@雨の洞窟
初出:べったー/2017-11-04

ワンライ。無修正




突然の雨に降られた。
まあ慣れていることだったが、ザンザン降りで前も見えない。
旅慣れたカミュに手を引かれて小さな洞穴に身を寄せた。

「ここ、魔物の巣とかじゃないよね。」
「さすがに大丈夫だろ。お前と俺なら敵ねぇし。」

流石に邪神より強い敵は居ないだろう。

幸い思ったより広い洞穴だった。
もしかすると同じような目にあった人が作ったものかもしれない。

焚火に使えそうな枝なんかもあって一晩なら過ごせそうだ。
カミュは自分の状態も顧みずさっさと火を作る。

「前より手際よくなった?」
「前からだろ。」
「そうだっけ?」

火が大きくなってお互いの姿が見えるようになる。

「お前ずぶ濡れじゃねぇか。」
「お互い様だよ。カミュなんて髪搾れそうだよ。」

カミュが髪をかきあげると案の定ダバダバと水がこぼれた。
「風邪ひいちゃうね。」
「まぁ幸い寒くはねぇし、上着だけでも乾かさねぇと。」

前と同様上着なんか1枚しか着ていないカミュは良いものだ。
ぺろっと脱いで適当に搾り、火の近くに干してみる。
ついでに座れそうな石なんかを見繕って用意する。

イレブンの上着も乾かしてやろうと様子を伺う。

「うっわぁ…」

ずぶ濡れのタートルネックを脱いだところで、
白いインナーもずぶ濡れだった。
お蔭で透けて見える。

「もうこれ絞れそう。」

恥ずかしい状態に気づいていないらしく、タートルネックを絞っている。
カミュの視線に気付いても、何を見ているのかはわからないらしく、
「上着も絞った方がいいかなぁ」なんて呟いて、くしゃみをした。

カミュはとっとこ絞られた洋服たちを干してやる。
そして、まぁ来いと火の近くに連れて行く。

「はぁ温かい。」

火にあたってぬくぬくしている恋人の耳元で囁いた。

「熱くしてやろうか?」

ふっと耳に息を掛けられてひゃん!と声を上げる。

「久しぶりだからって、急にどうしたの?」
「いや、お前が煽るから。」
「煽る?何かした?」

自分が何かをしたか?とイレブンは自分を見回し、そして気付いた。

「し、仕方がないじゃん!濡れてるんだし、寒いし!」

インナーにはツンツンと突起が出現している。
「ぶっちゃけ、それがどういう理由で立ってるかは関係ねぇんだよなぁ。どうしたってエロいだけだし。」

シャツの背中をぐっと掴んで、抵抗されるよりも早くインナーの上から乳首を舐めてやった。
「やんッ!」
「あー、もう、エロい声出すなよ。」
「ちょっと、場所わきまえてよ!ここ外だよ?」
「洞窟だろ。」
「洞窟は外だよ…」
「外でしたことあんだろ。」
言われて思い出す。ああ、したことあった。
「って、そうかもしれないけど!」
「大丈夫だイレブン。お前の肌に土つけねぇ体位でするから。」
「だから、ひゃん!」
乳首を指でつねってやると相変わらず可愛い声をこぼす。

「やだぁ…」
「ほら、今度こそ本当の意味で立ってきたぜ?」

額やら耳やらにキスをしまくりながら、乳首をくにくにと弄り続ける。
イレブンは声が漏れないように自分の手の甲を噛んでいるらしい。
「声抑える必要あるか?」
「だって」
「外はバケツひっくり返したような雨だし、ここには俺しかいないし、別に声ダダ漏れだってかまわないだろ?」
「でも、君が」
「はっきりいって声抑えてるのもすげぇそそるからな?」
「あぁ…もう。」

カミュに指示されその膝の上に座った。後ろから両乳首を弄られる。
「ん、んぅ…」
何だかんだ久しぶりだ。イレブンもカミュとの行為は好きだったし、何と言っても彼のあの指が触れているのだから感じない訳もなかった。
ただ、自分の尻のあたりに固いものが当たると流石に一度くらいは抵抗しようと思う。

「当たってますけど。」
「お前の声エロいから、しかたがねぇじゃん。」

カミュはイレブンの体のいたるところに吸い付くようなキスをして許可を待つ。

「だめか?その間にズボンとか干せるぜ?」
「誘い文句がそれなの?」

イレブンはため息をつきつつ、後ろを向いて唇にちゅっとキスをしてやる。

「一回だけだよ?」

カミュはそそくさとイレブンのズボンを脱がした。
「汚れないようにするにはやっぱし座ってするしかねぇよな。」
イレブンを向かい合うように膝の上に座らせる。

「久しぶりだし、ちゃんと解すからな。」
「ん。」

キスをして、秘部に触れる許可を出した。






イレブンのそこは久しいとはいえわりと早く解れた。
カミュは囃すこともなく、自身のものを宛がう。
「…入れるぜ?」
「うん。カミュ、」
「どうした?」
「好きって言って。」

そう言えばすっかり口にしていなかった。

「イレブン、好きだ。愛してる。」
「ん。」

チュっと舌をしゃぶるキスをしてから、イレブンはゆっくりと腰を下ろした。
「ッん」
久しぶりだからか、いつもよりサイズがある気がする。
「ゆっくりして」
「解ってる。」
無理をしないようゆっくりと重さに身を任せる。
「あっ」
ぬぽっと入るとその先は比較的すんなり入った。
「ッあぁ…はぁ、カミュ…」
「中熱くてやべぇ…」
腰を突き上げるようにすると眉を顰めつつ可愛い声を漏らしてくれる。そんな表情さえもきっちりみられるので、カミュとしてはこの体位が結構気に入っている。
「久しぶりの、どう?」
「ん…恥ずかしいよ…でも、熱くて、すき。」
律動を止めてはキスをして、イレブンが緩慢に、しかし色っぽく腰をグラインドしてくれる。それにたまらずまた腰を振り、を繰り返す。
「んふっ…カミュ…」
イレブンの中がぬたりとカミュにしゃぶりつく。中はオイルばかりかカミュの先走りでどろどろでお互いが混ざっている感覚がある。はっきりいってイレブンはそれだけでとても気持ちが良かった。けど、今までのことを考えればこの恋人がそれで満足しているとは思えない。

「カミュ、だいじょうぶ?」
「ん?」
「…その…満足、できる?」
「…………………」
「体位…かえる?」
「けど。」

はっきり言えば、もっとガツガツガンガン攻めたい。甘い声も良いけれど、喘ぎ声が聞きたい。でもイレブンの肌をこんな土っぽいところに転がせる気もしない。そしたらあれしかないのだけども。
「あー…お前、嫌いだと思うけど。」
「…立つの?」
「いいのか?」
「…今日だけだよ?」

イレブンはゆっくりと立ち上がり、一応見られない様にしつつゆっくりと洞窟の壁に手を当てて立つ。少し尻を突き出すようにしつつ恥ずかしそうにこちらを見る。カミュは耐えきれずさっさと立ち上がりその後ろに立った。そしてくぽりと空いた場所に同じように亀頭を宛がう。
「イレブン、腰下ろして。」
「僕が…うぅ…」
イレブンはさらに腰を曲げてカミュの腰に尻を突き出すようにしてくれる。カミュもゆっくりと突きだして全てが飲み込まれた。
さっきよりも奥まで入り、まだ今日触れていなかった場所がびくびくと震えてしかし甘く締め付けてきた。
「イレブン…すげぇ、中やべぇよ。」
「そういうの…はずかしいから、いわないでよ…」
「いや、別に恥ずかしがらせたいわけじゃなくて…なんつーか、久しぶりなのにちゃんと受け入れて貰えてうれしいっていうか。」
「だってカミュだもん…僕の気持ち、前と全然変わってないから…」
溜まらず腰を強く突いた。
「あんっ」
「可愛いから一杯気持ちよくなって。」
ゆっくりとしたストロークからだんだん早める。
「んッあぁっ、あ、あ」
何時もならイレギュラーなことをしたくなるのだけれど、今日は違う。今日はイレブンを感じたかった。

「気持ちいいか?」
「んぅッ…いい、よ…?」
白い背中に何度もキスをしてやりながら中をゴリゴリとこすった。
「っあああ…あぁ…カミュ…」
気持ち良さに力が抜けてくるイレブンの体を腕で支えてやる。腰を掴むとより密着して「あぁッん」と可愛い声を上げた。腰がより重くなる。久しぶりに無理をさせないようにしつつ奥まで入れる。
「ッああ」
奥は擦るように刺激して、抜いては前立腺を刺激して、イレブンがちゃんと気持ちよくなるように気を付ける。
「はぁ、はぁッ」
息を荒くしながら、少し背中が反ってきている。何気なくイレブンのものを確認するとちゃんと感じてくれているようだった。蜜が溢れている。

「一緒に気持ちよくなろうぜ?」
「ん…」

ピストンを早める。
「あ、あ、あ、あ、あ」
イレブンは壁を掴むようにしながら快感に耐えている。カミュは乳首を掴み刺激をしつつイレブンが気持ちよくなるように攻めてやる。秘部がきゅんきゅんとカミュを締め付けてくるのが気持ちが良くて、先にイきそうになるのを耐えた。汁が溢れぬっちゃぬっちゃという卑猥な水音が、雨で封じられた洞窟の中に響いた。
「ッあぁ…あー…あ、あ、、かみゅ…あ、イいっちゃッ…」
「イって、イレブン…俺も限界だから…!」

「やッ、やぁッあっ…あッ!い、んッイっくッ…あああ!!」

嬌声が響き渡って、ポタリと音が聞こえてから、
「ッく」
カミュはイレブンの中に精を放った。
「ッあああ!!!」
イレブンが小さく呻いてそれらを受け止めた。






「これ、恥ずかしいよ…」
普段なら寝ている間に処理してくれるのだけれど、今日はそういうわけには行かない。イレブンはカミュの膝の上に向かい合って座らされて、指で広げられている。見えないとはいえポタポタとこぼれているのかと思うと心底恥ずかしい。
「中に入れたままってわけにもいかねぇだろ?」
「カミュがこんなに出さなければよかったんだよ…」
「んなこと言われても。やっぱし指使って掻きだすか?」
「やだ。それは、やだ。」
「じゃあガマンしてくれよ。」
「うぅ…」

ただ待っているだけもつらいので、とりあえず目の前の唇に触れる。
ちゅっちゅと吸い付くと、何だか照れくさくなって2人で苦笑した。

「久しぶりの…こんな形になっちゃったけど。」
「けど、相変わらず相性よくて安心した。お前も相変わらず可愛かった。」
「もう…。」

イレブンは呆れた顔をしつつ、伏し目で呟いた。

「僕、普通にベッドでしたかった…。」
「それは今夜な。」







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