装備品着用の上
初出:べったー/2017-10-28

ワンライ初参加作品だった記憶。お題は「装備」だったかな。


イレブンは目を覚ました時にはプワチャットの宿屋だった。
ついでに当然のように男に股間を撫でられていた。

「カミュ…?」
「お目覚めか?」

白いタイツの上から形をなぞる様に撫でられていて恥ずかしい。

「あの、何があって…」
「覚えてないのか?」

彼曰く。
シルビアの依頼で手伝ったパレードの後、細やかな慰労で食事を振る舞われた。イレブンは酒を口にしないようにしていたらしいが、料理の一つに使われていたものがあったらしい。僅かな酒の香りに酔ってしまって崩れ落ちてしまった。それをカミュが介抱していたということらしいが。

「それと、君が撫でていることの相関関係が解らないよ。」
「そこは一番考える必要がねぇところだろ。酔ってたお前が可愛いっていうのと、この白タイツがエロかっただけだ。」
「…。」

納得すべきでない気もするのだが、否定する言葉もなかった。

「お前さ、シルビアの手伝いしようってのはわかるけど、この装備は駄目だろ。」
「なんで?」
「何でって、気づけよ。パレード見てた男連中、皆この脚ガン見してたからな?」
「カミュだけだよ。」
「んなわけねぇだろ。どいつもこいつも、こうやって撫でまわしたいって思ってたぜ?」

白い厚手のタイツの上から太腿を掴まれて強く愛撫される。あえて尻を避けているのが解って逆に意識してしまう。大好きな彼と彼の指だ。感じない方が無理だった。

「大丈夫だよ、カミュ以外の人には触らせたりしないし。それに…」
「それに?」
「カミュ以外の人じゃ絶対に気持ちよくないから…。」

イレブンは顔を真っ赤にしている。
この指フェチな恋人は、布越しとはいえ自分の体を大好きな指で触られていることに感じているらしい。カミュにも人のことを言えたものではないが。
いずれにせよ脚を撫でているだけで、イレブンは出来上がり始めていた。

今頃イレブンの乳首は赤くツンツンと自己主張して、この上着に擦れていることだろう。
体は汗ばみ、触れられるのを待っているし、白い背中はキスの跡をつけ放題になっているはずだ。
それらはこのベストというか、上着を脱がせてしまえば拝めるはずなのに。
解らない。だが、装備を脱がせてはならない気がする。
カミュは何か解らない力に動かされるように、本能に従った。

とはいえ繋がるためには多少は脱がさなければならない。
カミュは上着の下に手をつっこんで、白いタイツと下着を一緒に太腿の途中まで引きずり下ろした。

「やだっ!恥ずかしいから!」

確かにエロい。全裸とは違う背徳感がある。
上着もこんなにしっかり着込んでいるのに、大事な場所だけを曝している。

「これは淫乱だな。」
「君がやったんだよ!」

イレブンは顔を真っ赤にして怒っているが、それがまあ堪らない。

カミュは断りもせず、オイルを指に掬い取って晒されている秘部に塗りたくる。
「ん、んぅ…」
何だかんだ甘い声を漏らしてくる恋人の様子に調子に乗った。穴の周りをなぞり、時折第一関節くらいまでヌプヌプと挿し入れし、また周りのぬるぬると弄る。

「カミュ…」
「入れてほしくなったか?」
「ぜったい言わない…!」
「そうか。」

気を失っている間から愛撫をしたのがいけなかったのか、或いはちゃんと脱がしてやらないのが気にくわないのか、いつも以上に意固地になっている。まぁ時間の問題だろう。

カミュは触れることもせず、茶化すこともせず、じっと穴を見ていた。

「ねぇ…何してるの?」
「見てる。ヒクヒクしてる。」
「やめて、そういうの言わないで。」
「じゃあ黙って見る。」
「それもやだ…」
「じゃあどうして欲しいんだ?」

イレブンは、タイツを元に戻してくれ。ということは頭に浮かばなかった。さっきの指の感覚で、カミュとの何時もの行為の全てを思い出してしまっていて、体がそれを求めているということは自覚もある。

「一緒に…気持ちよくなろうよ?」

珍しい発言にカミュは余計に調子に乗った。

「気持ちよくなるだけなら、穴だけでも十分だよな?」

イレブンの視線が自身の指に向けられたのが解り、カミュは口角を上げる。指だけで気持ちよくなってしまうというイレブンのコンプレックスをたっぷり刺激する。意味深に体にそっと触れるだけで体をビクンとさせるものだから、余計に楽しくなってきた。

「カミュ…」

懇願してくる目に、カミュは指をずぼりと入れた。
「あッ…!!」
「指、好きだもんな?」
「んッ…すきだけど…」

言葉の通りに彼の秘部は指をしゃぶるように蠢いた。久しぶりということもあって体はかなり従順なようだ。

「カミュ、もう、全部脱いでしようよ」
「だめ。」
「何で…ッやん」
「俺にも事情はよくわからねぇけど、装備とったら意味がない気がして。」
「装備って」
「いや、正確な事はわかんねぇけど。まぁただ、タイツしたままの方が、脚揃って、穴も締まりそうな気がするし、そういうことでいいんじゃねぇかと。」

穴の中のイイ場所をゴリゴリとこすられる。
「うッ…カミュ、またそれするの?」
「だって気持ちよくなりたいんだろ?」
「でも、それはカミュは気持ちよくないでしょ?ねぇ」
「お前が敏感になったところに突っ込みたい。だから、雌イキいっぱいしろよ。」
「やだ…」

拒否はしても、指を侵入されている時点でもう逃げ出すことは出来ない。
この指で何度もイかされてしまう。

イレブンは覚悟をしたように目を閉じ、やってくる波に抵抗する。

コリ、コリと刺激される。
「んッ…ッ」
指は大胆に動き容赦なくゴリゴリと攻め立ててきた。
「ッあぁああッん!」
イレブンはあんあんと啼き、体を捩って、悶えて、揃えられ力の入らない脚をビクビクとさせながら高まっていく。
「ほら、もっと啼いて。」
「だめぇ…!イ…いぃッ!!」
一度大きく体をビクつかせて、腰は指をしゃぶるように動き出す。

きっちりイかされるかと思っていたのだが、突然指の動きが止まった。

「はぁ、はぁカミュ…?」
「本当は、一杯啼かせて敏感になってからって思ってたけどよ、ちょっと変更。お前すっげぇ可愛いから、一番気持ちがイイのしてやるよ。」
「気持ちがいいのって…えっ!?」

驚いている間にカミュはさっさとイレブンの中にペニスをねじ込んだ。指を咥えていただけあって、物欲しそうにしていた秘部はパクリとあっさり咥えてしまった。
「んふぅ…カミュ、それ」
「お前の大好きな雌イキと、アレを同時にな?だって、お前これ一番好きだもんな。」
「やだ、まって!そんなのされたら持たないよ!!」

イレブンの話に耳を貸す気はさらさらないらしい。
カミュは白い体の腰をぐっと押さえつけて自分のペニスをイレブンの中のポイントに突き出した。
「ひゃあッ!」
そして同時にイレブンのペニスに触れる。優しく、次第に強く扱くと固くなってくる。
「ほら、イきたがってるぜ?」
「違うの、そんなことない!」
「ほんとか?」
奥まで突っ込み腰を揺さぶる。
「ひゃぁあ!」
イレブンのペニスがら蜜が滴れた。
「ほらな?」
「やだぁ…うぅ…」

イレブンが嫌だというのは、別に気持ち良くないということではないとカミュは知っている。気持ちよくないというのならこんなことはしない。彼が嫌々いうのは、気持ち良くなって絶頂をキメているのを見られることが嫌、らしい。だから正面を向いて繋がって腰を振っている時は何も嫌だとは言わない。

カミュはイレブンを言葉で煽りつつ、イイ場所をゴリゴリと攻める。
ぐっちゅぐっちゅと音を立てて、イレブンの穴は悦んでいる。言葉の抵抗も何時しかなくなり、嬌声だけが漏れていた。
「あ、あー…はぁッ…かみゅ…んッ」
「気持ちよくなって来たか?」
「ん、ん…きもちぃよ…、カミュの、かたくってきもちいッ、あっ!!」
カミュはイレブンのペニスに触れてみる。かなり固い。イケそうだ。

動きを止めてイレブンの息が整うのを待つ。
次に男が動き出したら自分はどうなってしまうのか、考えて体が震えた。
「カミュ」
「イレブン、たっぷり気持ちよくなってくれよ?そんで、可愛いの一杯俺に見せろよ?」

カミュの腰が動く。中イキのポイントをゴリゴリと、ガチガチになったペニスで攻めて、パンパンと肌がぶつかる音をあえて立てながら耳からも攻めていく。腰に腕を回して下から突き上げるように中を突きつつ、良い場所を探る。
「ぐッ」
「ここか。」
繋がる音、肌のぶつかる音、甘い嬌声。

「あぁ、だめ、イっちゃうの、そこ、きもちいのッ!だめ、だめッ!」

やだ、とダメと、気持ちがいいと繰り返し、イレブンは頭を振って理性を繋ぎ止める。さっきまでパレードで音楽に合わせて振っていた腰は、今は男のペニスに突き上げられて、観客らの誰一人と想像しえない程の淫靡な動きを見せている。
イレブンの秘部はしゃぶるように、食いつくようにカミュを手放そうとはせず、粘液の音を立てながら締め付けたり飲み込んだりしている。
「はぁ、はぁ」
カミュはイレブンのモノを見た。もうそろそろか。
特定の場所をごりゅっと刺激した。
「ッはぁあ!!」
体がこわばりビクンビクンを震える。

「イ、いっちゃうッ…!…  ッあ!」

背を反らして、穴は締め付け、イレブンが雌イキした。だが気にせずにゴリゴリと攻める。
「ああああああああ!!!」

びゅ、びゅる

イチモツを秘部で強く銜えたまま、イレブンは悩ましげな表情を浮かべ、吐精した。
触られることもなく。
雌イキに加え吐精の快感も同時に味わわされる。最大の屈辱であり、最高峰の快楽であった。それはカミュが彼の体に教え込ませたものであり、一種の所有の証でもある。だからこそカミュはイレブンのそれを見ることで独占欲を満たしている。

当のイレブンは脱力し座り込んだ。
「ッ…」
反動で繋がったままのカミュのモノが奥へ届き苦しそうな声を漏らしたので、カミュは慌てて自身を引き抜き楽にしてやった。髪を撫でて腹をさすり労わる。

「イレブン。」
息が整い漸く目を開けた恋人は不愉快そうな顔をして、一撃お見舞いしてやろうかと手を上げんとした。カミュはそれを制して、イレブンの好む吸い付くようなキスをしてやる。
「悪い。」
「…謝るくらいならしないでよ。」
口調は怒っているがその目はトロンとして、唇はキスの感触を味わっているようだった。数度キスを繰り返す。何だかんだカミュもイレブンとキスをするだけで張り裂けそうなほど幸せになれる。

「イレブン?」
「なに?」
「今度は、一緒に、ちゃんと顔みて気持ち良くなろうぜ?」
「…僕は最初からそれがよかった。」

舌を絡ませる濃厚なキスをして、お互いの求めあう心を焚き付ける。





「脱がすわ。」
「え、どうしたの急に。」
「いや、なんかもう装備とか脱がしても良い気がしてきた。」
「わ、わかんないけど、う、うん。」
「脱がせば乳首攻めやすいし。」
「それは嫌かな。」



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