Bon appetit!!
初出:べったー/2018-04-01
エロしか書いてないアカウントが唐突に健全アカになった、というエイプリルフールネタのために書いた健全ネタ。とても健全。総受け気味




誰しもが、イレブンは料理なんか出来ないと思っていたし、
ある日、イシの村の住人に、
「イレブンの手料理は絶品だからな」と言われるまで、疑いもしていなかった。

だが良く考えれば、
彼自身が「出来ない」と言ったこともないし、
イモの皮さえ剥けないという様子を見たことも無い。


イレブンが買い出しに行っている間に、仲間会議が行われる。
カミュはそこでその話をしてみた。

「イレブンの手料理ね…気になると言えば気になるわ。」
「私よりお上手なのでしょうか。それくらいしかお手伝いできることが無いというのに。」
ベロニカとセーニャが各々感想を漏らす。

自炊するのはキャンプの時くらいだ。

だがキャンプの時は、イレブンは黙々と鍛冶をしているし、
ただでさえ気張っているところから少し力が抜ける貴重な時間なので、
料理は仲間が担当している。

「…実は、普段から私たちの料理をあんまり美味しいと思ってない可能性もある…?」

マルティナが恐る恐る発言する。
確かに、彼の母、ペルラの料理は完璧だ。
文句なしに美味い。
しかも何度か泊まりに行ったが、そのたびに違う料理が出てくる。
毎日あの料理を食べて育った彼の舌が肥えている可能性は十分にあった。

「けど、そりゃねぇな。あいつ、毎日すげぇ美味そうに食うだろ?
そんな演技力があるようにはみえねぇぜ?」

カミュの言葉に一同は納得する。

「アーウィンも健啖家じゃったからなぁ。エレノアの悲惨な料理を食うても、一切文句も言わずにニコニコと食っておったぞ?」
「(…文句を言えなかっただけじゃないか?)」

悩みこむ一同に、グレイグが一言。

「聞けばいいだけじゃないか?料理はするのか、と。」
「聞ければ聞いてるわよ。」

ベロニカは腕を組んで言う。

「グレイグはまだ日も長くないから解らないかもしれないけど、イレブンにそんなことを言った日には、ああ、キャンプの日は料理作らせてばっかりで申し訳ないな、って考えるタイプなの。」
「で、『料理は自分が作るから皆ゆっくりしててよ』って言いだし、」
「食材を揃えなきゃって張り切られて、」
「私たちの方が気疲れする、っていう所までは見当が付くわ。」
仲間たちが口ぐちに語る。
「…なるほど。確かに容易くイメージできるな。」
グレイグも納得したらしい。

「けどよ、あの母親の料理を食ってたからって、舌は肥えるかもしれねぇが、むしろ料理なんかしねぇんじゃねぇか?あの手際の良さじゃ、イレブンが手伝う必要もねぇだろうし。」
「そうね。そのパターンもあるわね!」
マルティナは嬉しそうだ。彼女はあまり料理が得意でなく、僅かに劣等感を抱いているようだ。脇っ腹が痛むカミュが優越感に浸れる部分である。
もっとも放浪の旅をしてたマルティナが料理がめちゃくちゃ得意だったらそれはそれで不思議でもあるのだが。

「たしかに。その村の人が食べたのはペルラさんの作り置きかもしれないし。」
「だろ?」
「ですが、イレブン様のことですもの。ペルラ様が大変そうにされていたら手伝いをされるタイプですわ?」
「そうとも言えるわね…。」

仲間会議が行き詰っていたところで、イレブンが帰って来た。
「ただいま!お金丁度そろって、装備買ってこられたよ!」
「おう、良かったな。さて、そろそろメシ行くか。」
「うん!」

仲間揃って酒場まで食事に行く。
食事中のイレブンは本当に幸せそうな顔をするので、イレブンの向かいの席は奪い合いである。
美味しそうに食事をする人には不思議な魅力があるものだ。

「やっぱ、メシが美味いと活力が変わるよな。」
「そうね。ここ、デザートも美味しそうだし、流石ダーハルーネって感じね!」
「食事と言えば、ソルティコのリゾートホテルはやっぱり質が高いわよね。旅が終わったらああいうホテルでゆっくりしたいわ。」

「イレブンは気に入ってる店とかあるのか?」
グレイグが何となくそんな話を振ったところ。

「何処のお店も美味しいけど、やっぱり家のご飯かなぁ。」

仲間の手がピタリと止まる。

「え、あ、別にホームシックとかじゃないよ!けど、食べなれてるっていうか。」
「まぁな。」
「僕の村、田舎っていうか、山間だからね、魚も川魚ばっかりだったし、生肉よりベーコン、とりあえず芋、みたいな。こう、こんなに色んな食材が無かったから、何か、いまだにちょっと不思議で…。」
「ほう。食材とかは詳しいんだな。」

グレイグが、グレイグに限って意図的とは思えないので多分素なのだろうが、
ファインプレーに近い質問をした。
食材に詳しいということは、料理をする可能性が高いのではないか。

「そんなことないよ!お母さんが良く保存食を作ってて。子どもの頃よく見てたんだ。」
「なるほどな。」

流石グレイグ。そこで話は終わった。

その後、イレブンが待ち人から振られた依頼について話し出したので、
誰も料理の話を蒸し返すことが出来なかった。


食事が済み、宿屋に帰る途中で、カミュと双子が何気なく話し合う。

「全く何も知らないってわけじゃなさそうだったな。」
「そうね。まぁイレブンは家庭的って感じがするし、多少は手伝ったりしてたんじゃないかしら。」
「そうだな。けど、知ってるだけで作れるかは別だろ?それに味音痴の可能性もある。」
「まぁね。というか、何でこんなにイレブンが料理が出来るか考える必要があるのかしら。」
「そりゃまぁ。」
「わ、私は気になります!だって…イレブン様はいつの間にか頼もしくなってしまって、ベホマズンもザオリクまで覚えられてしまったら、私が支えられることなんてそれくらいで…それで食事にご不満があったら申し訳ないですし…。」
「ま、あたしも気にはなるし?マルティナも当然そうでしょうし。孫の手料理を食べたいと思ってるだろうし。こうなったら、絶対に暴くわよ、イレブンの料理能力!」

ただの好奇心だったのだが、解らないが故に、知りたくてしかたがなくなってしまった。

良く解らないが、とにかく、その日から仲間たちはイレブンの腕前を探ることになった。


旅は恐らく佳境だろう。
鍛錬に鍛錬を繰り返し、装備を整える毎日だ。
キャンプの日も増えていた。


ある夜。
その日もやはりキャンプだった。


イレブンがひたすら鍛冶をしている後ろで、彼の好きなシチューを作る。
週に4回シチューのこともあり、そろそろ食べ過ぎて嫌いになりそうんだものだが、彼は何も言わない。

鍛冶の区切りがついたところで声を掛けた。
「メシ出来たぜ?」
「うん!」

イレブンが小川まで手を洗いに行っている間に配膳し、
全員揃ってから今日も皆で食事が出来ることに感謝をしてから食事にありつく。

「なぁ。イレブン。」

話を切り出せるのはカミュしか居なかった。
というか、仲間がカミュの顔を期待を込めた目でガン見してくるのでそうするしかなかった。

「ここんとこ、キャンプが続いてるってのもあるけどよ、飽きないか?料理。」
「え?」
「いや、まぁ持ち回りだし、多少のバリエーションはある、俺らも料理すんのは嫌いじゃねぇし、気分転換になるからな。戦闘とは違う脳使うっつーか、息抜きがてらっつーか。
ただ、お前の好きなシチューでごまかしてる部分もないわけじゃねぇというか。
食いたいもんとかあったら言えよ?」
「美味しいよ?皆のシチュー。」

イレブンは天使の微笑みを返す。

「今日のセーニャのシチューはクリーミーで、昨日のベロニカのとは違うしね!」

「え?」

イレブンは本日、食事の準備中は近くの旅商人から素材を購入して直ぐ鍛冶をしていたはずで、誰が味付けしてたのか何か見ちゃいないはずだ。

「あれ、セーニャじゃなかった?」
「はい、私ですが。」
「よかった、あたってた。クリームが強めで滑らかなのはセーニャかな、って。」

ニコニコしているが、とんでもないことを言っている。

「…もしかして、お前、毎回誰が作ってるか見てなくても解ってんのか?」
「え?正解は解んないけど。何となく、自分の中で今日は誰かな?って。お酒使ってる日はカミュかな、とか。オリーブ油の時はシルビアさんかな?とか、そんな程度だよ。」

なぜ解る…?

疑問に思うと同時に、イレブン味音痴説は終了した。

まさかシチューの味を見分けてるとは…。

「皆が色々作ってくれて、料理も個性が出てるっていうか、
だから同じ料理とは思えないっていうかね。だから全然飽きないよ?」

味音痴どころか、相当な美食家というか、食通らしい。

「皆の料理が美味しいから、キャンプも楽しいんだ!
けど、明日はどこかに泊まろうね。買い出しもしたいしね。」

しまった、気を使わせただろうか。
仲間が顔を見合わせるより早くシルビアが口を開いた。

「そうね。食材も買い込みたいし、ね?イレブンちゃんの好きな食材とかあったら買いこんじゃうんだから!一緒に買いにいきましょうね!」
「うん!」

シルビアの一言で気を遣わせずに済んだようだ。流石乙女。



その後、
結局、誰もイレブンの手料理の腕前を知ることはなかった。
というか、キャンプの料理を見分けられているということが判明してから、
各々食事に力が入るようになってしまったのだ。
しかもイレブンは毎度ちゃんと「どこが美味しいか」感想を述べてくれるので、
余計に張り合いが出来てしまい、
奪い合うように料理をするようになってしまった。


お蔭でイレブンの鍛冶はどんどん上達し、

とうとう、邪神を討った。


ケトスに乗って平穏が訪れた世界を見渡している時に、
カミュははたと思い出した。
イレブンの料理の腕前についての疑問を。

そして、清々しい顔をしたイレブンの横顔を見つつ考えをめぐらせ、
ベロニカに耳打ちした。

「あー、ベロニカ、ちょっと相談が。」
「何よ?」
「…例の、イレブンの料理の話なんだが。」
「この状況で!?まあいいけど。どうしたの?」
「ちょっと、作戦っつーか。」

カミュは作戦を伝えた。
ベロニカはにやりと笑った。




勇者の偉業と世界の平和を称えて、
デルカダールで、今度こそ本物の王による、盛大な祝勝会が開かれた。

机に並べられた豪華な料理の数々に舌鼓をうつ。
相変わらずイレブンは幸せそうに食事をしていたのだが、やはり勇者と話をしたい人が山のようにいて、
話しかけられ続けて、しっかり味わえなかったらしい。
皿にいくらか料理を盛って、そっと会場から出ていくのをカミュは見ていた。

宴もたけなわ、参加者も減っていく。
「さて、イレブンを探さなきゃね。」
仲間たちは主賓だというのに集団でそっと会場を離れ、勇者の姿を探した。
イレブンは熱気に満ちた会場から少し離れて、バルコニーに居た。

「どこ居るかとおもったらこんなとこかよ。」
「うん、ちょっと人疲れ。」
「気持ち解るぜ?」

カミュは酒を持ったまま、イレブンの隣で欄干に寄りかかった。
仲間たちも各々夜景を見たり、火照った体を覚ましたりする。

「盛大だったな。ま、世界が平和になったんだ、当然か。」
「美味しい料理だったね!流石デルカダール。」
「ああ。けどちょっと物足りねぇな。」
「そう?」

カミュはイタズラに言う。

「こんなに盛大な祝勝会、悪い気はしねぇけどよ。俺はもっと個人的に、仲間内だけでやるのも良いかと思ってんだ。どうだ?」
「いいね!」
「勇者サマがいいってんなら、早速しようぜ?」
「ぜひやりたいな!…けどどこでやる?」



「お前んちとかどう?」

カミュの作戦である。

「へ?」
「いや、なんか、目立ちにくいとこでやりてぇだろ?俺らすっかり有名人だしよ。ラムダってわけにいかねぇし。シルビア号は今、メンテ中らしいからな。」
「うーん…わかった。お母さんに交渉してみる。」

「ついでに。」

仲間も笑う。

「どんなんでも良いから、最後は、

お前が食事係な。」


もう鍛冶をする必要もない。
最悪、ペルラという逃げ道を残している。
もし、イレブンが本当に料理を作れない子であれば、ペルラに協力を願い出るだろう。
そしたらそれはそれで、イレブンは料理下手ということになる、それだけだ。

「とりあえず、食事を調達してくれりゃいいから。…だめか?」

暗がりでも仲間たちが期待の目で見ているのを流石に察したらしい。

「わかった。何とかしてみるよ。みんなの料理にずっと助けられてきたからね!」

イレブンは何時もの天使の笑みを見せる。

「いつにするの?」
「俺はまぁヒマみてぇなもんだから構わねぇ。」
「私とグレイグ、ロウ様は暫くデルカダールにいるつもりだから。けど、2人は帰るものね。」
「そうね。あたし達も四日後くらいまではこっちに居ようかと思ってるの。」
「ええ、お土産も買わないといけませんからね。」

「え、じゃあ三日後!?」

料理の練習などされるわけにはいかないので、時間は短めに設定した。
これもカミュとベロニカの密約どおりである。

「とりあえず三日後ってことで、交渉してみてくれるか?時間は夕方5時くらいか。」
「う、うん。まぁ大丈夫だと思うけど。」
「駄目そうだったらデルカダールの宿屋まで言いに来てくれればいいから。」
「うん。解った。」

とりあえず三日後ということになった。
なので一度解散することになった。

「あの、ほんと、どんな料理になるか解んないから…期待しないでね。」

それはイレブンが自ら作るということを明言したも同じだった。
仲間たちは胸を躍らせながら、今夜の宿へと向かって行った。



三日後。


予定通りに打ち上げが行われることになった。
場所はイシの村、イレブンの家。時間は、夕方5時。
…のはずだったが、カミュと双子は30分ほど早く会場に向かった。

待ち合わせの時間を間違えた体でイレブンが料理をしているところを見るためだ。

「ほんと、そういう知恵が回るわよね。」
「いや、やっぱり真偽をきっちり確認しねぇと。」

村の門をくぐろうとすると、馬の嘶きが聞こえた。
振り向くとリタリフォンがいる。いや、失礼、グレイグがいた。
その後ろにマルティナとロウの姿も見える。

「早くねぇか?」
「いや、姫様が。」
「遅れたら悪いでしょ?」

とか何とか言いつつ、恐らくカミュたちと考えていることは同じだったらしい。

「ったく、考え方まで皆似やがって。定時に来るのはシルビアだけかよ。」
「カミュの悪知恵が皆に移ったのよ。」
「料理もさることながら、イレブンが作ってるところを見たいものね。」

一行がお互いに呆れつつ笑いつつ、坂を下っていくと、村の広場で火吹き芸をしている芸人の姿を見つけた。

「…全員そろってるとか、マジか。」

この打ち上げを最後に、暫くこの仲間で集まることもないだろうが、不思議と寂しくはなかった。
それはきっと、予定していたわけでもないのに、同じことを考えて、同じ時間に集まってしまったことにも表れている。
命を賭して戦った仲間の絆は、血とは違う強さがある。
お互いに、どこかでまた会えるだろうと、理由のない確信を持っていた。

仲間たちの姿を見つけて手を振るシルビアに、呆れた笑顔で駆け寄った。

「さて。乗り込むか。」

カミュを先頭に、イレブンの家に向かい、ドアをノックする。

「はーい。」

イレブンののん気な声が聞こえて、ドアを開ける。

「来たぜ。」
「カミュ!?っていうか皆!?早いよ!まって、まだ出来上がってない!」

慌てているイレブンは、まさしく料理の真っ最中だったらしい。
エプロンに布巾をしている。
「あー、俺は、もう満足した。」
カミュの本音がこぼれたのにベロニカが呆れる。
「ったく…。」

「気にしないで、ちょっと早く来ちゃっただけなの。」
「リタリフォンが本気を出してしまってな。」
「遅れては申し訳ないからのう。」

各々嘘くさい言い訳をしているが、嘘くささに気付けるイレブンではない。

「酒持ってきたぜ?」
「あたしも。」
「それは各自が飲み干す分でしょ?」
「一応、予定の時間には出来上がるはずだから、先に飲んでて。おつまみだすね。」

机はすっかり準備をされていたので各々座ると、
イレブンがチーズだのハムなんかをさっと切り分けて出してきた。

「この手慣れた感じ…何かしら、敗北感すらあるわ。」
「お姉様、私はこういうことしたこともないので…いっそもう勉強していくつもりでいます。」

言葉に甘えて酒を開けつつ、イレブンの様子を遠目に確認する。

フライパンの上を野菜が舞っている。

「…普通に上手いな。」

フライパンの面倒を見つつ、かまどの様子を確認する。
それからすでに用意が済んでいる料理をさらに盛り付けている。

「手際が良いな。これは完全に料理しなれているぞ。」
「もう答えは出たような物ね。」

イレブンの料理捌きに関心していると30分などあっという間だった。

漸く定時になり、イレブンが料理を運んでくる。
手伝おうとすると制止された。
「いいの、今日は僕がおもてなしだから。」

次から次へと料理が出てくる。

机の上は料理で一杯になっていた。

「中々良い食材が見つからなくて、村のものばっかりでありきたりなんだけど。」


机の上に並べられた料理。
どれも見たことも食べたこともない。
しかし、すでに美味そうだった。

「えっと一応料理を紹介すると、
前菜っていうか、サラダはニンジンとかの酢付け的な何か。お豆とかも。
サラダは、ドレッシング二種類作ってみたから、好きな方でどうぞ。シーザードレッシングとか久しぶりに作ったからちょっと自信ないけど、サウザンアイランドドレッシングの方は多分普通だと思う。
それとニジマスにチーズ挟んだやつ。レモンとか掛けてみて。
メインは鶏肉かな。一応ハーブで焼いたけど、ちょっと臭みが残ってるかもしれない。
あと岩塩がちょっと弱いかもしれないから、マスタードはお好みでつけてね。
そこのブロッコリーはオリーブ油つけて焼いただけ。そのままでも結構味すると思う。
フリットはトマトソースが無難かな。
サーモンのムニエルも作ってみた。なんかニジマスとかぶっちゃったな。
足りなかったら、何か足すね。
それとデザートは、単なるチーズケーキだけど、後で飲み物と一緒にだす予定だよ。」

ちょっと何を言っているのか聞き取りきれなかったのかとおもったらしいイレブンは、仲間がポカンとしているのに謝る。
「え、えっと、その、ごめん。料理名とかわからなくて、」
「いや、たぶんお前が謝ってるのと違う理由だから気にすんな。」

祝勝会をしようぜ、と言って3日だ。
それでこれだ。

食べてないが言おう。

イレブンの料理は、ペルラ直伝の絶品だと。


「お城の豪華な食事の後で、みすぼらしくてかなわないけど…
一応、感謝の気持ちはいっぱい詰まってます!
どうぞ、召し上がれ。」

ただでさえ美味そうな料理に、最高の笑顔を添えて。

はせる気持ちを抑え、仲間は声を合わせる。


「いただきます!」


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