3人目の男
初出:べったー/2018-04-0

女装・パラレル。NTRれイレブン君




見てしまった。

貴族の家の物を盗むことを生業としているカミュが貴族の屋敷を下見している時のことだ。
黒塗りの車から降りてきたのは、
それはもうべらぼうな美人だった。

美しすぎる髪にヘッドドレスを付けて、恐らくコルセットをしていると思うが腰は細く、
背丈が高いこともあり、白いドレスが映えている。
しかも少し寂しそうな伏し目っぷりに一瞬で心を奪われた。

「すげぇ。」

チラリと見えた顔も相当美人だった。今夜のおかず決定である。

まさしく美女と野獣というような、どう足掻いてもかっこよくも何ともない冴えない男がデレデレとした顔で美人を連れて屋敷へ入っていく。

その時、カミュは見てしまった。

美人の腰に、宝飾品のあしらわれた鎖がつけられていたのを。
あれは訳ありに違いない。
そもそもそうでもなければ、あんな男がこんな美人を手に入れられるわけがない。

獲物を決めた。



それから数日間、盗みに入るタイミングを探っていたのだが、厳しかった。
どうやら結婚式をするらしく、人の出入りが激しい。
しかも以前より警備員も増えているようだ。

「いや、ほんと、早くしねぇと、暴発する。」
目を瞑ればあの顔が見える。
「あー、やべぇ、マジやべぇ。」

どうしたものか。
一度すでに仕事に入ったことがあるので、部屋の構造は解っている。

チャレンジして入ってみるか?

普段あまり賭けはしない。
狙った獲物は逃さないが、絶対に逃さないために綿密に計算をするのだ。

だが、今回ばかりは違った。
カミュは危険を承知で侵入することにした。
リスクを負ってでも、早くあの美人と会いたかった。



人が居る割には夜は静かだった。
結婚式の準備で屋敷の中は荷物が溢れており、隠れやすく、むしろ都合がいい。
カミュは見当をつけていた部屋へ中庭のバルコニーを利用して向かって行った。

以前入った時に空き部屋だった部屋がある。
どうやら嫁が来るのを想定して空けていたようだが、
中流で顔も冴えない男に、嫁はなかなか来ず、ずっと空き部屋だったのだ。
ということは、鎖につながれた美人はその部屋に入るはずだ。

カミュの読みは当たっていた。
以前はガランとしていた部屋に、大きな天蓋付きのベッドが用意されていて、
調度品も揃えられている。全部高級品だ。

「あんな美人を手に入れたら、そりゃ金かけるよなぁ。まぁ、盗んじまうんだけども。」

カミュは窓をそっと開けて、部屋の中に侵入した。
周りに人が居ないことを確認してから、あえて床をコンコンと叩き存在を示す。
驚かせて騒ぎになるのは避けたかったので、あえて警戒さるためだ。

「だ、だれかいるの?」

天蓋の中から声がする。
男ではないようだ。やはりあの美人と思って間違いないだろう。

「ちょっとした来訪者だ。でかい声出さないでくれるか?悪いようにはしねぇ。」

天蓋の中のランプが点き、少しだけ開かれる。
驚かせないように靴を小さく鳴らしつつ歩み寄った。

「悪いな、寝てたか?」

敵意がないことを伝えるべく、砕けた物言いに努める。
叫んだり逃げ出す気配はないのでそっと歩み寄ってまずは顔見せをしようと、天蓋を揺らしつつ覗き込んだ。

ベッドの上に、少し怯えた様子の美人が座っていた。

「(こいつは…やべぇな。嘘みてぇだ。)」

カミュのツラは、自称上の中くらいだ。
だからどちらかと言えば「選ぶ側」だった。
お蔭で注文が増えすぎてしまった。

女神ばりに美人で、笑うと天使のごとく可愛くて、髪が綺麗で、手足が長く、肌は白いのが好ましい。
胸は割りとどうでも良い。それより美脚が好みだ。
性格は、一見おっとりしていて、でも頑固な部分というか、ちょっとワガママなところが欲しい。振り回されたい。
ついでに面倒を見たい方なので、母性とかはどうでも良かった。
当然体の相性も良い方が良い…が、まぁそれは後から何とでもなる。

と、まぁそんな具合で、
生涯該当者は現れないんじゃないかと思っていたその矢先に出会った、この美人である。

顔、髪は完璧だ。寝間着から延びている手足は長い。
確かに車から降りて来た時も背丈はあったから納得である。

「き、きみは…?」
「驚かせて悪ぃな。まぁなんだ、招かれざる客ってとこだ。」

小声でも聞こえるようにそっと近づく。
ベッドに手をついて、顔を覗き込むようにすれば、美しい瞳が見上げてくる。

「(やべぇ幸せすぎる…)」
「あ、あの、僕に何か…。」
「(僕?僕っ子?)いや…稀にみる美人だなって。」

容姿を褒められて嬉しくない女は居ないだろう。
嘘でもないし、素直に褒めてみたのだが。

「皆不思議だね、僕のこと美人美人って…。」
「不思議なことなんかあるかよ。どちらかと言えば、良く知らねぇ侵入者と普通に喋ってるところの方がよほど不思議だぜ?」
「あれほんとだ。あはは!」

あどけなく笑うのがまた堪らない。
「笑うとスゲェ子どもっぽく見えるな。歳は?」
「16だよ?」
「16!?」

思わず声が大きくなって、口を塞ぐ。

「あぶねぇ、うっかり…。つーか16って、マジかよ。」
「そうだよ?おかしいよね、16で、それも男が人妻なんて…。」

ん?男?

「男?」

美人改め少年はかああっと顔を赤くして頷いた。

「僕、男です…。ご、ごめんなさい。」
「マジか、いや、謝る理由もねぇだろ。いや、男、マジで?」

脳天に雷が落ちたような衝撃だった。

「その、」
「あーいや、なんつうか、その、男だったことの衝撃というより、
男でこんな美人がいるのか、っつー衝撃が上回ってるというか。」

自分の理想に完全一致しているこの美人が、男とは。
男に萌える趣味は無かったはずだが、何故か嫌悪感もない。

「こ、こんな服着てたら、勘違いもされるよね。ごめんなさい。」

そう言って少年はシルクの寝間着の襟元をヒラヒラさせる。
「(なんつーエロさだ。)」
ガン見していると、チラリと乳首が見えた。
ピンク色の可愛らしい姿に、動悸が止まらない。

「お前は嫌なのかもしれねぇが…似合ってるぜ?そういう服。」
「…。」
「俺は変だとは思わねぇよ。勝手に女だって、勘違いさせときゃいい。」
「…ありがとう。」

少年はふわりと笑った。
マジ天使だった。

「あの、さえねぇ下の中な男とすんだろ?いや、したのか?」
「す、する?」
「本番とか。」

流石に分かったらしく、再び顔を赤くする。

「あの人とはまだ。けど、前の人ととかとは…。」
「前の!?とか!?」
「こ、声が大きいよ!」
「わ、悪ぃ。…前の?」
「今の人は2人目の旦那さん。…僕、買われたんだ。」
「!?」

少年は寂しそうに語りだした。

「僕の国…無くなっちゃって、それで、捕虜になって、売られたんだ。」
「悪い、そんなこと思い出させちまって。」
「いいんだ。忘れたことなんかないから、思い出したわけでもないよ。」
「…。」
「ご、ごめんね、何か変な話しちゃって。同じくらいの年の人と話すの久しぶりだったから、何か嬉しくなっちゃって。」
「気にすんなよ。にしても。まぁ…この顔じゃなぁ。金積むやつも出てくるか。」

顎をぐっと上げる。
少しさみしそうな目で見上げられる。

たまらん。

「あー、やべぇ。こりゃ、2人目に食われるのも時間の問題だな。」
「そういうお薬、飲まされてるから…多分、そろそろ…。もうすぐ結婚式だし。」
「薬!?」

ベッドの枕元に手枷が見える。
恐らくそこにこの白い手首を括りつけて、薬で敏感になった体を散々撫でまわしてから、
ゆっくりゆっくりエロボイスを聞きつつ短小の癖に自慢げに入れるんだろう。

「ゆるさねぇ。」

「それより君は何者なの?招かれざる客とかって言ってたけど。」
「俺か?あー、まぁそうだな。泥棒か。」
「どろぼう?」
「ああ。盗みたいもんがあって来たんだが…。」
「ごめんなさい、まだ僕、御屋敷の中良く解ってないから、協力出来ないかも。
それに、鎖で繋がれちゃってるし…。」

少年の白い手首に手枷があるのは初見で気付いていた。
銀色の細い鎖で繋がれているようだ。

「いや、お目当てはもう見つけたんだ。…お前だ。」
「僕?」
「ああ。ただ、まぁ、お前が嫌ってんなら無理強いはしねぇ。
ここに居ればそれなりの生活出来るだろうし、そこまで悪かねぇだろうよ。
けどよ。」

レースの寝間着の上から優しく艶めかしい体を撫でる。
薬で敏感になっているからか、可愛い声を上げて背を反らしてくれる。

「っあぁん…」
「俺の方が、よっぽど、愉しませてやれるぜ?」

頼む、俺を選んでくれ!

「き、君は…。  っ!!!」
急に少年の体が跳ねた。

「大丈夫か?」
「っ…はあっ…くすり…、くすりのせいで、時々…からだが、びくんびくんしちゃうの…。」

えっちの時みたいに。

と、小さな声で付け足したのを聞き逃さなかった。思わず立ち上がる。
「おねがい…少しだけみないでいて。あとで、ちゃんと、こたえ、いうからッ…!」
「けど、」
「ひとりえっちするの…みられるの、はずかしいから…!!」

この可愛いのが一人でするとか、正直それを見たい。
いやいや、それどころじゃない。
そもそも自分がいるのに一人でさせてなるものかと、カミュはベッドに上がった。

「抜けばいいのか?手伝ってやるぜ?」
「ひゃっ…だ、だめだよ!」
「俺の方がお前の夫より、いや、前の夫よりももっと気持ち出来るって、証明してやるよ。」

覗き込むようにするとと少年は逃げるように横になるので覆いかぶさってやる。
覚悟を求めるように指でそっと唇をなぞると、じれったそうに身を捩り、甘い吐息をこぼす。

それから、何も言わずにゆっくりと口付ける。

柔らかい唇をはむようにしゃぶりつき、舌をゆっくりと入れると、
少年の熱い舌がねっとりと絡みついてくる。
脳みそが溶けそうなほど気持ちが良かった。

美しい髪に触れる。それは絹のように柔らかい。

最早、目の前の少年が男かどうかは関係なかった。
自分は、求めていた人に出会ったのだと、ガラにもなく運命を信じざるをえなかった。

「ッん…。」
苦しそうな声が漏れて唇を離すとつうっと糸が引いたのがランプの明かりで解る。
少年は恥ずかしそうに笑う。
「どきどきしちゃった…。キス、うまいんだね。」
「器用さには自信があるぜ?…体、まだ疼いてんだろ?」
「うん…」
「気持ちが良いとことか、触らせろよ。」

そういうと少し恥ずかしそうに唸ったが、そっと自分の胸の中心あたりを、手で示唆してきた。
それはさっき見えたピンク色の乳首らしい。
こんなに可愛い子が自分の乳首を弄っている姿とか、拝めるものなら拝みたかった。
だが流石に初対面からそんな趣味丸出しは流石に拙い。

「いつもそこでシてんのか?あっちじゃなくて?」
「ん…あっちはあんまり気持ちよくないの…おさわりしちゃ駄目だって、しつけられてきたからかな…っんッ…!!あ、」

体がビクンと跳ねた。

「はぁ…はぁ…さわって、くれるの?」
「ああ。優しく、気持ちよくしてやるからな。」

カミュはそっと薄い胸に手を乗せた。
また体がビクンと跳ねたが、構わずゆっくりと胸を撫でまわす。
手のひらにこりっと少し固くて、けれど弾力のあるものを感じる。

「ふぁ…」

甘い嬌声を漏らし、艶めかしく身を捩る。
白い指を噛んで声を抑えようとしているので、引きはがす。
「指傷ついちゃうぜ?勿体ねぇ。」
「でも…えっちして、きもちがいいと、おっきなこえ出ちゃうから…。」
「じゃあこいつでも噛んでろ。」

カミュは自分の右手のグローブを銜えて外す。
少年はそれを見ていた。
「どうした?」
「ううん…その仕草、かっこいいね。」
「そうか?ありがとな。口にはさむぜ?」

それを噛ませてやる。
とても小さな口だ、グローブが溢れている。

「ん」
「声でねぇだろ?安心して感じろよ。」
と、余裕ぶってみたものの、手袋を咥えさせられている姿は嗜虐心を刺激してくる。
軽く縛って、無理矢理風の和姦とかもありじゃないか、とか下劣な事が頭を過る。

「(いやいや、今はちゃんと気持ちよくさせることを考えねぇと。)」

摩っていた乳首を、服の上から探り当てて、優しく抓むと、
少年は背を弓なりに反って、髪を振り乱しながら身悶える。

「んんーッ…!!」
「(えっろい…やべぇぞ…)」

腰がぐっと熱くなる。
正直限界はすぐそこで、人が入ってこないか考えて気を散らし、必死にこらえている状態だ。
気持ちよくしてやると豪語しておきながら、自分が先に臨界に達するわけにはいかない。

「気持ちいいか?」
「ん…ッ」

とろんとした目で小さく頷く。
胸を弄っている手首をぎゅっとつかんでくる。
首をぶんぶんをふって、腰が浮く。

「ん、んっ」
指先でつねるようにクリクリ弄ると、
頭をふって、背を反らして、浮いている腰を振りながら、
手首を掴んでいる指にぐっと力が入った。

「ん、ん― …!!」

ビクンビクンと体を震わせて、力尽きたようにベッドに落ちる。
口の手袋を外してやると、はあはあと胸で息をしつつ、気持ちよさそうな顔と目が合う。

「はぁ…はぁ…。」
「大丈夫か?」
「ん…イっちゃった…よ?」
「マジで?」

アレに触らずにイくなんて可能なのだろうか、と思わず少年の下腹部を確認しようとすると止められた。
「ダメ。そこじゃないの。」
「え?」
「もっと…もっと気持ちがいいトコがあるんだよ?」

悪戯な目でこちらを見つめつつ、少年は自分の下腹部をゆっくり摩る。
まるで、誘っている女そのものだ。

「え、マジ?…ナカとか?」
「ナカ、すごく気持ちがイイんだよ?…おかしいよね。けどそういう風にされてきたから。」
「!!」

目の前にいるのはさっきの少年とまるで違う人だ。
さっきのが女神なら、今目の前に居るのは妖女だ。
カミュを誘っている。

「お持ち帰りしてぇ…。」

本音がダダ漏れた。
少年はクスリと笑う。

「お持ち帰りするために来たんでしょ?」
「まぁそうなんだけどよ。で、そうだ、答え、聞かせてくれるんだよな?」
「え…うん。けど、答え聞いたらどうするの?僕が、行きたくないっていったら?」
「もうちょっと説得する。で。…どうしてもダメだったら、まぁ諦めて帰る。」

「その状態で、逃げられるの?」

少年の手がカミュの胸にそっと触れたかとおもうと、
そのままゆっくりと下へ下へ進んでいき、
ヘソの辺りでピタリと止まる。

「ちょ、」
「この状況じゃ、前かがみで走るしかなくなっちゃうでしょ?」

確かにもう、萎えさせるなんて無理なくらいにバキバキである。

「まぁそうだけどよ。」
「君のお蔭で今日は、1人エッチじゃなくて済んだから…お返ししてあげるよ?」

天蓋付きのベッドで、この少年と初セックスか!カミュは唾を飲む。
それも悪くはないがそんなことをしたらこの後2人で逃げるのは無理じゃないか?

「口とか、どうかな。一応出来るよ。」
止まっていた指がゆっくりと下へ進む。
カミュは止めもせず、その妖艶な指を見つめていた。

「どうする?」
少年に追い込まれ、カミュは即座にベルトを外した。

「いや、その、マジで悪ぃな。」
「平気。久しぶりだから、上手に出来ないかもしれないけどいい?」
「つーか、すぐ出ちまうかもしれねぇから先に謝っとく。悪い。」
「ふふ、面白い人だなぁ。」

カミュがベッドに座ると、少年は四つん這いになって、下着を下ろそうとするので、
腰を上げて手伝う。
最近では一番の固さだろう。ぶるんと飛び出した。

「すごい、おっきいんだね。僕の口に、はいるかな?」

美しい髪を耳にかけながら、まずは唾液を垂らして先を濡らす。
それから舌先で亀部分をチロリと舐めた。
竿に筋に玉に吸い付くようなキスをして、舐め上げて、亀頭をゆっくりと咥えた。
「ッ…!」
気持ちよさに声が漏れる。絶対に声を出したくない派なので悔しいが、我慢ならない。
こんなに可愛い子が自分のイチモツをしゃぶっているのかと意識すると、
カミュに耐える術はなかった。

じゅっぽ、じゅっぽ
「んッ…」
音を立ててくるあたり、かなり仕込まれたのだろう。めちゃくちゃ気持ちがイイ。
鎖で繋がれているせいで手を使っていないというのに、
小さな口にぐぶぐぶと咥えて、それだけでもうはじけそうだった。

上目でカミュの顔を伺ってくる。
優しく髪を撫でるとくすぐったそうにするのがまた可愛くて腰に来る。
「あー…そろそろ、いいか?」
「ん」
フェラは追い立てるように激しくなる。

ぐぼぐぼぐぼぐぼ
「ッ…!」
「ん、んッ!」
じゅるるるッ
「んんー…!!」

カミュは小さな口へたっぷりと吐精した。
とてつもない快感だった。
しかも咥内が精子まみれになっただろうに、その後も残っているものを吸い出すようにちゅうちゅうとしゃぶってから
ちゅぱ、っと手放した。
汚れた唇を見せつけるように舐め上げる。

「はぁ…はぁ…」
「…飲んだのか?」
「うん。…おいしかったよ?けどごめんなさい。」
「え?」

その謝罪は、カミュの勧誘を断るものなのかと焦ったのだが、
少年はカミュに覆いかぶさるように肌を合わせてきて、妖艶に囁いた。


「ナカにほしくなっちゃった。」


「え、」
「だめ?僕が育ててあげるから?ね?」

カミュは諦めた。

少年をベッドに押し倒して、覆いかぶさり、さっきよりも熱いキスをする。
くちゅくちゅと音を立てて、息苦しさに逃げる唇を何度も捉えて、
その咥内をたっぷりと舐めまわし、味わい尽くす。
もう家まで我慢なんて無理だ。ここで食ってやる。


「お前の夫の部屋に聞こえるくらい、でかい声で喘がせてやる。」


カミュは少年の寝間着を引き裂くように奪い取り、その白い体を漸く拝んだ。
程よくついた肉と、薄い胸。ツンと乳首は起ったままだ。
女物のショーツは16の幼いペニスで僅かに膨らんでいる。

「ここの可愛いのを拝ませろよ。」

下着の上から優しくなでるとピクピク動いた。
「いまいち気持ちよくないって言ってなかったか?」
「う、うん…けど、君に触られると、すごく気持ちが良い…。」
「手でイかせてやろうか?」
「や、やだ…ナカでいかせて…?」
「ガンガンいかせてやる。」
下着をはぎ取ると女を知らないペニスがチロリと姿を現した。
二次性徴が来ていないんじゃないかとさえ思うほど、
陰部は白く、幼かった。

白い玉のような素肌のいたるところにキスをしまくる。
少年はその一つ一つに甘い声を漏らして、体を震わせる。

白い指がカミュの体の形を確認するように這ってくるので、
思わず上着を脱いだ。
天蓋で囲われたベッドの中で、2人は裸で重なった。

素肌を合わせつつ、何度も深いキスを繰り返していると、
まるで初めてではないように、
ずっと前から愛し合っていたような感覚に陥った。
それはカミュのみならず少年もそうだったらしく、
可愛い笑みをこぼしながら、さっき会ったばかりの男の指に乱れていた。

「そろそろ…ナカ、触って欲しいな…?」
「ああ。…けど」
「チェストの一段目の右側に香水瓶があるんだ。とって来られる?」
「わかった。」

鎖で繋がれている少年の代わりにカミュはそっと天蓋を出た。
近くに美しい文様が彫り込まれたチェストがあり、
一段目を開けると右側に、洒落た細工の瓶があった。
足早に戻ると、再会を喜ぶかのように少年が腕を伸ばしてくるので、
白い体をぎゅっと抱きしめ、キスをしてやる。
「これは?」
「オイルだよ。…男は濡れないでしょ?」
「そうだな、傷つけるわけにはいかないからな。」

蓋を取り、中身を少し手に出すと、ヌルヌルと光る。

カミュが瓶にしっかり蓋をして、倒れないよう枕元に置居ている間、
少年はうつ伏せになり、美しい背中や愛らしい尻をカミュに差し出した。
手の上で少し温めてから、カミュがゆっくりと少年の秘部に触れる。

「っあ」

ビクンとしたのを気に留めず、塗りつけるようにグリグリと弄ると、ヌプリと指先が入ってしまった。
「はぁんッ」
「痛いか?」
「きもちいいよ。僕も。」
そう言って、腕を伸ばしてくる。
どうやら解している間に、先ほど一回射精しているカミュのペニスを育てる気らしい。
その気遣いに、感謝代わりに背中にキスをして、彼の腰のあたりに膝立ちになると、
少年の腕が伸びてきて、白い肌に煽られすでに固くなり始めているペニスに触れた。
白い指が精液で汚れていくと思うと、それだけで興奮した。

出したオイルを全部使って、ゆっくりとほぐす。
あっという間に柔らかくなっていく。
それは少年がどれだけ仕込まれて来たのかということの動かぬ証だ。
伴って、少年が甘い声を漏らし始めたことも同様だ。

腰を揺らし、ならしている指で感じ始める姿に煽られて、
カミュは指を増やし、中をかき乱した。

「あ、あぁああッ!」

少年が背を反らし嬌声を上げる。
声が出た後にまずいと口を塞ぐので、今度は寝間着をそのまま噛ませてやった。

桜色の秘部は男の指を手放そうとせず、左右に大きく振れば、腰ごと揺れた。
女とは違う食いつきに、カミュは益々煽られていった。

指を三本にして、穴を広げる。
ぬたりとオイルが糸をひきつつ、くぱりと見える。

「もう…もういれてもへいき…ほしいよ…。」
「ああ、すぐにな。」

少年によってしごかれていた雄はもう十分育った。
改めて四つん這いになった少年の後ろに膝立ちになり、
くぱりと開いた穴に亀頭をグリグリこすりつけた。

「入れて…お願い、いれてください…。」

言葉で答える必要はない。
カミュが亀頭をぐっと押し付けると、それはあっさりと入ってしまった。

「あぁああん!」
背が反り、ブルンと体が震えた。
指が届いていない場所は流石にキツイが、
まるで待ち侘びていたかのように、彼の中は蠢き、
見知らぬ男のペニスをぐぶぐぶと飲み込んで、包み込む。

奥までゆっくりと挿し終えると、少年が少し苦しそうな声を上げた。
「ぐッ…んぅッ」
「大丈夫か?」
「ん…ふふっ…こんなに、おっきくて、かたくて…奥のキモチイイ場所に届いちゃうおちんぽ久しぶり…ッ…」
「奥、気持ちが良いんだな。」
「うん…おく、すごく好き…もう、君のかたいので、いっぱいいっぱい突いてもらいたくて、ナカがもうおかしくなっちゃいそうなくらい。」
「そんなに欲しがりな淫乱なら、ちょっとくらい乱暴にしてもいいよな?」
「いいよ…いいよ、いっぱい、えっちなことして…!」

ゆっくりとペニスを引き抜く。
「あ、あ、あ、あ、あ、」
抜けていく感覚に少年が声を漏らす。
中の感覚を確かめるべく、数度緩慢に腰を振ってみると、
肉壁はしっかりとそれをしゃぶるように締め付けてくる。
淫らなことを口にする少年は、中も十分淫乱のようだ。

体の相性なんか、あとからどうにでもなる、
カミュはそう考えて来たけれど、
どうやらこの少年とは、最初から最高に相性がいいようだった。

「啼けよ?」

苛めるように、それだけ言って、
手前から最奥まで、一気に突き上げた。

ばちゅん

「ひゃぁあああんッ!!」

少年は甲高い声を上げて啼き、慌てて寝間着を噛んだ。

ぱん ぱん ぱん ぱん

カミュは何も発さずひたすら少年の尻を突き上げた。
肌のぶつかり合う音が天蓋の中にあふれていて、
オイルがぬちゃぬちゃと少年の耳を犯した。

先走りが溢れていくのが解る。
ぎゅうぎゅうと締め付けてくる肉壁を、肥大化するペニスで押し広げる。
ピストンで溢れてくる精液が、カミュの陰嚢や少年の尻を汚していく。

「ん、ん、ん、ん、」

少年の噛んでいる寝間着は、涎でドロドロになっている。
もしそれがなかったら、どれだけ可愛い声で啼いていたことか。

それが聞きたかった。

ピストンを早める。
じゅぼじゅぼと音を立て、奥をガンガン攻めた。
「んっ、んんッ〜!!」
感じてくれているには違いないようだが、どこがイイのか把握しきれない。
カミュは少年の腹に腕を回して、
背と腹を合わせるように引き寄せ、体を起させる。
突然の体位変更に少年が少し振り向いたところで、噛んでいた布を引きはがした。
どろりと糸を引くのがまたイヤらしく、それにしゃぶりつきたかった。

「あ、だめ…こえ、こえでちゃう…。」
「美味そうなもんを布に食わせる趣味はねぇんだ。」

下からドスンと突きあげると、甲高い声で啼いた。
「やめ…らめ…。」
「男同士でも前からいけるだろ?体位変えようぜ?」
「ん…」

少し乱暴にペニスを引き抜くと、大量の先走りが秘部からあふれ出て、白い体がビクビク震えた。
力が入っていないようだったが、少年は布団ぬ仰向けに寝て、
自分の膝を抱え、秘部を見せつける。

「これで…はいるよ…ね?」
「ああ。顔も見えるしな。」

ドロドロのペニスを再び秘部に宛がうと、再会を喜び、パクリと咥えてきた。

奥を突きあげ見つめあう。
声を出すまいと手の甲を噛むので、それを引きはがし、
無理を強いていると解りながらも、美しい御御足を抱え上げながら、
濡れそぼった唇に齧り付いた。

下唇をしゃぶるように愛撫しつつ、ピストンを再開する。

じゃっぼ じゃっぼ

「ん、んッ…」
唇の隙間から声が漏れて、それを食い尽くすようにしゃぶる。
少年の腕がカミュの頭を捉えて、舌で舌を愛撫しながら、
秘部と陰部が濃厚に交わり合っていた。

じゅぷ じゅぷ どちゅ どちゅ

ドロドロの半身はイくことより愛し合うことに必死になって、止まる気配はなかった。
成行きでのセックスだったが、幸せだった。

「最高に気持ちがイイんだけどよ…ずっと、こうしてるってわけにもいかねぇよな。」
「ん、…ッ、イかせてくれるの…?」
「当然だろ?どこがいい、どこが一番気持ちが良いんだ?奥か?」
「おくもすき…けど、てまえのところもすきなの…。」
「手前?」

カミュはピストンを止め、亀頭ギリギリまで抜いてから、
中を強くこすりつける様にしつつ、反応の良い場所を探る。
すると、比較的浅いところで体が跳ねた。

「あッ」
「ここか。」
「ん…そこ、きもちがいいとこ…。おんなのこになっちゃうばしょ…」
「どういうことだ…今からガンガンここ攻めてやるから、それ、見せろよ?」
「うん。」

カミュが少年の腰をぐっと掴むと、少年はカミュの肩をぎゅっと掴んだ。
少年がイくところを見ようと目を見つめると、恥ずかしそうに笑った。
「んだよ。」
「ふふ…ごめん。しんけんな顔、かっこいいね。」
「そうか?」
「うん。…かっこいい人とエッチするのはじめて。すごく、きもちがいいよ。」
「これからがもっと気持ちが良いんだろ?」
「うん。いっぱい、きもちよくなって。」

カミュはピストンを再開する。
彼がイイと言った場所をガチガチになったペニスでガンガン突いた。
「ぁあああッ!」
少年はぎゅっと目を瞑り、髪を振り乱す。
「あ、あ、もっと…」
求められるままにドスドスと攻める。

どちゅ どちゅ どちゅ どちゅ

ばこ ばこ ばこ ばこ

「はッ…はッ…!」

水色の目を見開き、少年がカミュを見つめる。
女の子になる瞬間を見てくれと言わんばかりに。
ならば、とカミュはその目を見つめ続ける。

「ッ!いく…!」

少年の腕から少し力が抜け、カミュの二の腕をぎゅっとつかんだ。

「イク、イクッ…!いくッ!あ、あぁああんッいっちゃうううう!!}

じゅぱ じゅぱ じゅぱ じゅぱ

「やぁああんん!!」

カミュは括目した。
息が止まり、ぐっと背を反らし、開いている脚がぐっと力んで、腰がベッドの上でびゅんと跳んだ。
秘部がぎゅっと締まり、それが可笑しくなりそうなほど気持ちがいい。
暫くビクンビクン体を震わせて、
暫くしてはぁはぁと胸で息をして、少し情けなさそうに微笑んだ。

「はぁ…はぁ…みてくれた?」
「ああ。最高だった。」
「まえの人がいってた。おんなのこになったあとの、ぼくのからだが、きもちがイイんだって。…あじわって。」
「そうするぜ?」

頬骨にチュっとキスをすると体がビクンと震えた。
少し驚いて顔を見ると恥ずかしそうだった。

「今は、からだじゅう、ぜんぶせいかんたいだよ?…ナカもね?」

そっと腹に触れるとやはりビクンビクン震える。

カミュは刺激しすぎないようにゆっくりとピストンを再開する。
まだギュッと締め付けている陰部のその強さで扱かれて、
目の前のこのドロドロで淫らで、卑猥な美しい少年の痴態を眺めながら、
熱い中を感じる。

感度が最高になっている中で、激しくピストンすると、
少年は啼き散らした。
犯している感覚に陥り、カミュの中の本能が疼く。

意地でもこの少年を手に入れたい。
そして、たっぷりと啼かせ、たっぷりと愛し、犯してやりたい。

カミュは自分の右手の親指を少年の口に突っ込んで、
腰を激しくふり、ぎゅんぎゅん締め付けてくる力の気持ちよさで、
すぐそこの絶頂へ自分を追い立てる。
じゅばじゅばと唾液が溢れ、先走りがとめどなく湧く。

じゃぼ じゃぼ じゃぼ じゃぼ 

「はぁ…出すぜ…!」
「ん、ん!」

ばちゅ ばちゅ ばちゅ ばちゅ ばちゅ 

「ん!ん、んー!!」

カミュがイくためのピストンに、少年が再び絶頂を迎えた。
そのぐっとよりきつくなった秘部の扱きに、
カミュは自身をさっと抜いて、
白い体に、溜まり切っていた精子をたっぷりと吐き出した。

びゅるっびゅると自らのペニスを扱き、全てを少年の腹の上にかけた。
淫乱な秘部からはドロドロと先ばりしがこぼれ出ていた。

2人ははぁはぁと息が整うのを待つ。
寝間着の汚れていない部分でどろどろだった唇をぬぐってやり、
汗だくな少年の額についた髪を直してやる。

「はぁ、はぁ、」
「っ…大丈夫か?」
「ん…へいき、きもちいいだけだから…。けど…」
「…けど?」
「…そとにだしちゃったんだね…。」

白魚の指が腹の上の精液をぬるぬると弄る。
親指と人差し指で、ぬたぬたと糸が引くのをからかうように見ていた。

「そりゃ、中に出したら、この後やばいだろ。」
「やばい?」
「流石に精子腹に溜めたまま逃走は厳しいぜ?」
「あはは、そうだ、そうだったね。」

少年はゆっくり体を起す。

少し見つめ合って、チュっと少年からキスをした。

「…僕、未亡人で、今は婚約者がいて、明後日には人妻になるんだよ?
それなのに、見知らぬ人にいっぱい気持ちよくされちゃって、
知らない男の人のいっぱいしゃぶっちゃって…飲み干しちゃって…
名前も知らないままエッチして、女の子みせちゃって。
酷いよね。貞操軽すぎるよね。
しかも、その見知らぬ男の人に、そんな不貞な僕を赦してほしいって、受け入れてほしいって思っちゃうんだ。
…そんな軽い僕でもいいの?」
「何でそんなに遠まわしなんだ。素直に、惚れたって言えよ。」
「だって…。」
腰を引き寄せるとそっとキスをする。
「(惚れてんのは俺の方なんだけどな。)」
どう足掻いてももう手放せる気がしない。

「で。俺に盗まれてくれんのか?」
少年は真剣なまなざしでカミュを見た。

「その代り、約束してほしいことがあるの。」

少し強めの口調に驚く。

「何だ?」
「もう、亡くなっちゃったけど、祖国に一度行きたいんだ。」
「…。」
「父上と母上のお墓にご挨拶に行きたいから…。」

捕虜で身を売られたと言っていた。
鎖で繋がれている彼は、夫にそれを頼んでも聞き入れてもらえなかったのだろう。

「そんなの、幾らでも連れてってやる。命日に毎年っていうんでも構わねぇ。」
「ほんとに?」

嬉しそうな声に、カミュも嬉しくなる。

「金は、貴族よりはねぇけど、不自由はさせねぇし、鎖でつなげたりはしねぇ。
俺を選んでくれるか?」
「…うん。」

もう一度たっぷりとキスをして、少年は改めて言った。

「僕を、盗んで。体も、心も、全部君のものにして。」

互いの体の汚れも気にせず抱き合ってキスを何度もした。

そしてカミュは、少年の手枷を外した。

「これで自由だな。」
「ううん。もう、君に囚われてる。」
「言ってくれるぜ。」

どうせ二度と使うこともないだろう、と
シーツで体を概ね綺麗にする。
少年に下着を履かせ、クローゼットから服を適当に拝借した。
「本当にドレスばっかじゃねぇか。」
「そうだよ。」
「つーか、気づかなかったけど、お前俺より背が高くねぇか?」
「ほんとだ。君小柄なんだね!」
「…。」

本当は女装すらしたくないらしいが、その中でも比較的気に入っているものを選び着る。
カミュは荷物になると解りながら着せたいものを選んだ。
少年個人の荷物はほとんどなく、嫁入りの際に持ってきたトランクにドレスと下着、それと気に入っているという香水を詰め込んだ。
「あと、これな。」
枕元に置いていたオイル入りの香水瓶をカバンにしまう。

「さて、心残りはねぇか?」
「うん。今は楽しみしかないよ。」

カミュは少年を連れ、脱出経路へ向かう。
予想以上に時間を食ったが、周りは誰も気づいていない。
少年への意識などその程度だったということだ。

バルコニーへ出る。
ロープを掴む前に、少年が聞いてきた。
「そう言えば名前。僕は、イレブンっていうんだ。」
「イレブンか。俺はカミュだ。」
「カミュ…へぇ。今度は一杯名前呼んであげるね?カミュ。」
「そいつは今から楽しみだな。」


2人はあっさりと逃走していった。
2人を追えるものは誰も居なかった。


















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