める。
キスの替わりだった。

「可愛すぎて…着衣の時は一発に抑えとこうって思ったのに、全然耐えられなかったぜ。」
「カミュの、いつもよりおっきいもんね…。」
「お前の中が狭くなったんだろ。」

まだ少しアクメ後の軽い痙攣をしていたが、カミュはまだ萎えないペニスで奥を一突きした。

「あぁん」
「奥の感度も最高だし…何だかんだ、お前も俺のこと求めてた…そう思っても良いか?」
「うん…カミュと、つながりたかった…」
「繋がろうぜ、たっぷり、愛し合おう。」
「うん。カミュ…うれしい…」
「一度抜くからな。」

結合を解くと、イレブンは起き上がって、カミュに向かい合うように座り込んだ。

「はぁ…カミュの、そだててあげるね?」
「けど」
「1人エッチしてたんだもんね。僕の指で、またおっきくなってね。」

上半身は少し乱れているとはいえ、相変わらず美しいフライトアテンダントのまま、
イレブンは白い指でカミュの雄に触れ、輪を作ってそっと扱き始める。

「相変わらず綺麗な指してんだな。」
「カミュも、僕の指、すき?」
「ああ好きだぜ?お前の全部が。」
「ありがと。」

カミュはイレブンの頭を引き寄せて何度もキスをしてやった。
イレブンはそれに動じることなく、ぬたぬたと音を立てながらカミュのものを育て続ける。

「僕の、気持ちよくない?」
「気持ちいいぜ?ほら、硬くなってきたろ?」
「うん…けど、さっきはもっとおっきかったよ?」
「これからまだなるぜ?」

カミュはイレブンの奉仕中の手をそっと上から、一緒にペニスを摩る。
イレブンは顔を赤く染めて、さっきより強く握った。

「カミュの指で…一緒にカミュの、さわってる…」

ぬちゃぬちゃと先走りが溢れ初め、
2人の手の中のモノはムクムク育ち、すっかり硬さを取り戻した。

「はぁ…すごい…。」
「今度は正面でしような。」
「うん。」

イレブンをゆっくり寝かせて、カミュはストッキングで包まれた脚を抱えこみ、イレブンと一緒に育てたペニスをゆっくりと、先ほど出された精子が溢れている秘部に宛がい、亀頭を押し込んだ。

「ッはぁ」

ゆっくりと押しすすめ、付け根まで挿しこむ時に少しだけ強く突く。

「あんっ」
「また一緒に気持ちよくなろうな。一杯イき顔見せてくれよ。」
「うん…みて。」

ゆっくりと腰を振り始める。

ぬったぬったと精液や愛液が混ざる。
律動が早まるのに合わせ、結合部でそれらが泡立つ。

「あ、あっ、かみゅ」
「すっげぇぐちゅぐちゅだぜ、イレブン?そんで、すげぇきもちい。」
「きもちい…かみゅ、すごく、きもちがいいよ…」

じゅぱ じゅぱ じゅぱ じゅぱ

「はぁ、はぁ、はぁ」
「イけそうか?」
「いけるよ…」

イレブンの中はどろどろで熱く、カミュは快感に溺れた。
愛おしい人と交わることの愛しさを、改めて感じる。

この体はイレブンを愛するためにあるのだと思う。
イレブンを愛し、満たし、1つになるためにあるのだと。

だから、イく時は一緒でなければ。

「いいか、一緒だからな。」

カミュは覆いかぶさるように体位を変えて、上から下へ突き刺すように腰を振った。

「あぁあああッ!あ、らめッ!」
「こういうのも良いだろ…ッ?」
「らめッ、あ、あぁんッ!イっちゃう!もう、いっちゃううぅう!」

ドス ドス ドス ドス

「イっていいぜ…!俺も、すぐに…!」
「かみゅ、かみゅ、」
「ああ、名前呼んで。」
「かみゅ…かみゅ、すき、すきッ」
「イレブン…!」
「はぁッ、イっちゃう…かみゅ、ぼく、みて。」
「みてるぜ…」
「みて…きみといっしょにられて、すごく、…ッ、ああん、すごく、しあわせだよ」
「イレブン!」

激しく振った。ナカを突き上げた。イレブンが言葉を失うほど激しく。

「あッあぁああッ、いく、ッ、いくうぅうッ!!」

ばちゅ ばちゅ ばちゅ

「イっちゃぁああッ、あっ、あぁあああんッ!」


びゅっ、びゅるううううるッ

ほぼ上から下へ注ぎ込む。
深くまでつながったまま、腰を振って陰嚢を刺激し、
出うる限りの精を、愛する人の中に注ぎ込む。

「ッ…あ、はぁ…かみゅ…」

ゆっくりと体を寝かせて、乱れきった恋人の髪を撫ぜ、キスをする。

珍しくカミュも、そのまま隣に転がった。

白い指が自分の指を握ったのを見て、少しだけ眠った。







「…淫乱なキャビンアテンダントのせいで、予定が狂った。」
「僕のせいなの!?」
「お、自分が淫乱なキャビンアテンダントだっていう認識があったのか。」
「!?」

風呂でお互いの体を綺麗にしながら、しょうもない戯言でじゃれあう。

「今日の服はエッチな服じゃなかったから、しょうがなくエッチな下着つけたんだよ?どうせ、フライトアテンダントの服より、エッチな下着に興奮したんでしょ。」
「ああいう、堅苦しい制服の下が淫乱っていうのがいいんじゃねぇか。」
「そうなの?」
「そうだぜ?へぇ、無自覚でそういうことしてたってことか。こいつは真正のいん」
「ちがいます!」

ぷいっとそっぽを向くが、ご褒美としては成功したので満更でも無いようだ。

「汚さなかっただろ?また着てくれるか?」
「けど、ストッキングは汚れたからストッキングはなし!」
「チッ…けど、コスだけでも相当嬉しいぜ?マジで似合ってたし。」
「ほんと?」
「エロ衣装じゃねぇから、着るの抵抗すくねぇだろ?」
「…考えとく。」
「よっしゃ。」

イレブンがゆっくりとカミュの腕の中へ移ってきて、どちらからというでもなくキスをする。
「ねぇ」
「ん?」
「…カミュ今夜泊りでしょ?…明日も泊まりは無理?」
「え、いいのか?」
「うん…3週間分、埋め合わせたいから。」

そういって首に顔を埋めてくる恋人を優しく抱きしめる。


ご褒美まで用意してくれた恋人の為に、
明日はたっぷり抱きしめてやろうと、恋人の顔で笑った。




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