「勇者」の「条件」
初出:べったー/2018-05-04




何を言っているのかわからねーと思うが、
ある日突然、左手に紋章が浮かび上がってきて、
盗みに入ったデルカダール城で、いきなり投獄された。

牢獄の中で一人になったカミュの心境はそんな感じだった。

いや、投獄されたのは盗みに入ったからだと思ったのだが、
兵士連中はやたら、人の紋章のことをどうこう言ってくるのが、
彼をますます混乱させてくるのだ。

「意味がわかんねぇ。けど、とりあえず脱獄だな。」

何の紋章かも解らないが、それのせいで投獄されたなんて、
実に縁起が悪い。

「ったく…。」

カミュは脱獄せんと、隠し持っていたナイフでチマチマ地面を掘り始めた。
紋章のせいで、慌ただしく牢獄に入れられたので、
何故か武器も荷物も没収されていない。ザルである。

「それとも、逃げられねぇと踏んでのことか。」

そうだとすれば穴を掘って出ていくのは難しいかもしれない。
けれど掘る以外に道はないだろう。
脱獄には慣れている。

サクサクと掘っていたところ、突然ドーンと轟音がした。

「!?」

驚いて音がした方を向くと、紫色の服を着た誰かが穴から這い上がってくる。
「わぁあ…折角のローブが土だらけだぁ。」
暗くて顔はよく見えないが、声からすると男のようだ。しかも若そうだ。

「おい、大丈夫か?」
「うん…あ!」

若い男、むしろ少年と言った声の持ち主は、カミュを見て嬉しそうな声を上げた。

「勇者さま見つけた!」
「え?勇者?」

勇者さまという単語に驚き、思わず復唱するが、
少年はうん!と元気に返事を返すだけだ。

「僕、勇者さまのこと助けに来たんだ!」
「…その、勇者サマってのは、俺のことか?」
「そうだよ!あれ?違うの?」
「知るかよ。お前が言いだしたんだろうが。」
「左手に紋章ない?」
「紋章?あぁ…ここにぶち込まれた原因のコイツか。」
「そう!それは勇者の紋章なんだよ!それがあるのは勇者の証なんだ!」
「そうか。へぇ…勇者ね…。意味わかんねぇけど。」
「説明は後でしてあげるね!それより早く脱獄しようよ!」

少年は嬉しそうな声で、食事にでも行くノリでそう言ってくるのだが。

「…けど、お前いま、向かいの牢屋の中だぜ?」

少年が居るのは、通路の向こう側の牢屋の中だ。

「うん!…あ!出るとこ間違えちゃった!」
「…。」
「…待ってて、穴開けなおすから!」
少年がいそいそと穴に戻って行こうとするのを呼び止める。
「いや、ちょっと待て。…さっきの馬鹿デカイ音で、兵士が気づいたみてぇだ。
お前そこでちょっと大人しくしゃがんでろよ。」
「う、うん。」

少年が牢屋の隅っこで背を向けてしゃがみ込んだのを確認する

暫くするとカツカツと足音が聞こえ、兵士がやってきた。
カミュはさっとしゃがみ込む。

「おい、何事だ!」
「ぐ…はらが…変な蜘蛛に刺されて…!」
「だ、大丈夫か!?」

真面目な看守が牢屋に近づいた隙に、カミュは起ちあがり、格子越しに腹に一撃加えた。
呆気なく崩れ落ちた兵士から鍵を奪い、扉を開ける。
それから少年が居る牢屋の扉を開けて合流した。

「おい、逃げるぞ!」
「え?う、うん!」

少年が空けた穴に飛び降りると地下水道に出た。

「流石に今回はどうなることかと思ったぜ。マジ助かった。ありがとな。」

そこでカミュは、漸く少年の顔を見た。
それは、こちらが困るほどの困り顔だった。

「大丈夫?お腹痛いんでしょ?ホイミする?」

水色の大きな目。眉を顰めて、カミュを見ている。

大変に興奮した。

「演技に決まってんだろ?囚人に死なれたら看守としちゃマズイだろうからな。」
「え、演技だったの!?はー、僕本気にしちゃったよ。」
「はは、ったく単純なんだな。それより、さっさとここ抜けようぜ?」
「うん!」

2人は水路を通って、デルカダールの裏口に出た。
通路の兵士たちは、すでに少年が倒していたらしい。
…皆鼻血を出していたので、恐らく杖で殴ったのだと思われる。

崖上に出て漸くカミュは生還した気持ちになれた。

「はー、シャバだ。どっかでゆっくりしてぇなぁ。」
「そうだね!」
「…で?お前は?」
「あ、そうだそうだ!」

少年はまっすぐにカミュを見つめて、自己紹介をしてくれた。
「僕、イレブンです!勇者さまを助ける命を受けて、ここまで来ました!よろしくおねがいします!」
それからペコリを頭を下げた。

「イレブン…ねぇ。」
「うん!」

顔を上げて、ニコリと笑う。
カミュはイレブンを見た。

初見の感想はシンプルだ。
普通に可愛い。である。

悔しいことに、カミュより背は高いが、カミュよりも若そうだった。
それに、魔法使いの帽子を被ってはいるが、見える髪は大変美しく、
顔が童顔というか女顔で、
足首まで隠れるほど長い紫のローブを着ているが、袖も何だかとても長く、
着られているという風で、華奢な印象を受けた。
長いローブの下から、緑のブーツが覗いている。

「…あー、男、だよな?」
「はい!魔法使いです!」
「…で、勇者の俺を助けるために来たって?」
「はい!僕の家系はそういう家系なんだ。11代前の御先祖様から、そういう運命なの。」
「でイレブンって?」
「はい!」

この少年のことは、とりあえず可愛いし、魔法使いということが判明したので良しとして、
問題は左手の紋章のことだ。

「とりあえず、ゆっくり、コイツについて話を聞かせて貰いてぇんだが。」
「うん!じゃあ、何処かでご飯でも食べながらお話ししようよ!お腹空いちゃった。」
「呑気なやつだな。」

さて、どうやって崖から降りようかと思っていたところ、とうとう兵士が追ってきた。
「貴様らッ!もう逃げられると思うなよ!」
「チッ…!」
後ろに逃げ場はない。

「こうなったらやるしかねぇか…!いけるか?」
「はい!」

イレブンは背負っていた魔道士の杖を手に取り、呪文詠唱を始める。

「メラ!」

メラとは思えないデカイ火の玉が放たれる。
その隙を見て、カミュも兵士たちに切りかかる。ついでに懐を狙う。
手取り月額1500Gの兵士の懐など実に寂しかったが、
支給品と思われる装備やらやくそうやらを頂戴する。

イレブンの魔法の前に兵士たちはバタバタ倒れていくが、
次から次へとやってくる。
下っ端兵士を倒すのは造作もないが、将軍レベルに出てこられては流石に分が悪い。

「目くらまし的なことは出来るか?流石にそろそろズラかろうぜ?」
「うん、風の魔法で砂埃とか起してみる!」
「了解!」

イレブンが再び詠唱を始めると、足元から風が舞い始める。

「バギ!」

風は竜巻となって、兵士たちの方へ飛んでいくが、イレブンのローブがヒラヒラ瞬いた。
その時に見えた。

ショートパンツだ。
ついでに、ゾクゾクするほど美しい御御足。

カミュの中でのイレブンの評価が、可愛い から シコい へランクアップした。

「うお、すげぇ生脚…!あ、砂が、目が、目がぁあ!!」

目に砂埃が入った兵士たちがオロオロしている隙を見て、
カミュはイレブンの手を引いて、滝の方へ向かい、そして、

「いくぞ!」

勢いよく、飛び降りた。

飛び降りる最中、イレブンをチラリとみると、
彼は何だか楽しそうにして、それからカミュにぎゅっと抱き着いた。

2人は離れないように互いを抱きしめながら、
遥か下方の滝壺へダイブしていった。



勇者の奇跡 か。

2人は何とか岸へあがり、自分たちが居た崖を見上げて、顔を見合わせ笑った。

「へへ、何とかなるもんだな。」
「うん!…最初から、このつもりだった?」
「他に下に降りる方法何か思いつかなかったしな。」
「…だね。」
「さ、どっかでメシ食おうぜ。」

2人はのそのそと立ち上がり、道を進んだ。


流石に脱獄囚がデルカダールの城下町で食事をするわけにはいかず、かといって城下町下層に飯屋があるわけでもなかったので、
2人はナプ何とか密林の中のテントで食事をすることにした。

イレブンが得意気に食事を作ってくれたのだが、この暑い中シチューである。
でも、美味かった。作り慣れている味がした。

腹が満ちて、漸く一息ついた気持ちになれる。
それはイレブンも同じだったらしく、楽しそうに紋章について説明をしてくれた。

「つまり、この紋章は大樹に選ばれた証で、大樹の力で邪神を倒せと。」
「うん!」
「…で、お前も協力してくれると。」
「うん!勇者さまのお役に立てそうな呪文、頑張って覚えてきたんだよ!」
「へぇ。そういう家系って言ってたもんな。」
「うん!」

ニコニコしている。大変可愛い。めちゃシコだ。

「僕、いっぱいお手伝いするから、だから、邪神討伐してくれますか?」
「あー…そうだなぁ。」

カミュにとって、これまでの人生は碌なものではなかった。
魔物より悪い人間も山ほど見て来たし、時には人を騙したり悪事を働かなければいけない場面にも遭遇してきた、現に、捕まることも何度もあった。

そんな世界、助けるだけの価値はあるのだろうか。

「邪神って、やばいやつだろ?」
「うん。けど、皆で力を合わせればきっと勝てるよ!」
「皆って、」
「今は僕しか居ないかもしれないけど、きっと、可愛い僧侶の女の子とか、綺麗な武闘家のお姉さんとか、力をかしてくれるよ!」
「…お前、案外、ミーハーなんだな。」
「僕、村から出たの初めてなんだ!外の世界には可愛い女の人が一杯居るって、おじいちゃんが教えてくれたよ?」
「…まさか、お前それ目当てで手伝いに来たわけじゃねぇだろうな。」
「流石に違うよ!」

確かに、メラだのバギだの使えるので、なんちゃって魔法使いではないだろう。

正直、乗り気ではない。
けれど、この可愛いのと旅をすると考えれば悪くはない。

カミュは期待で目を輝かせている少年を見る。

「条件付き、でもいいか?」
「条件?」
「ああ。…お前が俺の言うことを聞いてくれるってんならいいぜ?」
「本当に!?うん!がんばる!」
「じゃあ、とりあえず、」

イレブンの近くに座って、顎をクイっと持ち上げる。

「やらせろよ。」

イレブンは顎を持ち上げられつつも首を傾げた。

「何を?」
「決まってんだろ?こっちは投獄中、溜めるしかなかったんだぜ?」
「え?」
「お前見た目可愛いし、普通に起つ。」

尻を撫でられ漸く何を求められているのか少年は察しで、わっとカミュの手から逃れたが、
驚きのあまり尻もちをついて座り込んだ。

「え?僕、男だよ?」
「言ってただろ。」
「男とするの?」
「ああ。」
「…本当に?なんで?」
「何でってそりゃ、可愛いからだろ。溜まってるし。」
「う、うそだ…おじいちゃんのムフフ本で、そんなの見たことないもん…。」
「未成年が何読んでんだ。」
「み、未成年じゃないよ!もう16さいだもんね!」
「じゃあより都合が良いな。流石に未成年とやるってよりは、問題が少なくて済む。」

ジリジリとにじり寄る。
尻もちをついているイレブンが逃げ切れるわけもなく、
あっという間にカミュに押し倒された。

「言うこと聞いてくれる≠チて言ってたよな?」
「そ、それとは」
「違うってんなら、邪神討伐は断る。」
「ええー!!」
「お前が、潔く脱いで、俺の腰の上で腰ふってくれるだけで、世界が平和へ一歩前進するぜ?」
「う…。」
「世界平和と、お前の貞操、どっちを選ぶ?どっちが大事か、考える必要もねぇよな?」

眼下の可愛らしい少年が顔を真っ赤にしている。それだけでもう、下半身がテントである。

「あの…そ、その、ぼく、そういうの、したことなくて」
「そこは安心しろよ。丁寧にしてやるから。」
「そ、…え、えっと…く、くちだけとかじゃ、だめ…?」
「口?口はしたことあるのか?」
「ない!けど、ムフフ本で見たことはある…。」

この少年の知識まムフフ本に基づいているらしい。

「ムフフ本よりもっとイイやつ、いっぱいしようぜ?」

カミュはイレブンのローブのベルトを脱がす。
器用な彼には片手で十分だった。
10はあるベルトを1分足らずで外し終えると、それをそっと脱がせた。

チャコールグレーのタートルネックに、ローブと同じ紫のショートパンツが現れる。
そこから伸びる脚が美しいのなんの。
どうせ拒否は出来ないのだ、カミュは断りもなく、白い太腿にキスをした。

「ひゃああ!!」
自分でも驚いたらしく慌てて口を塞いでいる。
「可愛い声だしやがって。」

太腿を優しく撫でる。
「こんなパンツはいてよ、脚、自信あんだろ?」
「ち、ちがうよぅ…。おじいちゃんが…。」
「お前の爺さんは賢者かなにかか?この脚なら勇者を落とせるって知ってたのかもな。つーか、水路の兵士が鼻血出してたのはこれが原因か?」

暫く愛撫していると慣れて来たらしく、ふうふうと息荒く撫でる手を見つめてくる。
「他のところも一杯触らせろよ?」
ショートパンツの腰の紐を解きつつ、タートルネックの下に手を伸ばす。
「ひ、ひいいいい!」
ゆっくりと手の平で胸を撫で、指先で乳首を探り当てる。
「ひゃぁああ!!」
「自分でいじったりしねぇの?」
「し、しない…。」
「じゃあ感じるようになるまで、ちょっと時間かかるかもな。けど、乳首だけでイけるくらい開発してやるぜ?」
「な、なにそれ…」

カミュはイレブンを後ろから抱き込むようにして座り込み、
両手を服の下に入れて、優しく乳首を刺激する。
薄っぺらい胸の奥で、心臓がバクバク言っているのが解る。

「っ…ん…」
イレブンが喘ぎ声に似た吐息を零すようになって来て、口角があがる。

「さて…そういや口でしてくれるんだったか?」
「く、くち…。」
「けど、流石にキャンプのど真ん中は目立つか…。あの小屋の影にするか。」
「こ、小屋の中じゃないの!?」
「人様の部屋に勝手に上がってすんのかよ。」
「…そ、それはそうだけど…。」

イレブンの腕を引っ張って、丸太小屋の影に隠れた。
腰を掛けるのに丁度良い石があった。
タートルネックを脱がし、その下のインナーも脱がしてから、
カミュは自分のズボンと下着を下ろし、石の上に座った。
カミュのモノを見たイレブンが顔を真っ赤にしているのがまた堪らない。

「お、おっきぃ…。」
「だろ?ここのサイズにはそこそこ自信あんだぜ?その、小さい口に納まるか?」

イレブンをしゃがませて、髪を掴み、顔をペニスに寄せさせる。

「…ッ…ほ、ほんとうに、くち・・・?」
「口以外でいいのか?」
「…くち以外って、どこ…?僕、女の子のとこないよ…?」
「穴あるだろ?」
「あ…え?え!?そ、そのあなは駄目だよ!」
「平気だろ。男同士なら皆そこでしてるぜ?」
「だ、だめ!」
「じゃあ、口な。…けど、イけなかったらそっちの穴使うからな。」
「ひ、ひぃいい…でも、くちも初めてだし…うまく行くか…。」
「とりあえず先だけでも咥えろよ。歯立てんなよ?」
「うん…。」
「あ、けど、ちょっと待て。」

頭を上げさせて、顔を近づける。
「キスすらしてねぇよな。」
「え?」

戸惑っているも気にせずに、唇にそっと触れる。
少年の薄ピンクの唇は暖かくて、柔らかくて、女ほどぷっくりしていないが、
下唇を舐め上げて、吸い付いた。

「ん!?」

一度離して、驚いている顔を確認してから舌を出す。
「舌出せよ。」
「した?」
ぺろんと少しだけ唇を出したので、それを舐め上げて、再びキスをする。
咥内へ侵入し、舐められて戸惑っている舌をちょんとつっついて、反応するよう促す。

くちゅくちゅと音を立てながら、たっぷり熱い咥内を愛撫した。

「んっ…んんッ…」

苦しそうな声が聞こえて唇を離すと、さっきとは違う真っ赤な顔があった。
「ん…はぁ…はぁ…」
「息止めるからだ。…キスも初めてだったか?」
「う、うん…。」
「へぇ。俺以外の奴とすんなよ?俺とした後じゃ、どいつも下手だと思うだろうしな。」
「う、うまいとかあるんだ…。」
「当然だろ?…嫌だった?」
「…恥ずかしかった…。…君は、好きじゃない人とでもしちゃうんだね。」
「いや、したいと思ったからしたんだけどよ。」
「へ?」

イレブンは再び顔を赤くして、目を白黒させている。

「いやお前、普通に可愛いし。つーか、ストライクだし。可愛くねぇと流石に起たねぇよ。」
「…か、かわいい?ぼくが!?」
「そ。だからしゃぶらせたいし、ヤりたいし、お前の為なら邪神討伐も行ってやるんだぜ?」
ひぃいい、と小さく悲鳴を上げて、顔を手で覆う。
「可愛い顔隠すなよ。もっと良く見せろ。」
「う…。」
恐る恐るまた顔を出してくれるので、額や頬にキスをしてやる。
肩を撫でてなだめつつ、リアクションを返してくれるようになるまで、唇に軽いキスをしまくる。

「…いいだろ?しゃぶってくれるよな?」
「…う、うん…。やくそくだし…。」

イレブンは恐る恐るしゃがんで、改めてカミュの滾っている雄の前に座す。
それから、そっとそれを抓んで、上目でカミュの様子を伺いつつ、
舌先でチロリと舐めた。
ゾクリとした。
「(やべぇ…うっかり口でイっちまうかもしれねぇ…)」
少年の小さな唇が亀頭に触れる。
軽くチュっとキスをして、舌で支える様にしながら、亀頭を口に入れた。

「ッ…」
「ん…」

ゆっくりと奥へ入れていくが、苦しくなったのか涙目でカミュを見た。
顎を掴んでゆっくり引き抜いてやると、ゲホゲホと咽る。
「っ…はぁ…はぁ…むずかしい…。」
「初めてだしな。カリとか舐めるだけで良いぜ?手使えよ?」
「…うん。」

少年の白い指が竿を掴み、下から舐め上げる様に筋に舌を這わせて、
亀頭の付け根、カリの部分をチロチロ舐める。
はっきり言って下手だが、そうしている姿だけで熱が増していく。

ちゅ ちゅ

抵抗がなくなってきたのか、次第に大胆になってきて、
竿やら、カリやらに吸い付くようなキスをしてくれるようになる。
カミュが竿を持ち上げて、陰嚢を指せば、一瞬ためらいつつもそこにチュっとキスをして、
舌でゆっくり舐め上げてくれた。

「ん…ど、どう…?」
「ああ、すげぇ楽しいぜ?ご奉仕中のイレブンも可愛いし。」
「…か、かわいい…」
「けど、フェラは下手だな。それじゃイけねぇな。」

かなり我慢している状態だったがあえてそう言う。
口より穴がいい、というのが本音だからだ。

「じゃ、じゃあ」
「穴、使わせろよ。」
「で、でも」
「ちゃんと解すし。な?約束だろ?」
「…うん。」

拒否権はないと悟ったのか、大人しくしたがうイレブンを立たせて、カミュが座っていた石に手をつけ、尻を突き出させる。
そして、ズボンと下着をおろし、全裸にさせた。
木々が生い茂り、日もかけてきているが、
それでも輝く、その白い肌と、傷一つない美尻、骨董のような脚に目を奪われた。

「恥ずかしい…」
「綺麗な肌してんだな。」

カミュは、オイルを持ち出す。
本来は盗みに入る時に軋むドアの蝶番に使ったりしているのだが、こういう時も役に立つ。

「綺麗なほど、汚したくなる。」

オイルを指に一掬いとって、反対の手でツンツンと秘部を刺激してから、
ゆっくりとオイルを塗る。
「ひぃいい!!」
「あんまり力むなよ?」

オイルの冷たさとあらぬ場所に触れられる感覚に悲鳴が上がる。
それに構わず、優しく秘部に塗りこめるように指でいじっていると、段々力みが抜けてくる。
「う…」

ぬぷん

「ひ!」
「指先、入ったぜ?」
「そ、そんな…!」

第一関節まで入れば解すのに時間はかからない。
カミュは器用に秘部にオイルを足しつつ馴らしていく。

初めてだというのに、すっかり指3本が収まった。

「素質あるな。」
「そ、そしつなの…?」
「初めてなのにこんなにすぐ広がっちまうなんて、淫乱なんだな。」
「いんらん!?」

指で穴を広げたり、解すように蠢かせるとイレブンはそれから逃げるように腰を振る。
それがいやらしく、エロかった。
指を抜くと、秘部はパクパクと震える。

「さて、指より太いの、入れるぜ?」
「え、は、う、うん…」

数度自身を扱いてから、
両手で尻を掴み、穴を出来るだけ広げつつ、カミュはゆっくりと雄を宛がい、ぐっと力を込めた。

「ぐ、う、ううぅう」
「きっつ」

けれどそれでもゆっくり力を入れていくと、
ぬぷん、と亀頭が収まった。

「っあ」
「入ったぜ?最後まで押し込んでやるからな。」

たっぷりのオイルのお蔭で、ぬるぬると入る。
もっとも中はとてもきつく、激しい抵抗はあるのだが、
可愛い子を犯していると思うと、燃えた。

「うぅううぅうう」
うめき声をものともせずグングン先へ進み、付け根まで押し込んだ。
「がッ…あ…」
イレブンが苦しそうな声を上げる。
「悪い、奥あたったか?」
「はぁ…んッ…お、おく…?」
「もしかすると、サイズピッタリかもしれないぜ?相性最高かもな。」

イレブンの中は、自身のペニスが溶けてしまうのではないかというほど熱く、
カミュは熱が湧きあがってくるのを感じる。
この中に精を放てたら。
そう思うと、居てもたっても居られなくて、
断りもせずにゆっくりと引き抜いた。穴から何かが出ていく感覚に目を見開いて拒絶する。
「らめ、で、でちゃう!」
「でねぇよ。」
亀頭まで引き抜き、それからまたゆっくりと押し込む。
それを何度も繰り返していると、イレブンの苦しそうな声が止み、息が荒くなり始めた。

「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…」

カミュは次第に動きを速める。
流石に奥をガンガン突くのはしないようにして、
キツ過ぎる締め付けを掻き分ける様に浅いストロークで突いた。

「あ、あ、あ、あ、」

慌てないように慎重に腰を振りつつ、高まるのをぐっと堪える。
先走りがドロドロと溢れて、ピストンの合間に、秘部から漏れ出る。
擦れあうペニスと秘部の摩擦で、泡立ち、無垢な体を汚していく。

「ほら、じゅぶじゅぶ言って、お前のケツが俺のチンコしゃぶってる音、聞こえるか?」
「う…ん…」
「お前の中最高に気持ちが良いぜ?こんなに気持ちがイイのは初めてかもしれねぇってくらいに。」
「ん…。」

腰を撫で、太ももを撫で、腰を振り続ける。
律動が早まり、ぐちゃぐちゃとイレブンを犯す音が大きくなる。
白い体からは力みが抜け、ナカは絡みつくようにカミュを包み込む。
「すっげぇ…やべぇ、気持ちがイイぜ…?」
「はぁ…はぁ…」

ぱちゅ ぱちゅ ぱちゅ ぱちゅ 

「ん、ぁあああ!」

激しさにイレブンが漏らした声は、それまでで一番色めいていた。

「あ、あ、ああ」

くちゅ くちゅ くちゅ くちゅ 

「う、あ、あぁん…」
「イイ声でてんな…あ、そろそろ…イくぜ?けど、」

相手より先にイくのは趣味ではなかった。
カミュは腰を撫でていた手をゆっくりと腹へ向かわせ、
イレブンの女を知らない幼いペニスに触れた。

「やぁッ!!」
「ほら、お前もココ、気持ちよくなっとけよ。」

裏筋を指の腹で擦るようにしながら扱くと、すぐに固くなった。
恐らく自慰すら下手なんだろう。
イイ場所に的確に触れられてイレブンの意志とは別に興奮しているようだった。

ぬちゅぬちゅぬちゅぬちゅ

「らめ、で、でちゃう…でちゃうッ…!」
「出しとけ。」
「らめ、らめッぇええ!!」

女みたいな声を出して、イレブンがぴゅるっと吐精した。
地面に吐き出された物をチラリをみやる。
「おいおい、16さいとは思えねぇなぁ。本当は14くらいなんじゃねぇの?」
「ち、ちがうもんッ。み、みないでぇッ!!」
「ほら、次はお前が絞り出す番だぜ?」

尻をペチンと叩くと、秘部が力み締め付けてくる。
「ッ…イイ締め付けだな。たっぷり出してやるよ。」
「んっ…うっ…」
「ナカに出してくださいって言えよ。」
「っあ…なか、に、だして…ください…!」
「いいぜ?可愛いイレブンの中にたっぷり出してやるからな。」
「ゆ、ゆうしゃ、さま…!」
「カミュ、だ。勇者サマは禁止な。」
「か、かみゅ…」

可愛い喘ぎ声の合間に名を呼ぶ声は、今までのどんな声よりも愛おしく感じた。

「名前、もっと呼べよ。」
「かみゅ…かみゅ…」

どちゅ どちゅ どちゅ どちゅ 

「か、みゅッあ、ッ!ふゃあああぁあッ!!!」

イレブンの背中が反った。身を捩り、腰を振る。
カミュは構わずガンガン攻めて、そして、びゅるびゅるとイレブンの腹中に吐精した。

乱暴に抜き去ると、出された精液がびゅるっと跳び出て、
穴からトロトロ零れ出し、幼い陰嚢や射精して萎えている竿を伝って滴れた。

イレブンはそのまま、気を失って崩れ落ちた。




イレブンが漸く目を覚ましたのは、すっかり日が暮れてからだった。

「ん…あれ…ぼく…」
「どうだ、俺の膝枕は。そんなに寝心地よかったか?」
「へ!?」

驚いて起きようとしたが、腰の痛みに思わず呻き声をあげてまた寝た。

「あ、あの、勇者さま」
「じゃ、ないだろ?」
「…カミュ…さん?」
「呼び捨てで良い。」
「カミュ…、あの」

カミュは、見上げてくる水色の目に、罪悪感が無いわけじゃなかった。

「初めてってんのに無理させたな。」
「…。」
「けど、やってる時に言ったことは全部本当だ。」
「じゃ、じゃあ、邪神討伐、してくれるの?」
「お前がそうしてほしいってんなら。」
「…!」

イレブンは目を見開いた。

「…けど、きっと、大変だよ?…死んじゃうかもしれないんだよ…?」
「そりゃそうだろ。」
「…それでも、僕が、行って欲しいって言ったら、行ってくれるの?」
「ああ。」

カミュは、今の自分の人生に、何か目的があるわけではない。
自分の命を捧げられるものがあるなら、それもありだと思った。

「…。」
イレブンはそっぽを向いた。
イレブンは、勇者の役に立てと言われて来たのだ。
…カミュに死んでほしいわけではない。

「なんだよ、お前が言いだしたんだぜ?」
「そうだけど…。僕…絶対に、君の役に立つから。役に立てるように頑張るから。」
「ああ。期待してるぜ?魔法使い。」
「魔法もそうだけど…さ、さっきみたいなことも…ちゃんと。」
「え?」
「く、くちも、上手になるから…。」
「マジ?」

それからもう一度イレブンはカミュを見た。

「君が、命を賭けて邪神に挑むんだから、僕は、命を賭けて君に尽くすよ。」

その時カミュは誓った。
声には出さなかったけれど、
生きて邪神を討ち、平和になった世界でイレブンと共に新しい人生を歩むことを。

「とりあえず、腰が治るまでゆっくりしろよ?」
「うん。」
「先のことは…ひと眠りしてメシ食ってから考えようぜ。」
「うん!」



そして、夜が明ける。
2人の旅が始まった。









inserted by FC2 system