ラップローブ
初出:ベッター/2018/7/10


「もしもし、お母さん?
あの、お中元のお裾分け、届いてたありがとう。
だけど、これ、バスローブじゃなくて…うん。タオルなんだよ?
けど、なんかワンピースみたいになってて、女の人用みたい。今度返すね。
え?着ないよ!お母さんが使いなよ!ぼ、僕使わないって!
涼しいし便利、って…確かに別に見せるものじゃないけど…でも、
え、ま、まって!?おかあさーん!」












イレブンは風呂上りに、洗面台の鏡の前で立ち尽くしていた。

母親がバスローブだと思って転送したお中元は、
バスローブではなく、ピンクのラップローブだった。
タオル地のワンピースのようなそれは、多少の伸縮性もあり、名産地故の良品質で、
肌触りも吸水性もばっちりだ。
便利だし、誰に見せるものでもないから使えばいいじゃない、と返品を拒否されたので、
とりあえず一応着てみた次第だ。

「確かに涼しい。」

肩が出ているので、それだけで涼しい。
それに普段着ているバスローブより生地も少ないせいか軽い気がして、確かに夏向きだ。

しかし。

「けど…こんな状況見られたら大変だよ。」

正直、タオルを胸で巻くのと大差ないはずだ。それなら何度も見られたことがあるし、抵抗感もあまりないのだが、この肩紐と胸の小さなタオル地のリボンによりワンピース感を増しているせいで、バスタオルやバスローブとは一線を画している。
しかも女性用のせいで、背丈のあるイレブンには少し丈は短いし、太腿だって半分くらい見えている。

これは恋人からしたら、完全に女装扱いだろう。
普段からお盛んな恋人は、女装ともなればいつも以上に嗜虐性をチラつかせてくる。ゆっくり肌を重ねるのが好きなイレブンとしては少し不本意だ。

だがそれ以上の問題が一つ。
その理由、それは、今、下着を履いてないということだ。

ラップローブに気を取られ着替えの下着すら持ってこないまま風呂に入ってしまったのだ。

女性もののタオルを身に着けた上、太腿を半分見せつけていて、しかも履いてないなんて、恋人の格好な餌食になるに決まってる。

こんなものはさっさと脱いで、どこかに隠しておこう。
早く下着も履いておかねば。
夕方には恋人が遊びに来る、急がないと。

「着替えよう。」

さっさと寝室へ向かおう。
イレブンはラップローブを着たまま、風呂場のドアを開けた。

その時、ガチャリと音がして、
イレブンはハッと玄関の方を見た。


「おう、イレブン。来たぜ?」

炭酸買ってきた、と得意気に差入れを掲げている恋人がいた。

「カミュ!?」

驚くと、カミュは少し不本意そうな顔をした。
「ああ。あれ、…今日来るっていったよな?」
「う、うん!けど、早いね、もっと遅いかと思ってた。」
「早く上がれたんで。都合悪かったか?」
「そんなことないよ!早く会えてうれしい。」

そう言い繕えばカミュは嬉しそうに僅かに目尻を下げて、イレブンの慌てた様子など一切気付かず、スタスタと歩み寄ってくる。
イレブンは着ているものがばれない様に顔だけを出して、
やってきたカミュとチュっとキスをした。

「髪濡れてんな…こんな昼間から風呂入ってんのか?」
「シャワー浴びてたの。だって、汗かいちゃったんだもん。…けど、入りなおさないとダメかな。」
「なんでだ?」
「カミュが来たら、シャワーだけじゃ足りないよね?…ちゃんと綺麗にしないといけないでしょ?」

イレブンのとっさの嘘だったのだが、
カミュは嬉しそうに頭を掻きつつ、もう一度キスをしてくれる。

「積極的じゃねぇか。」
「え?んー…けど、嫌じゃないでしょ?それとも今日はお預け?」
「んなわけねぇだろ?」
「うん。炭酸入れておいて?お風呂出たら水分補給したいから。」
「ああ。」

お楽しみのための準備ならば仕方がない、とカミュはあっさり了承して、リビングへ向かって行った。

「(…時間は稼げたかな…)」

イレブンはパタンとドアをして胸をなでおろした。
さて、風呂に入りなおして、宣言通りに準備を…いや、実はすでにしてあるので、折角稼いだ時間だ、ローブを隠そう。

イレブンはいそいそとローブを脱ごうとした。


カチャリ。

ドアの開く音にビクリとして固まった。

「なぁ、ジンジャエーる…・」

ドアを開け何かを問いかけようとしたカミュと、ピンクでリボンのついた可愛らしいラップローブを着たイレブンは、お互いに硬直し、見つめ合った。

「わぁあああああ!!!」

叫び、思わず浴室へ逃げ込もうとしたイレブンを、圧倒的な速さでカミュが捉える。

「しまった!」

腰をぐっと腕で引き寄せられて、その腕を指で退け様にも何も出来なかった。

「な、何で戻ってきたの!」
「いや、ジンジャエールとコーラのどっちがいいか聞きに来たら、
何か可愛い服着ておねだりをしようとしている可愛い恋人が居たので襲った。」
「やだッ!ち、ちがっ!これは!」
「えぇ?何がやだって?何だよこれ。」
「これは、だから、おかあさんが!」
「ふーん…?」

信じてないという雰囲気が顔を見なくても解る。
暴れようとすると、脚を払われ、カミュの上に座り込むように転ばされた。
脚で脚を巧いこと押さえつけられる。

「だめ!まって、だめだよ!」
「襲って欲しくてこんなの着てんだろ?」
「違うよ!」
「つーか何だこれ、タオル地のワンピースか?」
「そ、そんな感じ…バスローブだと思って貰ったら違ったの!」
「だからって何で着るんだよ。ははー、お前、自分が女装似合うことを自覚し始めたな?」
「違う!」

似合うこと、ではなく、着ると恋人が悦ぶというのは理解している。
だから着てしまうのだが、そんなこと絶対に言わない。

「だめ!まだ、お掃除してないから…!」
またとっさに嘘をついてみたが。
「してやろうか?」
動じなかった。
ついでにそれだけは勘弁願いたい。

「何時も指つっこんでるし、始末だってしてるから別にいいだろ?」
「良くない!」
「そういうプレイもあるんだぜ?」
「やだ!だめ!だめ!」
「けどしねぇとお前の気がすまねぇだろ?」
「その、…し、してます…ほんとうは、済んでます…準備…。」

正直に答えると、後ろの男は予想通りの嬉しそうな声を上げた。

「やっぱりな。石鹸の匂いするし、風呂入って準備して、それでその可愛いワンピース着て、俺を誘うつもりだったんだな?マジやべぇぜイレブン、エロすぎだろ。」
「ちがうよ…カミュ、テンション高い?」
「そりゃそうだろ。こんなに可愛い恋人が、俺をお誘いしてくれるなんて、余程のことがねぇとしてくれねぇからな。…もう、こうなっちまってるしな?」

そう言って腰をグリグリ押し付けてくる。すでに硬いのをありありと感じる。

「な、なんでそんなにかたいの!?」
「それにでかいぜ?」
「そ、それは知ってるけど…」
「もうしたい。可愛いワンピース着たお前ともう今すぐ。ほら、ベッドまで連れてってやるから。」
「や、やだまって!」

結果は見えていたが、抗いたくて抵抗した。
イレブンは必死に裾を抑えた。

「お願い!もう、体冷めちゃったから、温めなおしたいの!」
「俺が温めてやるから。な?つーか、ほんと、マジ、我慢できねぇし。」

カミュがお姫様のように抱え上げようとしてくるので、イレブンが必死に抵抗をしていると、
何かの拍子にハラリと後ろの裾がめくれ上がった。

「!?」
「うあぁあああああ!!」

イレブンがあわてて裾を抑えたが後の祭りだ。

白い尻がぷるんとしたのをカミュは見過ごさなかった。

「…はいてない…!」

恐れていたことが起きてしまった。
この恋人のフェチポイントを全部ズバズバ踏み抜いた様なものだ。

「マジで裸にワンピースだけかよ。やっぱエロすぎ。誘いすぎだろ。」


そう言われるのが嫌で、イレブンは意地でも着替えに行きたかったのだった。
だがもう叶わない。

「だ、だから!忘れてきちゃってそれで!」
「積極的だなイレブンは…そうか…。」

案の定恋人に火が付いた。

「そんなにセックスしたかったんだな?全く、すっかり雌猫みたいになっちまって。」
「ちがうの!これは、本当に、偶然で、」
「ベッドまで行くのも勿体ねぇ。ココでたっぷり気持ちよくなろうぜ?」

それならベッドへ潔く行っていればよかった、イレブンは内省した。
この恋人にラップローブを見られた時点でもうアウトだったのだから、渋りなどしなければよかった。

カミュにたっぷりキスをされて、イレブンは諦める。
元々今日はする予定だったし、履いてないのも知られてしまったのだ、
大人しくお楽しみすればいい。

「けど、解すの無いとだめだよ?ベッド行こうよ。」
「ある。」
「え?」

カミュはイレブンを腕に閉じ込めたまま、洗面台の引き出しからローションを持ち出した。
「はあ!?何でそんなところに!?」
「この間風呂でしただろ?あの時の。」
「え!?な、なに人の家の洗面台にそんなの隠してるの!へんたい!」
「今日みたいに淫乱がどこで誘ってくるかわかんねぇからな。用意周到っていえよ?」
「誘ってないもん!僕淫乱じゃないし!」

実際に誘うつもりなどなかったのだが、
恋人が女装して下着もつけていなかったら、そりゃ誘ってるとしか思えない、とも解る。

その気になった恋人を止める術はない。
イレブンは大人しく、カミュに身を委ねた。

座り込むカミュの肩に胸を委ねる様に膝立ちにさせられて、
捲り上げられ、ぷるんと晒された尻をやわやわと揉みしだかれる。

「ローション出して。」
「うん。」

イレブンは手のひらにトロトロとローションを出した。
「空いてる手でちょっと尻広げてくれるか?」
「はずかしい…。」

恥ずかしいが、指示に従う。
カミュが指の腹でたっぷりとローションを掬い取り、晒されている秘部にぬるりと塗りたくる。
そして、やわやわ刺激をしながら、ゆっくりと指先を入れて、優しく暖め解していく。

甘く刺激してくる指とぬちゃぬちゃという音に、イレブンも流石に興奮してきた。

「ッうぅ…ねぇカミュ、ベッドいこ?」
「何でだ?」
「だって、恥ずかしいよ。」
「誰が見てる訳でもないぜ?」
「そうだけど…こんなところで寝転がったら風邪ひいちゃうし…。」
「これから熱い事すんのに風邪はひかねぇだろ。…もし引いたら俺が看病してやるから。」

カミュに看病されるなら悪くないかな、などと頭に過る。
じわじわ指を増やされて、イレブンの冷めていた体も熱くなってくる。
汗ばむ肌とタオル地のワンピースの相性は良かった。

ぬっちゃ… ぬっちゃ…

「っ…ふぅ…」

甘い声が漏れて思わず手の甲を噛む。
「噛むなよ。跡残る。」
「声響いちゃうんだもん…。」
「風呂場程じゃねぇだろ?ちゃんと聞かせろ?」

背中に腕を回すよう指示をされ従う。
秘部を解すオイルの音に、イレブンはじわじわ高まる。

「っ…カミュ…もう、はいるよ…?」
「まだだ。お誘いするくらいに溜まってんだ、今日は狂っちまうくらいイかせまくってやるからな。」

そう言って、ずぶっと指を深く挿しこんだ。

「ひゃあッん!」

それからクチュクチュ音を立て、秘部を引っ掻き回される。

「やっ、だめッ!」

恋人は何も言わずにただナカのイイ場所をぐりぐりと擦りあげ、イレブンを絶頂まで押し上げていく。
「ッはぁ、はぁはぁ…かみゅ、だめ…イきそう…」

ぐちゅ ぐちゅ ぐちゅ ぐちゅ

「ひっ…いく…いっちゃう…!あ、らめッ!いっっちゃうッ!!」

指がピタリと止まる。

「すんどめ、ずるい…」
「ちゃんとイかせてやるから。」

青い目で見上げられてゾクリとした。それを察したのかカミュはうっすら口角を上げて、得意げにチラリと舌を見せたかと思えば、
自分の犬歯をペロリと舐め上げ、肩紐部分に齧り付き、そのまま口で紐を下ろした。

「…やだ、なにするの?」
「ん?」

それから、胸のリボンのあたりに齧り付き、脱がすように少し下ろす。
雌イキ寸前で、ぴこりと立っている左の乳首が晒された。

「ココでイかせてやるからな?」

そう言って、がぶりと乳首にしゃぶりついた。

「ひゃぁあああああん!!!」

ザラリとした舌の感覚にビクつく体に、更にナカのイイ場所をごりごり刺激されて、
イレブンは背をそらし、雌アクメをキメた。
「ひっ…あ…んッはぁ…」
乳首を咥内に含まれたまま、舌でクニクニと刺激をされ続け、秘部で指をぎゅうぎゅうに銜えたまま腰をビクビクを震わせる。
「はぁ…ッ、だめ…もう、イってる…カミュ、ぼく、イってるッ…!」
「一回じゃ足りないだろ?」

じゅぶり と指で奥をかき混ぜられ、少しだけ弛緩させる。

「や、あんッ…」

イイ場所を再び指先でコリコリと擦られる。
「だめ、まだ、敏感なの、あッん、らめッ…!」
ぶちゅり、と再び乳首をしゃぶられて体が跳ねた。
「やぁんッ!あ、あぁああんッ!」
乳首と中を再び同時に弄られて、すぐに絶頂へ向かう。
「あ、あぁんッ、らめッ、かみゅ、かみゅッ!イっちゃうからぁッ!!」

充血しきっている乳首を歯を立てて甘く噛まれる。体がビクっと反応すると強く吸われ、嬲られる。何時もたっぷりキスをしてくれるあの舌が乳首をこねくり回していると感じると、それだけでイレブンは達してしまいそうになる。

「イく、イくぅッ、やらッ、あ、あぁんッ!」

刺激を与えられ続けて、ビクン、と二度目の絶頂を迎えるが、刺激を止めては貰えない。

「ちくび、とれちゃうッ!イってる、イってるからぁあ!!」

ビクビクと腰が踊る。

「イくッ、イくのッ、イってるのッ、あ、あぁあん」

連続絶頂に言葉が出てこなくなって、あーあーと意味のない声を漏らしながら頭をふり、カミュにもたれ掛った。
数分前まで抵抗していたとは思えない程、イレブンはすっかり雌に落ちてしまっていた。理性などもう溶けて形も残ってはいない。

「何回イった?つーか、イきっぱなしだったか?」

秘部から漸く指を抜いて、もたれ掛る恋人の腰をゆっくり下ろしてから、カミュはイレブンを眺めた。
カミュの唾液でドロドロの左乳首を晒しながら、脱力し座り込んでいるのに、体に残っている快感に、なお体をビクつかせ、震わせていた。

「あ…かみゅ、ひどい…いじわるぅ…」
「いっぱいイきたかっただろ?体張っておねだりするくらいだからな。」

だがそれにしても可愛い。カミュはもうドロドロのイレブンの髪を優しく梳いた。
肌は汗ばみ昂揚して、全部が美味しそうに見える。
「ここも立ってんのか?」

座り込んでいるイレブンの裾をチラっと捲ると、ぴょこんと立っているのが見えた。
「今日は、ここも2回はイかせてやるからな。」
「ん…むり…」
「2回はイけるだろ。3回は枯れちまうけど。」
「やぁだぁ…」

もたれ掛ってくるイレブンを抱きとめて、熱いキスをする。イレブンの唇はもう涎でドロドロで、充血した唇は果実のように熟れている。
唇を離すとつうっと糸が垂れて、トロンとした目のイレブンが呆けた目でカミュを見ている。

「どうした?もう満足した?」
「…指だけやだ。」
「じゃあ何がいい?何が欲しい?」
「…知ってるくせに。いじわる。」
「言わせてぇんだよ、な?言えるだろ?」

イレブンはまだ碌に力の入らない体で何とかカミュに抱き着き、耳元でおねだりした。

それはとても小さな声だったが、いつもより大胆な物言いで、カミュは大きな声で復唱をさせる余裕もなく、唇に齧り付いてたっぷりとキスをしてやった。

それから立ち上がり、ベルトを外して、ズボンと下着を取り払う。

イレブンの眼前に現れたそれは、一昨日もしたとは思えない程猛っている。

「すごい…かちかち…。」
「デカいの欲しいって言っただろ?ほら、もっと育ててくれよ。」
「んッ」

イレブンはペタンと座り込み、両手を前について、チュっと吸い付く。
舌先でカリをチロチロ舐めて、クチュクチュと唾液を満たしてから、鈴口をツンツンと弄る。
亀頭をまるまる口に納めてから、窄めて歯を立てないように気を付けつつじゅぽじゅぽと吸い上げる。
「んッ、んー…ん」
ぷちゅりと唇を離す度に、イレブンの唾液かあるいはカミュの先走りかが、とろりと溢れて、竿を伝う。
イレブンの充血してきた赤い唇が艶やかにテカる。

じゅるる じゅぶ 

「ん、あ、あぁっ…かみゅの…」

じゅぽ じゅぽ ずるる じゅぷ

「んー…ッ」

唇から滴れる愛液を指で掬い取り、それをぷちゅりと舐め上げる。

「カミュ、もう透明のいっぱいでてる。」
「そりゃそうだろ…。つーか…マジ仕草も見た目も全部エロすぎんだけど…」

ピンクのワンピースは肌蹴たまま、乳首が晒されたままで、目元を真っ赤にそめて、唇を愛液で濡らしている恋人を見て興奮しないわけがない。

「イレブン、立てるか?」
脇を抱える様に起ちあがらせて、たっぷりキスをする。
イレブンは一度ぎゅっとカミュに抱きしめてもらい、それから洗面台に手を付けて、腰を突き出した。
「体、洗面台に乗せられるか?」
イレブンは上半身を洗面台にあずけ、尻を突き出す。

「かみゅ、いれて」

イレブンは艶めかしく腰を揺らすと、ピンクのワンピースがヒラリとして、内腿がチラリと見えた。
カミュのものがビクンと蠢く。

「何時の間にこんなに誘うの上手くなったんだよ…。」
「ねぇ、はやく?」
「解ってる。」

裾をペロリと捲る。
秘部からローションが零れ、さっきの濡れそぼった唇のように、物欲しそうにぴくぴくしていた。
桃尻を両手でつかみ、広げると秘部からトロトロとローションが溢れる。
それを掬い上げる様にペニスを擦りあげながら、ゆっくりと亀頭を押し込んだ。

ぬぷんッ

「あんッ」

カリをキュッと締め付けてきて、それだけで気持ちがイイ。
一番太い部分を扱くように挿しいれすると秘部は先ほどのイレブンのフェラと同じように、吸い付き銜え込む。
「やっべ、癖になりそう。」
ぬぷぬぷ、楽しむように繰り返していると、イレブンはじれったいのか、物欲しそうに腰を小さく振ってくる。

「おくぅ」
「解ってるって。」

恋人のおねだりに抗う余裕はなかった。
御望み通りに、ゆっくりと挿しこんでいく。

「ッ…中すっげぇ熱い。」
「あぁあん、カミュの、かたいっ」

どちゅん と奥を軽く突くと、イレブンは背を反らして甘く啼いた。

「あんっ、おく、きもちぃい…!」
「いちいち、エロすぎんだよ…!」

カミュは煽ってくるのに対抗して、激しく奥を突きあげた。

ごりゅん

「ひゃぁあん!きもちい…んッ…あついの、もっと、もっとちょーだい」
「幾らでもくれてやるよ…!」

カミュは腰をゆっくり振り始める。今すぐガツガツ突いてやりたいが、幾ら興奮しているとはいえ、大事な恋人の体だ。さっき結構無茶なイかせ方をしたし、大事にしたい気持ちはある。
しかし、

「もっと、もっとぉ」

そんな風に求められては、ぎりぎり保っていた理性がチリチリと千切れてしまう。

「くっそ…!」

ぱこ ぱこ ぱこ ぱこ

「ああんっ、かみゅの、かみゅのおちんぽずぼずぼしてるぅ!」
「ッ…!淫乱がッ!」

じゅぶん

「あッあんっ!」

奥をガンガンと突くと、カミュの雄の付け根をぎゅうぎゅう締め付けてきて、カミュは煽られるばかりだった。

「雌でもイってろよ…!」
カミュは浅い雌イキの場所をガンガン攻めた。
イレブンが背を反らせて喘ぐのが溜まらない。
立ちバックの難点であるイき顔も、鏡越しで良く見える。
真っ赤な唇からトロトロと唾液が溢れていて、先ほどのフェラを思い出させる。

「ひゃぁん、ッ、あんっ、あん!」
「エロい顔しやがって…俺以外の男の前でそんな顔見せたりしてねぇだろうな!」
「やあだぁ」
「何がやなんだよ、ったく!」

じゅぶ じゅぶ じゅぶ じゅぶ
「あんッ、あんッ、あんッ、あんッ!」

イレブンの体がビクンビクンと震えた。
先ほどの連続絶頂の影響か、絶頂の持ちがいいというか、ぴくぴくと痙攣が長引く。
カミュは腰を掴んでいた手をそのまま腹へ胸へ移動させ、
まだ肩にかかっていた肩紐を下ろして、ワンピースを掴み下ろして、
ツンツンと立っている両方の乳首を、両手で少し強く抓んだ。

「ッあ…!ああんッ!」

秘部がギュッと締まる。中が蠢くように亀頭を包み込み、内壁がまとわりつく。
「っ…やっべ…イっちまう。」
「いく…いく…。」
「お前はもうイきまくってんだろ…!」
乳首を捻るように摘み、ガンと奥を突きあげると、ひぎぃと声を上げて、震える。

「ッ、ん、かみゅ、かみゅ」
「どうした。」
「かみゅの、かみゅのあつい…あついおせーしで、いきたい…。」
「たっぷり出してやるから、ちゃんとここ締めとけよ。」

露わになっている尻をペシンと叩くと、身震いする。
「んあぅッ!」
「叩かれても感じるのかよ…全身性感帯だな。」
秘部にぎゅうぎゅうと締め付けられ、カミュも頂きが見えてくる。

再び腰を掴み、激しく振った。

じゅぼじゅぼじゅぼじゅぼ

「う、っああっ!」

収まりきらない先走りが溢れ、陰嚢と尻を汚していく。

「ここもイかせてやるからな…!」
左手でイレブンの内腿をなぞり、ぴょこんと立ってぷるぷると震えていたイレブンのペニスをそっと握った。
「はあん!」
「手なんかでイかせてやらねぇからな…トコロテンしろよ…!」

硬くなるまで扱いてから、再び腰をがっちりつかみ、より奥まで攻めようと、カミュは左足を洗面台に乗せ、体重をぐっと加えた。
「うぐっ」
ずぼ ずぼ ずぼ ずぼ

「すっげ…奥めちゃくちゃ熱い…」
しかしその前にイレブンの雄をイかせてやろう。

カミュは真上から責める様に、イレブンの陰嚢の裏をぐっと押し込んだ。
「あー、あー!」
でる、でる、と小さく呻くのが聞こえて、そこをごりゅごりゅと小刻みに責めた。
「イくッ、イくっ!」

びゅる、びゅるう

ぽた、ぽたと、床を汚す音がした。
カミュがチラリと見やると、白いものが見える。
「次は俺だからな。」

再び熱い奥を一突きし、ガンガンと攻める。

じゃぼじゃぼじゃぼじゃぼ

「いく、いくっ」
「またイクのかよ…」
「かみゅの、かみゅのおせーしでイきたいっ…!」
「俺の熱いの感じろよ…!」

じゅぶじゅぶじゅぶ

掴んでいる腰はもう汗だくだ。
鏡の中のイレブンの額も玉のような汗が転がり、カミュの汗がイレブンの尻に滴れた。
「ッ…あ…!」

パンパンパンパン
ドスドスドスドス
先走りがとめどなく溢れる。もう限界だ。

「イレブン…!」
「っ、あ、あ、かみゅ、かみゅッ」
「出すぜ…!おねだりしろよ…!」
「あ、あ、ちょーだいッ!かみゅの、あついのッ!あ、う、うぁッあ!!あついのッ!」
「ちゃんと、飲めよ…!」

その声に反応するように中がぎゅっとペニスを絞るように締め付ける。
「ッ…!!!」

びゅるるるるッ、びゅるッ

奥の、指など到底届かないような熱い場所へ、もっと熱い精液を注ぎ込む。

「ひゃぁあん!あああああ!イく、いぐっッ!!あうっんッ!」

背を反らし、小さな口を目一杯開けて、秘部でぎゅうぎゅうと熱い熱を締め付けながら、飛び切り高い声で啼いて、今日何度目か数えることも出来ない雌アクメをキメた。

流石に疲れたのがぐったりと落ちた。









吐精と雌イキを同時に達してから、少し落ち着いてくる。
カミュの荒い息使いが聞こえる。
まだ中にはカミュの雄が入っていて、熱く、出された精液も感じる。
「(熱い…とけちゃいそう…)」

ワザとではないとはいえ、女装、下着無しという誘ってるとしか思えないことをして、散々雌にされ、途中から理性はすっとんでいたが、カミュの息が切れるくらいに激しく求めてしまったことは間違いない。
そして今、そんなに嫌な気持ちでも後悔もない。
お蔭で、下着を忘れたのも、平然とこんなラップローブを着てしまったのも、
実は無意識でカミュの熱を求めていたことが原因なのではないかとか、そんなことが頭に浮かんだ。
「(僕…カミュとエッチしたかったんだな…カミュのこと大好きだもん、しょうがないよね…)」


ふと、鏡を見た。

汗まみれで髪は顔にたくさん張り付いているし、目は半泣きで潤んでいて、目元は化粧をしたかのように真っ赤に染まり、唇は溶けたように涎でどろどろだった。

「(これが…僕のイき顔…?)」

カミュはしょっちゅう「可愛いイき顔見せろよ」と要求してきて、そして見ている顔はこの顔なのだろうか。
これが、男を求め自ら腰を振り、卑猥な言葉で誘った男の顔なんだろうか。

そう冷静に考えてしまったのがいけない。

「(こ、こんな恥ずかしい顔してるの!?毎回見られてたの!?)」

こんなに汗やら唾液やらでドロドロの顔を毎回見られていたということだろうか。
普段だって多少、女顔なだけで、特段美しいわけでもないのに、こんなの余計ひどい。

「さ、さいあくだ…!」

恋人にたっぷり愛されたあとだから、もう少しマシなものだと思っていたが、これではただの発情した雌でしかない。
傍目には可愛いイき顔なのだが、当人にはそんなこと信じようもなかった。

「イレブン?」
カミュは余韻と、イレブンの秘部の締め付けに浸っていたのだが、
鏡の中のイレブンは目を見開いて呟くので驚いた。

「どうした?」
「やだ、やだ、おねがい、見ないで!」

イレブンが顔を手で覆って突然暴れ出すので、カミュがゆっくりと結合を解くと、イレブンは支えを失ったように、ぽすんと座り込んだ。
「どうした?」
「だめ!みないで!こんな変な顔やだ!」
「え?」
「うわぁああん!ばか!かみゅのばか!ばかみゅッ!!」

イレブンは重いはずの腰などものともせず、ひゅんと脱兎のごとく逃げ出し、浴室に駆け込んで鍵を掛け籠城してしまった。

「イレブン!」
「やだ!もー、やだぁ…カミュに毎回変な顔見せてた、もう最悪…うわぁあん」
「変って…んなわけねぇだろ!おい、開けろ!」
「やだ!顔治るまででない!」
「ちょ!?おい、え、あ、あの、イレブン、もっかいしたいんだけどよ、おい!」
「カミュのせいで、ぼくのかお、ひどいんだよ?どろどろなんだよ?」
「ひどい?イき顔めちゃめちゃ可愛いだろおい」
「かわいくない!もーやだ、変な顔ばっかりだもん、大好きなカミュにこんな顔みせたくないもん、きらわれちゃうもん!うあーん!」
「みせろよ!」


カミュは、自分が何をしでかしたのか理解できない状態で、脱衣所で下半身を晒したまま、浴室のイレブンを小一時間説得する羽目になった。実際何もしでかしたわけではなかったので、説得をしながらフラストレーションを溜めまくった。



お蔭で漸くの説得から出て来たイレブンは、その後お怒りなカミュにめちゃくちゃ啼かされた。
流石に自業自得だった。






「あれだけは、二度と着ない。」
「なんでだよ。」

始末がてら風呂にゆっくりつかりながら、イレブンはカミュに目を合わせることもなく文句を垂れていた。

「もう、恥ずかしい思い出しかないもん。」
「別に何時もの通りだろ。正直俺は、お前がガンガン啼かせられたから良い思い出しかねぇんだけど。」
「僕には黒歴史です。」
「じゃあ今度は楽しい思い出つくろうぜ?今度は無茶させねぇから。だめか?」
「むぅ…。」
「その唇とんがらせてんのも可愛いんだよなぁ…。」



次にイレブンがそれを着たのは、一週間後のことだった…らしい。
それがどういう思い出になったのかは、
2人しか知らない。


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