初めて。
初出:ベッター/2017-12-01
ベッター掲載時にはカットしていた、ショタイレブンとモブ村人のアレシーンを含みます。




イレブンはベッドで寝ている。
無防備だ。本当に無防備だ。

カミュは、端的に言ってムラムラしていた。
首元、というかうなじも最高だし、まつ毛も何気なく長いし、見える肌はシミ一つない。

相棒という立ち位置を変えたくなかったからずっと黙っていたが、
正直オカズに出来るくらいイレブンが“どストライク”だった。

だからこんなに無防備に寝られては理性にも限界があるというものだ。

「(最高に気持ち悪いよな、俺。)」
自分で思っているけれど、やめられない。
湧きおこる興奮を抑えねばと思いつつ、眠っているイレブンの横顔をガン見してしまう。
正直、この眠っている横顔に触れたい。その体を撫でてやりたい。

これをイレブンが知ったらなんというだろうか。
男の自分で、男の相棒が興奮しているなんて、最悪にも程があるだろう?

「駄目だ駄目だ。最悪だ、俺。」

イレブンの心象を思い、葛藤する。
カミュは奇跡的に勝利した。そう、自分の本能に、だ。

今のところ勝っている。けれど、何時敗北するやら。
一度でも敗北すれば“相棒終了”は避けられないだろう。

「やべー…つーか…ムリだ。」

イレブンの顔を食い入るように見つめていた。

寝ている間に、処理してしまおう。
相棒をオカズにするという罪悪感は伴うが、いつか襲いかかってしまうよりはマシだ。

「いつまでもつやら…。」

独り言をつぶやいた。


「かみゅ…?」


ぎょっとした。

「い、イレブン…!?」
「かみゅ…?」

見つめていたその顔に埋め込まれた大きな二つの宝石がゆっくりと姿を現す。
「カミュ?おはよう?」

「あ、ああ。」
しまった。抜く間もなく目覚めてしまった。いや、これでいい、オカズにする隙がない方が…。カミュは混乱する頭でそんなことを考える。
イレブンはんんー!と伸びをして、お目覚めになったらしい。もう夜だというのに。

「あはは、寝ちゃった。」
「夕方からずっと寝てたからな。」
「そうだよね。夜寝られないかな。」

屈託なく笑う。なんて眩しい。

「お水でも飲みに行こうかな。」
イレブンがベッドから起き上がり起ちあがろうとしたのだが、
「あ」
よろけた。とっさにカミュはそれを抱きとめたのだが。

「!?」

しまった。

「カミュ?」
「あー、これは。」

当たっている。というか、やばいぞ。よりによってイレブンの脚に当たっている。
これは萎える隙もない。言い訳、というかまぁ男なのだし、
旅の中で発散する機会もそうないのだから可笑しいことじゃないのだけれど、
けど、でも、あの純朴無垢なイレブンにそんな話通じるのだろうか、
なんてカミュがウダウダ考えていたところ。

「たまってるの?」

と、端的に問われた。

「…お前、そういうの通じる?」
「知ってるよ、流石に。」

顔を火照らせることもなく言う。

「マジか。」
「うん。」

カミュはそれだけでも言葉を失うほどの驚きだったのだが、更に大変な事態になった。




「相手しようか?」





「お前…」

カミュはある可能性に気付いた。
そうだ、こんなに可愛いイレブンに恋人(男)が居た可能性は十分あるじゃないか。
それなら…いや、でもおかしいだろ。恋人じゃない男にそんな許可するか?
「これでもね、村でお手伝いしてたんだよ?…本当は誰にも言っちゃいけないんだけど、カミュは相棒だからいいよね。」
そう言ってイレブンは語った。衝撃の事実を。
そしてカミュはイシの村の闇をしった。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「イレブン、手伝ってくれー!」
「うん!」

幼いイレブン、齢10くらいだろうか。
村で走り回りつつ、村人の手伝いなんかをしていた。
村には到底いないような、美しい見目の少年だ。

この閉鎖的な村の中で、相手の居ない男たちの格好の餌食でもあった。

イレブンは何時ものように牛小屋に呼び出される。
そして普通の搾乳作業を手伝った。
小さな手だが、器用に乳を搾る。
男たちの穢れた視線など気付くわけもない。

「よし、今日も上手に出来たな。」
「うん!」
「じゃあ次はお兄さんのだな。」
「うん!」

男はズボンを下ろす。そして下着をおろし、起ったペニスを見せつける。
「じゃあ何時もの通りにやってみな?」
「うん。」
小さな白い手がグロテスクなそれをそっと包み込み、小さな口先で亀頭をしゃぶる。

ちゅぱ、ちゅぱ。
くちゅ…じゅる。

「ん、ん」

ぬちゃぬちゃ、ちゅる、じゅぷ。

両手を使い、それこそ牛の乳を搾るように扱く。

「ん…んー…ぜんぜんでないよぅ」
「じゃあ、違うお口使おうか。」
「うん。」

イレブンを四つん這いにし、ズボンを下ろす。
指先でぬぽぬぽと穴を弄る。

ぬぷッ
「あっ」
指先が入り声が漏れる。

ぬっちゅぬっちゅ
「お口広げようね。」
「うん。」

男は隠し持っているオイルを足して、ぬたぬたと穴を広げる。
小さな口だが、すっかり指3本は収まってしまう。
「広がって来たね。もう入れてもいいかな。」
「うん。」
「ちゃんと絞るんだぞ?」
「うん。」

亀頭をぐりぐりと押し付けてから、ゆっくりと挿しいれる。
「んああ」
「声ガマンして。」
「ん…んっ!」
流石にこの小さな体に全部収めるわけにはいかない。
半分くらいだ。
「すごく気持ちがいいよ。これならちゃんと絞れるね。」
「ぎゅってするね。」
「ぎゅっとして。お兄さんが絞れるように動いてあげるから。」
「うん。」

ぬっぽぬっぽ
「あ、あ、、」
ちゅぷ、じゅっぷ、
「ん…」
ちゅっぽちゅっぽ
「ふぁああ…」

「いいよ、イレブン。すごく上手だ。ああ、もう出そうだよ。」
「ん…うしさんみたいにいっぱいだして!」

ちゅぽちゅぽじゅぽじゅぽ

「ああ、出る、でるよ、ちゃんと受け止めて!」
「あ、あ、」

びゅるっ、びゅるる

「あ、あぁ…ふぅ…相変わらずイレブンは上手だなぁ。」
「ん、んー…おなかあついよぅ…おにいさん、ミルクいっぱいでた?」
「でたよ。イレブン、ありがとう。」
「うん。」

下の口から出された精液が垂れている。
男は小さな双丘をぷにぷにと刺激しつつ中身をかき出そうとしたのだが。

「おっと、もう終わっちゃったかい?」
客がやってきた。

「ああ。今イレブンにスッキリさせてもらったところだ。
イレブン。次の人がまってるみたいだよ?出来るね?」
「うん。」
「イレブンは優しい子だなぁ。」

そして2人目の搾乳作業が始まる。






〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



「つまり、まとめると。お前は、牛の搾乳作業を手伝い、ついでに溜まってた独身男の性欲処理まで手伝っていたと。しかも、皆には内緒だと言われて、律儀に守ってきた、と。」

どう聞いても、幼かったイレブンを良い様に騙して、不浄な事してただけじゃねぇか!

うん?とイレブンは頷く。

「せいよくしょり?」
「ああ、その、お前の言う定期的な搾乳作業のことな?」
「うん。そうだよ。」

騙されてる…。イレブンの純粋無垢なのは間違いないようだ。そうでなければこんなことにはならなかっただろう。

「あぁ…はぁ…。」

カミュは想定外過ぎる事実に頭を抱えたのだが、イレブンはそう思わなかったらしい。

「大丈夫?たまってるんでしょ?お手伝いするよ?」

それに一切嫌悪感はないらしい。

「嫌じゃねぇの?」
「うん。だって、大事なことなんだって。それで人の役に立てるなら立派なことだって。」

子どもの心を完全に手玉に取られてたんだなぁとため息が出る。

「どうするの?」

改めて問われてカミュは悩んだ。
それは、この誘惑に乗るかそるかではない。
騙されているまま処理の相手をしてもらうか、真実を告げて愛のある行為を求めるか、だ。

「…じゃあ、悪ぃけど、相手、してくれるか?」
「うん!いいよ!」

イレブンは快諾し、寝汗かいたからお風呂入ってからね、と風呂場へ去った。

本当に長かった。

風呂上りの体は僅かに火照っていた。
白い肌が晒されている。それも自分の為に、だ。
魅入っていた。

「どうしたの?」
「いや…。」

一糸まとわぬイレブンは、まさしく女神だ。
一応恥ずかしいらしい、背中しか見せてくれないが、見かえる姿は絵画のようだ。

「いいよ?久しぶりだから、ちゃんと出来るかわかんないけど。」

カミュは自分の荷物から、オイルを取り出す。

「ちゃんとほぐさねぇとな。」

イレブンの体…しかも中。
イレブンは四つん這いになり、白い尻を向ける。
美しい脚で隠れてはいるが、イレブンの幼いペニスがそこにある。
男のケツなんか何がいいのかと思っていたけれど、イレブンの全ては美しい。
惚れた弱みと解っているけれど、否定する気持ちにはなれなかった。
カミュは傷つけないようゆっくりと指を伸ばした。

指先でツンツンと刺激してみる。
「あはは、くすぐったい!」
「ちょ、あ、あんましでかい声だすなよ?」
「あ、ごめん。だって、カミュがくすぐるんだもん。」

少し強めに押してみると、ぬぽっと入った。
「っあ」
急に強くならないようにゆっくりと優しく弄る。この時点で相当絡みついてくる。こんなところに入れたら自分はどうなってしまうのかと考えると、下半身が熱くなる。

ぬぷ、ぬぷ、
「あ…」
「痛くねぇか?」
「うん…久しぶりで変な感じ…。カミュの指、あつい…」

平然と煽ってくる。でもこれは無意識だろう、流石に。

「ゆび、ふやしていいよ?」
「大丈夫か?ゆっくりするからな。」

カミュは指を慎重に増やす。ゆっくりゆっくり解していく。指を3本入れて蠢かせても抵抗はない。
「本当に痛くねぇか?」
「うん。大丈夫だよ。」

大丈夫とは言ってくれるが暫く続けた。すると中は蠢くようにカミュの指を咥える。そして波打つごとくねだる。

ぬぽっ。
指を引き抜く。
早速自身を、と思ったのだが。

「最初は手じゃないとね。」
そう言ってイレブンは体を起し、カミュの前に座った。
まるで鼻歌でも歌うようにカミュのズボンを下ろす。そして、焦らすように下着をおろし、ご対面する。
「あ…。」
「な、なんだよ。」
「ううん。…今までで一番大きいかも。きっと一杯溜まってるんだね。ちゃんと出さなきゃ。」

さっきからなんでこんなに煽ってくるのか。
イレブンは焦るカミュのことなんか一切気にせずに、その滾るペニスをパクリと咥えた。

くちゅ…
「ッ!?」
「ん!」
咥内に亀頭を収めて、舌でカリを刺激してくる。
ぷちゅ、くちゅ。ちゅる。
「ん…。」

舐められて、小さな口の中で増していく。はっきりいってもう出そうだ。だが、折角中を解したのだし、最高とはいえ口で終了は絶対に嫌だ。あんな幼いイレブンを騙して穢れたことをした連中だって中で繋がったのに。
そう思うとカミュは耐えられた。

じゅぽ、じゅぽ、ちゅぷ、ちゅぷ

「ん…だめ?」
「気持ちイイぜ?」
「けど、出ないね…やっぱり、お尻使わないと出ないかな…。」

イレブンは改めて白い尻をこちらに向ける。まぁバックだよな。そうだよな。

カミュは膝立になってゆっくりと穴へ陰部をこすりつけ、先端を押し付けた。
「あ、あああ」
ぬぽッ。
案外あっさり入る。
「やべぇ…中すげぇ、あついし…すげぇ気持ちイイ…」
「きもちいい?ちゃんとでそう?」
「ああ。ちゃんと絞ってくれよ?」
「うん。」

腰を掴んでゆっくりと律動を始める。
ぬちゃぬちゃと音がする。
「あ、ああ…カミュ…」
「ッ…どうした?」
「あついね…かたいし…ぼく、こんなの、はじめて…」

落着け、と自分に言い聞かせるが、イレブンの煽りに体が限界を訴える。理性は保っているつもりなのだが、体が言うことを聞かず、奥へとせめて立てる。先走りはさっきからダダ漏れだ。
「っあ…はぁ…はぁ…」
「くるしいか?」
「あ…ちょっと…だけ…んッ」

どちゅっどちゅっ、パン、パン

長いストロークで奥や手前を擦りあげ攻め立てる。
部分部分、イレブンが体を震わせる場所があるようだが、余裕がなかった。
「あ…あ…」
「出すぜ…?」
「ん…」
イレブンがぎゅっと穴に力を入れる。それがとてつもなく気持ちがいい。

「ん、ん、かみゅ…!」

声が漏れそうになるのをぐっと堪え、この、愛おしい体の中に、カミュは精を放った。

ゆっくりと引き抜くと、精液が糸を引き、消えた。
そして穴からゆっくりと漏れ出てくる。

「はぁ…カミュ、ちゃんと出たね。」
「ああ。」

役に立てたかな?とイレブンが疲れた様子ながらニコリと笑う。
カミュはそんな様子を意にも介さず、白い体をひっくり返してベッドに縫い付けた。

「カミュ?」
「…大事な話があるんだ。」

イレブンが見上げたカミュは、何だか普段と違った。
目は真剣でまっすぐで、眉は少し困ったようで、けれど、全身の毛が逆立つようにピリリと緊張している。

「はなし…?」
「俺は、お前に真実を伝えなきゃいけねぇ。」
「真実?」
「そうだ。」

一度目を瞑り、改めて覚悟を決めてから、アクアマリンの瞳を見つめた。

「お前は、確かに…こうやって男どもを満足させてきたかもしれねぇ。」
「…。」
「けど、俺は…違うんだ。」
「ちがう?」
「そう。違うんだ。俺は…。その…お前が今まで相手してきた連中は、お前が可愛いからやらせてただけだ。」
「え?」
「お前は、律儀に…行き場のねぇ熱を受け止めて…。それを否定するつもりはねぇ。そういう習慣が本当にあったとしても、そんなの構わねぇ。けど、違う。俺がお前に求めたのは。」
「あの…。」
「本当は、最初の言うべきだった。俺は卑怯だ。言っちまったら、出来ねぇかもしれねぇって解ってて、それで黙って、お前に相手させた。けど…これ以上卑怯にはなりたくねぇ。お前を騙したままでいられるほど神経図太くねぇんだ。」

カミュの覚悟。
それは、相棒を解消される覚悟だ。

「俺は…お前としたかった。順番がめちゃくちゃなのは解ってる。
けど…お前以外は抱きたくないんだ。」

イレブンは黙っている。何を考えているのかはさっぱりわからない。
カミュには言葉を続ける以外出来ることはなかった。

「溜まってたのは嘘じゃねぇ。でも…誰でもいいわけじゃなかった。
お前と…一つになりたかった。お前のこと好きだから。」

未だに言葉を発さないイレブンの顔にぐっと顔を寄せる。
「なぁ…体ついでだ…唇も、いいよな?どうせ…最後なんだから。」

覆いかぶさるように、キスをした。
触れるだけだ。
一瞬が永遠に感じた。

「…悪ぃ。破れかぶれもほどがあるよな。放心してるの良いことに好き勝手して。」

顔を離して様子を伺うと、暫くしてからイレブンは顔を真っ赤にして唇を抑えた。
「ッ!?」
「どうした?」

ガバっと体を起し、顔を両手で覆った。

「あわわわわ」
「おい…」
「か、カミュ…その、それはさ…あの」
唇を手の甲でぎゅうっと押さえつける。
「その…口、初めてで…あの…」
散々体は差し出したのに、キスは初めてだというのだろうか?
「まさかファーストキス…?」
イレブンが全力で頷いた。

「か、かみゅ!」
「ど、どうしたよ」
急にギュッと抱きしめられてカミュは狼狽した。
さっきと全然反応が違う。
「は、はわわ…あぁ…ああー!!!}
「おい」
「たいへんだよ・・!」
素肌の胸と胸がぴったり重なって、カミュは体でイレブンの鼓動を感じ取れた。

「わかる…?ぼく、心臓こわれそうだよ…!!」
「すげぇバクバク言ってる…。大丈夫か?」
「だめかも…ど、どうしよう。カミュのせいだよ」
「俺かよ。」
「カミュが、き…きすなんかするから…!!」

顔を真っ赤にしているイレブンを見つめる。半泣きの瞳が美しかった。

「じゃ、もっかいキスする?慣れれば治るかもしれないぜ?」
「な…直んない…」

そう言いつつ、イレブンがきゅっと目を瞑ってくれた。
改めてキスしてみる。さっきよりも少し長くて、熱いキスだ。

顔を真っ赤にして、泪が頬を伝った。

「…悪ぃ泣かせて」
「ううん…ちがう…。」
カミュの肩に頭を擡げる。
「心臓バクバクで痛いの…ドキドキするの…。」
「あの」

「ぼくも、きっと、カミュのこと好きだよ。」

「え?」

イレブンは顔を上げた。一度だけ見つめて目を逸らして、でもはにかんで。
「カミュと、キスするの好きだよ。ドキドキして心臓痛いけど、でも気持ちがいいんだ。
こんなの、今までないから。
体も、ドキドキしてるの。さっきカミュが触ったところ、ナカも全部ドキドキして、とけそうで…でも、気持ちがいいんだよ。」
「…。」
「恥ずかしい…。好きな人に、体見られるのって…恥ずかしいんだね。」
そう言って腕で体を隠そうとする。
「…僕…カミュと“せいよくしょり”しちゃったのにね…。」

カミュがイレブンの言葉を遮った。

「あのな、好きなヤツと…いや… 愛し合うヤツ同士は、性欲処理って言わねぇんだよ。」
「じゃあなんていうの?」
「…セックス…かな?」
「セッ…」

復唱しようとして、途中で恥ずかしくなったのか、顔を真っ赤に染め直す。

「なぁイレブン。今度は、セックスしようぜ?」
「…うん。」

カミュはゆっくりとイレブンを押し倒した。
頭上にあった枕を取って腰の下に挟んでやる。
「え?」
「顔見ながらしようぜ?」
秘部を確認する。まだ緩いようだ。

「…改めて確認するけどな?…俺のこと…恋人だって認識してくれるんだよな?」
「…恋人…恥ずかしいね。でも、君のこと好きだよ。カミュ。もう一回キスしてほしいな。」
「何度でもしてやるよ。」

チュっとキスをする。触れるだけのキス。そして舌を絡める濃厚なキス。

「ん…」
クチュクチュと唾液が混ざる音がする。
唇をしゃぶられてイレブンはぼーっと身を任せていた。

「…入れるぜ?」
「うん。」

正面でするなんて初めてだった。イレブンは、カミュは慎重にペニスを穴に宛がうのを茫然と見ていた。
ぐぷっと亀頭が収まる。
「っあ…」
「痛いか?」
「ううん…でも、さっきよりずっと…おっきく感じる。あついよ。」
「…あんまり煽んなよ。」

腰を掴んでゆっくりと押し進める。
「っああ」
イレブンは体を震わせた。

奥までたどり着き、一度見つめ合った。
「ふふ…はずかしい。」
「最高に可愛いぜ?」

イレブンの足を抱えるようにしながらキスをする。
繋がったままするキスはまた別格だった。

「俺の顔から目、離すなよ?」
「うん。」

カミュはイレブンの腰を掴む腕に手をやるよう指示をだして、ゆっくり律動を始めた。
「あ…」

ぬっぷぬっぷ
「ふぁ…」
「ほら、見つめて。名前、呼んで。」
「カミュ…カミュ…」
「イレブン…中気持ちがいいぜ?俺のこと受け入れてくれてんだな。」
「はぁ…カミュ…なか、あついよ…カミュので熱いよ…もうぐちゃぐちゃだよ…」
「お前も相当絡みついてくるぜ?」
「ん、っあ…はぁ…はぁ…かみゅ…」

どちゅ、どちゅ、どちゅ、どちゅ。ぬちゃ、ぬちゃ。

「あぁ…かみゅ、かみゅ…」
「中、絡みついてくる。…なぁ気持ちイイか?」
「うん…」
「俺のでズボズボされるの気持ちイイのか?」
「うん…!きもちい…きもちいぃの…!!あ、かみゅ!」

どちゅん。

「っあああ!!」
「悪ぃ、興奮して強くしちまった。」
「…はぁ…大丈夫、きもちよかっただけだから…もういっかい、いまの、して?」

どちゅん。

「っあッ…!」
「…すげぇ、締まる。絡みついてくる。イレブン…」
「かみゅ…」

イレブンの中はカミュの体液でぐちゃぐちゃだった。
繋がっていることがそもそも気持ちよかったが、何より愛し合っていると感じることが気持ちがいい。
行為じゃない、処理でもない。
2人は愛し合っている。2人ともそれだけで気持ちがいい。

お互いをもっともっと求めあうように、抽挿は激しくなる。
イレブンは気持ちよさから身を捩り背を反らしつつも、カミュの顔を必死に見つめようとして、手を伸ばしたくましい腕をつかみながら、甘く喘いだ。

「…あぁ…でそう。イきそう…なぁ、イっていいか?」
「うん…だして…いっぱい、いっぱいだして…!!」

ばちゅん、ばちゅん。どぷん、どぷん。
抽挿に伴い、カミュの先走りが、カミュのカリで掻き出され溢れてくる。

「あ、ああああ、ああああッ!!!」
「イレブン…!!」
「かみゅ、かみゅッ!…かみゅぅッ!!!きもちぃ、きもちいぃい!!」

名前を呼んだ。愛おしい人の名前。

全身にその人を感じて、その人を満たしたくて、
カミュはさっきよりももっと濃く、もっと多くの精液を、熱い恋人の中に吐き出した。

「あぁ…」

イレブンはその熱に体をビクンビクンを振るわせて、掴んでいた腕を握りながら腰を跳ねさせた。


息が整ってきて、見つめ合う。
恥ずかしさに、はにかむ。

「…はぁ…はぁ…カミュ…」
「イレブン、」
「カミュ…さっきのより、ずっと、ずっと…きもちがよかったよ…。」
「俺もだ。」

もう一度たっぷりと味わうキスをされて、イレブンは意識を手放した。







カミュは目を覚ました。
隣には、やっぱり一糸まとわぬ恋人がいる。

あの、夢のように最高だったあれは、嘘ではなかったらしい。

顔にかかる髪をのかしながら、感傷に浸る。

イレブンは自分に一切、嫌悪の視線を寄越さなかった。
それは彼が無知だからか?いや、違うだろう。
きっと…大らかな彼はそんな小さなことは気にしないんだろう。

自分もイレブンの過去は一切気にならなかった。
他の男に食い物にされていたとしても、
その心を最初に抱いたのは自分だし、二度と他の男には触れさせない。

最初で最後の男になるのだ、と美しい寝顔に誓った。









inserted by FC2 system